不動産屋に予約なしで行っても大丈夫?
不動産屋を訪問する際、「予約は必要なのか」「予約なしで飛び込みでも対応してもらえるのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、不動産屋への訪問方法、予約なしと予約ありの違い、飛び込み来店時の注意点を、不動産業界の実務情報を元に解説します。
効率的な物件探しの進め方も含めて提供します。
この記事のポイント
- 予約なしでも訪問可能だが、業者により対応が異なり、完全予約制の不動産屋が増加傾向
- 予約ありのメリットは待ち時間なし・専任担当確保・内見準備完了、予約なしは待ち時間・当日内見困難の可能性
- 飛び込み訪問は午前中がおすすめ、繁忙期(1-3月、9-10月)の土日は予約が安心
- 予約は1週間〜3日前に電話・メール・LINE・Webフォームで可能、希望条件を事前に伝えるとスムーズ
(1) 予約なし訪問の可否(業者により異なる)
不動産屋に予約なしで訪問することは、基本的に可能です。ただし、業者により対応が異なります。
ホームズによると、予約なしでも訪問可能ですが、繁忙期(1-3月、9-10月)や土日・夕方は混雑し、対応を断られることもあります。
予約なし訪問の可否:
- ✅ 可能: 大半の不動産屋は予約なしでも対応可能
- ⚠️ 制限あり: 繁忙期や土日は予約客が優先される
- ❌ 不可: 完全予約制の不動産屋では対応不可
訪問前に電話で「予約なしでも対応可能か」を確認することを推奨します。
(2) 完全予約制の不動産屋が増加している背景
最近は完全予約制の不動産屋が増加傾向にあります。
House Clouverによると、2025年時点で完全予約制を導入する不動産屋が増えています。背景には以下の要因があります。
- 業務効率化: 予約制により、顧客対応の時間配分を最適化
- コロナ対策: 密を避けるため、来店人数を制限
- サービス品質向上: 予約客に専任担当を配置し、質の高いサービスを提供
完全予約制の不動産屋では、予約なしで訪問しても「本日はご案内できません」と断られる可能性があります。
(3) 訪問前に確認すべきこと
不動産屋を訪問する前に、以下を確認してください。
- 営業時間: 一般的に10:00-18:00、駅前店は10:00-19:00も
- 予約の要否: 完全予約制かどうかを電話で確認
- 定休日: 水曜定休の不動産屋が多い
- 混雑状況: 繁忙期(1-3月、9-10月)の土日は特に混雑
INA&Associatesによると、飛び込み訪問の場合は午前中(10:00〜12:00頃)がおすすめです。
予約なしと予約ありの違い
(1) 待ち時間の違い(予約なしは待つ可能性大)
予約なしで訪問すると、待ち時間が発生する可能性があります。
アットホームによると、予約客が優先されるため、予約なしでは以下のような待ち時間が発生します。
| 時期・曜日 | 予約なしの待ち時間 |
|---|---|
| 平日午前 | 10分〜30分 |
| 平日午後 | 30分〜1時間 |
| 土日午前 | 1時間〜2時間 |
| 土日午後(繁忙期) | 2時間以上、または対応不可 |
予約ありの場合は、待ち時間なくスムーズに対応してもらえます。
(2) 対応品質の違い(予約ありは専任担当が確保される)
予約ありと予約なしでは、対応品質にも違いがあります。
予約ありの対応:
- 経験豊富な営業担当が専任で対応
- 希望条件に合った物件を事前にリストアップ
- 内見の鍵を事前に準備
- 3-4時間の専任対応が確保される
予約なしの対応:
- 空いているスタッフが対応(新人の可能性もある)
- 当日は物件紹介のみ、内見は後日
- 対応時間が短い(1時間程度)
予約ありの方が、質の高いサービスを受けられる可能性が高いです。
(3) 内見の可否(予約なしは当日内見が難しい)
予約なしで訪問した場合、当日の内見は難しいことが多いです。
イエエージェントによると、内見には物件の鍵が必要で、予約なしでは鍵の手配が間に合わない場合があります。
内見の流れ:
- 予約時に内見希望物件を伝える
- 不動産屋が鍵の手配を行う(管理会社から鍵を借りる)
- 来店当日、鍵を持って内見に同行
予約なしでは、当日は物件紹介のみで、内見は後日改めて予約することになります。
(4) 繁忙期の対応(予約なしは断られることもある)
繁忙期(1-3月、9-10月)の土日は、予約なしでは対応を断られることがあります。
繁忙期の混雑状況:
- 1-3月: 新生活に向けた引越しシーズン、最も混雑
- 9-10月: 転勤シーズン、やや混雑
- 土曜午後: 予約が埋まりやすい時間帯
繁忙期の土曜午後に予約なしで訪問すると、「本日はご案内できません」と断られる可能性が高いです。
事前予約のメリットと予約方法
(1) 予約のメリット(待ち時間なし、質の高いサービス)
事前予約のメリットは以下のとおりです。
- 待ち時間なし: 予約時刻に訪問すれば、すぐに対応してもらえる
- 専任担当確保: 経験豊富な営業担当が専任で対応
- 物件資料の準備: 希望条件に合った物件を事前にリストアップ
- 内見準備完了: 物件の鍵を事前に手配し、当日は即内見可能
- 時間確保: 3-4時間の専任対応が確保される
予約ありの方が、効率的に物件探しを進められます。
(2) 予約方法(電話・メール・LINE・Webフォーム)
予約方法は以下の4つです。
