不動産BB(ブロードバンド)とは? マンションのネット環境と導入のメリット

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/25

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不動産BBとは? 業者間物件流通サービスの基礎知識

不動産業者間の物件情報共有を効率化したいとき、「不動産BBとは何か」「どんなメリットがあるのか」「無料で使えるのか」と疑問を持つ方は少なくありません。

この記事では、不動産BBの基本概要、仕組み、導入のメリット・注意点、料金体系、2025年5月リリース予定のリアプロBBへの統合について、公式情報と業界の声を元に解説します。

不動産業者の方が、業務効率化とコスト削減を実現するための具体的な判断ができるようになります。

この記事のポイント

  • 不動産BBは日本情報クリエイト株式会社が提供する業者間物件流通サービスで、全国25,370社以上の加盟店ネットワークを持つ
  • 基本機能(物件検索・共有・内見予約)は無料で利用でき、初期コストを抑えて業務効率化を実現
  • 24時間365日物件情報の共有が可能で、電話・FAX業務を削減しペーパーレス化を推進
  • 情報更新の遅れによるダブルブッキングのリスク、システム操作に慣れるまでの時間が必要な点に注意
  • 2025年5月28日に「不動産BB」と「リアプロ」が統合し「リアプロBB」として正式リリース予定

不動産BBの仕組みと主な機能

(1) BBの意味とサービス概要

不動産BBの「BB」は「Business to Business」の略で、不動産業者間の物件情報共有を効率化するサービスです。いえらぶCLOUDによると、日本情報クリエイト株式会社が提供し、全国25,370社以上(2023年6月時点)の加盟店ネットワークを持ちます。

不動産BBの主な役割:

  • 元付会社(オーナーから直接管理を委託された業者)が物件情報を登録
  • 客付会社(入居希望者を探す業者)が物件を検索・内見予約
  • 電話・FAXに代わり、WEB上で24時間365日情報共有

従来は電話やFAXで物件情報を共有していましたが、不動産BBにより即座に情報を確認できるようになりました。

(2) 日本情報クリエイトの加盟店ネットワーク

日本情報クリエイト株式会社は、不動産業界向けシステムの大手企業です。全国25,370社以上の加盟店ネットワークにより、広範囲の物件情報にアクセスできます。

加盟店ネットワークのメリット:

  • 他社の物件情報を横断的に検索可能
  • 自社で管理していない物件も顧客に紹介できる
  • エリアを超えた物件仕入れが可能

加盟店数が多いため、地方都市でも多様な物件情報を取得できる点が強みです。

(3) 従来の電話・FAX業務との違い

Tech Labによると、不動産BBは従来の電話・FAX業務を大幅に削減します。

従来の業務との比較:

項目 従来(電話・FAX) 不動産BB
営業時間 平日9:00~18:00 24時間365日
情報共有の速度 電話待ち・FAX送信待ち 即座に閲覧可能
紙の印刷・郵送 必要 不要(ペーパーレス)
内見予約 電話で調整 オンラインで完結

営業時間外でも物件情報を確認できるため、顧客からの問い合わせに迅速に対応できます。

不動産BBの主な機能

(1) 物件情報の検索・共有機能

不動産BBの基本機能は、物件情報の検索・共有です。

物件検索の主な条件:

  • エリア(都道府県・市区町村・駅)
  • 間取り(1K、1LDK、2LDK等)
  • 家賃・管理費
  • 築年数・駅徒歩分数
  • ペット可・楽器可などの条件

検索結果は一覧表示され、詳細情報(間取り図、写真、設備等)を即座に確認できます。気になる物件はお気に入り登録し、顧客に提案できます。

(2) 内見予約と電子入居申込

Tech Labによると、内見予約と電子入居申込がオンラインで完結します。

内見予約の流れ:

  1. 客付会社が不動産BBで物件を検索
  2. 内見希望日時を選択し、元付会社に予約
  3. 元付会社がシステム上で承認または調整
  4. 予約確定後、内見を実施

電子入居申込のメリット:

  • 紙の申込書に比べて処理が迅速化
  • 顧客が自宅からオンラインで申込可能
  • 申込内容の入力ミス・記入漏れを削減

従来は紙の申込書を郵送していましたが、電子入居申込により数日の短縮が可能です。

(3) お客様用画面への切り替え機能

いえらぶCLOUDによると、お客様用画面に切り替えることで、広告費や手数料割合などの業者向け情報を非表示にして物件紹介が可能です。

お客様用画面の活用例:

  • 店舗のタブレットで顧客に物件を直接見せる
  • 業者向け情報(AD、手数料等)を隠して紹介
  • 顧客が興味を持った物件をその場で詳細確認

この機能により、顧客との打ち合わせがスムーズになり、成約率の向上が期待できます。

不動産BB導入のメリットと注意点

(1) 業務効率化とコスト削減

Tech Labによると、不動産BB導入により以下のメリットが得られます。

業務効率化の効果:

  • 電話・FAX業務の削減(1日あたり数時間の短縮)
  • ペーパーレス化による印刷費・郵送費削減
  • 物件情報の即時共有による顧客対応の迅速化

コスト削減の例:

項目 従来 不動産BB導入後
印刷費(月額) 約5,000円 約1,000円
郵送費(月額) 約3,000円 ほぼ0円
電話代(月額) 約10,000円 約5,000円

基本機能が無料で利用できるため、初期コストを抑えて業務効率化を実現できます。

(2) 顧客サービス向上の効果

不動産BBにより、顧客サービスが向上します。

顧客サービス向上のポイント:

  • 営業時間外でも物件情報を確認し、翌朝には顧客に回答
  • 内見予約がオンラインで完結し、調整時間を短縮
  • 電子入居申込で契約までのリードタイムを削減

迅速な対応により、顧客満足度が向上し、リピート率・紹介率の向上につながります。

(3) ダブルブッキングとシステム操作の注意点

一方で、注意点もあります。

主な注意点:

  • ダブルブッキングのリスク: 元付会社が不動産BBを介さずに入居者付けした場合、情報更新が間に合わず「募集中」のまま残り、複数の申込が重複する可能性がある
  • システム操作に慣れるまでの時間: 導入初期はシステム操作に慣れず、業務効率が一時的に下がる場合がある
  • 紙の申込書との混在: 電子入居申込を利用していない業者とのやりとりで、紙の申込書とオンライン申込が混在し混乱が生じることがある

外壁カトリホームによると、データが常に最新とは限らないため、物件の空室状況は元付会社に直接確認することを推奨します。

不動産BBの料金体系と導入方法

(1) 基本機能と有料機能の違い

日本情報クリエイト公式サイトによると、基本機能は無料で利用可能です。

無料で利用できる基本機能:

  • 物件検索・共有
  • 内見予約
  • お気に入り登録
  • お客様用画面への切り替え

有料機能(詳細は問い合わせ):

  • 業者間共有・物件仕入れ業務以降のソリューション
  • 電子入居申込の追加機能
  • 他の日本情報クリエイト製品との連携

具体的な料金体系は個別に異なるため、詳細は日本情報クリエイト株式会社への問い合わせが必要です。

(2) 導入時の準備と初期設定

不動産BB導入時の準備は以下の通りです。

導入の流れ:

  1. 日本情報クリエイト株式会社に問い合わせ
  2. 加盟店登録(審査あり)
  3. 初期設定(会社情報、担当者登録)
  4. システム操作のトレーニング
  5. 運用開始

加盟店登録には宅地建物取引業の免許が必要です。審査を通過すると、アカウントが発行されます。

(3) 他のBBサービスとの比較

不動産BB以外にも、業者間物件流通サービスは複数存在します。

主なBBサービス:

サービス名 提供会社 特徴
不動産BB 日本情報クリエイト 全国25,370社以上の加盟店ネットワーク
いえらぶBB いえらぶGROUP 賃貸・売買・民泊物件を網羅
at home BB アットホーム 大手ポータルサイトとの連携

それぞれ特徴が異なるため、自社の業務内容・エリア・予算に応じて選択しましょう。

2025年最新動向:リアプロBBへの統合

(1) リアプロBBとは

日本情報クリエイト公式プレスリリースによると、2025年5月28日に「不動産BB」と「リアプロ」が統合し「リアプロBB」として正式リリース予定です。

リアプロBBの概要:

  • 「不動産BB」と「リアプロ」の統合版サービス
  • 空室物件数の最大化と顧客体験向上を目指す
  • 業者間物件流通の効率化をさらに推進

統合により、両サービスの物件情報を一元管理し、加盟店がアクセスできる物件数が増加する見込みです。

(2) 統合の目的と期待される効果

統合の目的は、空室物件数の最大化と顧客体験の向上です。

統合により期待される効果:

  • 物件情報の一元化により、検索の手間を削減
  • 加盟店ネットワークの拡大
  • システムの統合による操作性の向上

不動産BBとリアプロの両方を利用していた業者は、1つのシステムで完結できるようになります。

(3) 現場からの評価と今後の展望

リアプロBBのリリース後、現場からは「期待していた理想像と異なる」という声も一部で報告されています。

主な課題:

  • システムの動作速度に改善の余地
  • 操作性に慣れるまでの時間が必要
  • 統合による混乱(旧システムとの違い)

日本情報クリエイトは今後もアップデートを重ね、現場の声を反映していくとしています。最新情報は公式サイトで確認しましょう。

まとめ:不動産BBを活用した業務効率化のポイント

不動産BBは日本情報クリエイト株式会社が提供する業者間物件流通サービスで、全国25,370社以上の加盟店ネットワークを持ちます。基本機能(物件検索・共有・内見予約)は無料で利用でき、初期コストを抑えて業務効率化を実現できます。

24時間365日物件情報の共有が可能で、電話・FAX業務を削減しペーパーレス化を推進します。情報更新の遅れによるダブルブッキングのリスク、システム操作に慣れるまでの時間が必要な点に注意しましょう。

2025年5月28日に「不動産BB」と「リアプロ」が統合し「リアプロBB」として正式リリース予定です。詳細は日本情報クリエイト株式会社の公式サイトで最新情報を確認し、自社の業務内容に合わせて活用しましょう。

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よくある質問

Q1不動産BBは無料で使えるの?

A1基本機能(物件検索・共有・内見予約・お気に入り登録・お客様用画面への切り替え)は無料で利用可能です。有料機能は業者間共有・物件仕入れ業務以降のソリューション(電子入居申込の追加機能、他製品との連携等)で、詳細な料金体系は日本情報クリエイト株式会社への問い合わせが必要です。基本機能だけでも十分に業務効率化とコスト削減が実現できます。

Q2不動産BBとリアプロBBの違いは?

A22025年5月28日に「不動産BB」と「リアプロ」が統合し「リアプロBB」として正式リリース予定です。リアプロBBは両サービスの統合版で、空室物件数の最大化と顧客体験向上を目指します。統合により、物件情報の一元化、加盟店ネットワークの拡大、操作性の向上が期待されています。最新情報は日本情報クリエイトの公式サイトでご確認ください。

Q3不動産BB導入時の注意点は?

A3主な注意点は3つです。1つ目は情報更新の遅れによるダブルブッキングのリスクで、物件の空室状況は元付会社に直接確認することを推奨します。2つ目はシステム操作に慣れるまでの時間が必要で、導入初期は業務効率が一時的に下がる場合があります。3つ目は電子入居申込を利用していない業者とのやりとりで、紙の申込書とオンライン申込が混在する可能性がある点です。

Q4不動産BB導入でどのくらい業務効率化できる?

A4電話・FAX業務を1日あたり数時間削減でき、ペーパーレス化により印刷費・郵送費も削減できます。例えば、印刷費が月5,000円→1,000円、郵送費が月3,000円→ほぼ0円、電話代が月10,000円→5,000円程度になります。また、営業時間外でも物件情報を確認できるため、顧客対応が迅速化し、顧客満足度の向上につながります。

Q5不動産BBの加盟店になるには?

A5日本情報クリエイト株式会社に問い合わせし、加盟店登録(審査あり)を行います。加盟店登録には宅地建物取引業の免許が必要です。審査を通過すると、アカウントが発行され、初期設定(会社情報、担当者登録)とシステム操作のトレーニングを経て運用開始となります。基本機能は無料で利用できるため、初期コストを抑えて導入できます。

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Room Match編集部

Room Matchは、不動産の購入・売却・賃貸に関する実践的な情報を提供するメディアです。住宅ローン、物件選び、不動産会社の選び方など、実務担当者に役立つ情報を分かりやすく解説しています。

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