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 電話 | 即座に予約確定、詳細な相談も可能 |
| メール | 24時間受付、文章で希望条件を整理できる |
| LINE | 手軽に予約、返信が早い |
| Webフォーム | 24時間受付、入力項目に沿って情報を伝えられる |
SUUMOによると、電話・メール・LINE・Webフォームのいずれでも予約可能です。
(3) 予約時期(1週間〜3日前が一般的)
予約時期は以下が目安です。
- 平日訪問: 2-3日前でも予約可能
- 土日訪問: 1週間前の予約が安心
- 人気物件の内見: 1週間前の予約を推奨
- 繁忙期(1-3月): 1週間以上前の予約が安心
土日や繁忙期は予約が埋まりやすいため、早めの予約がおすすめです。
(4) 予約時に伝えるべき情報(希望条件、予算、内見希望等)
予約時に以下の情報を伝えておくと、スムーズに対応してもらえます。
伝えるべき情報:
- 希望エリア: 〇〇区、〇〇駅から徒歩10分以内等
- 予算: 家賃〇万円以内、購入予算〇千万円等
- 間取り: 1LDK、3LDK等
- 内見希望: 当日内見希望の場合は、内見したい物件のURLを伝える
- その他条件: ペット可、駐車場付き、築年数等
希望条件を事前に伝えておくことで、不動産屋が物件を事前にリストアップし、当日は効率的に物件を紹介してもらえます。
予約なしで訪問する際の注意点
(1) 訪問のベストタイミング(午前中がおすすめ)
予約なしで訪問する場合は、午前中(10:00〜12:00頃)がおすすめです。
午前中がおすすめの理由:
- スタッフの空きが多い
- 内見時間を十分確保できる
- 午後は予約客が多く、待ち時間が長くなる
特に土曜午後は混雑するため、避けた方が無難です。
(2) 繁忙期を避ける(1-3月、9-10月の土日は特に混雑)
繁忙期(1-3月、9-10月)の土日は、予約なしでは対応が難しい場合があります。
繁忙期を避けるコツ:
- 平日に訪問する
- 4月〜8月、11月〜12月の閑散期を狙う
- 土曜午前を狙う(土曜午後は避ける)
繁忙期に予約なしで訪問すると、待ち時間が2時間以上かかることもあります。
(3) 営業時間の確認(10:00-18:00が一般的)
不動産屋の営業時間は以下が一般的です。
| 店舗タイプ | 営業時間 | 定休日 |
|---|---|---|
| 一般店舗 | 10:00-18:00 | 水曜 |
| 駅前店舗 | 10:00-19:00 | 水曜 |
| 大手チェーン | 10:00-19:00 | 年中無休(店舗により異なる) |
水曜定休の不動産屋が多いため、訪問前に営業時間と定休日を確認してください。
(4) 持ち物・準備(身分証明書、希望条件メモ等)
不動産屋を訪問する際の持ち物は以下のとおりです。
初回訪問時の持ち物:
- 身分証明書: 運転免許証、健康保険証等
- 希望条件メモ: エリア・予算・間取り等を書いたメモ
- 筆記用具: 物件情報をメモするため
- スマートフォン: 物件情報サイトで物件を確認
契約に進む場合は、印鑑・収入証明書・住民票等も必要になりますが、初回訪問時は不要です。
効率的な物件探しの進め方
(1) 希望条件の整理(エリア・予算・間取り等)
物件探しを始める前に、希望条件を整理してください。
整理すべき条件:
- エリア: 〇〇区、〇〇駅から徒歩10分以内等
- 予算: 家賃〇万円以内、購入予算〇千万円等
- 間取り: 1LDK、3LDK等
- 優先順位: 絶対条件(譲れない条件)と希望条件(譲歩可能な条件)
- その他: ペット可、駐車場付き、築年数等
希望条件を整理しておくことで、不動産屋との相談がスムーズになります。
(2) 複数の不動産屋を比較検討する
複数の不動産屋を比較検討することで、より良い物件に出会える可能性が高まります。
複数比較のメリット:
- 各社が扱う物件の違いを確認できる
- 営業担当との相性を比較できる
- 複数の選択肢から最適な物件を選べる
同じ物件でも、不動産屋により仲介手数料や対応が異なる場合があります。
(3) オンライン相談・内見の活用
最近はオンライン相談・内見を提供する不動産屋が増えています。
オンライン相談・内見のメリット:
- 自宅から相談・内見ができる
- 移動時間・交通費を削減できる
- 遠方の物件も気軽に確認できる
Zoom、LINE等のビデオ通話で相談・内見が可能です。
(4) 物件情報サイトとの併用
SUUMO、ホームズ、アットホーム等の物件情報サイトを併用することで、効率的に物件を探せます。
物件情報サイトの活用法:
- サイトで気になる物件を検索
- 物件URLをメモ
- 不動産屋に訪問時、URLを伝えて内見予約
物件情報サイトと不動産屋を併用することで、より多くの選択肢から物件を選べます。
まとめ:不動産屋訪問のベストプラクティス
不動産屋に予約なしで訪問することは可能ですが、業者により対応が異なり、完全予約制の不動産屋が増加傾向にあります。予約ありのメリットは、待ち時間なし・専任担当確保・内見準備完了で、効率的に物件探しを進められます。
飛び込み訪問する場合は、午前中(10:00〜12:00頃)がおすすめで、繁忙期(1-3月、9-10月)の土日は予約が安心です。予約は1週間〜3日前に電話・メール・LINE・Webフォームで可能で、希望条件を事前に伝えるとスムーズに対応してもらえます。
訪問前に電話で営業時間と予約の要否を確認し、効率的な物件探しを進めましょう。
