R65不動産とは?シニア向け不動産サービスの特徴と活用方法

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/30

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高齢者の賃貸住宅問題とR65不動産の役割

65歳以上のシニア層が賃貸住宅を探す際、「年齢を理由に契約を断られた」「何軒も不動産屋を回ったが見つからない」という経験をお持ちの方は少なくありません。

この記事では、65歳以上の高齢者専門の賃貸仲介サービス「R65不動産」の特徴、サービス内容、活用方法、利用時の注意点を、公式情報や専門家のインタビューをもとに解説します。

初めてR65不動産を利用する方でも、シニア向け物件探しのポイントを正確に把握できるようになります。

この記事のポイント

  • R65不動産は65歳以上の高齢者専門の賃貸仲介サービスで、年間300件以上の実績がある
  • 見守りサービスと家賃保証サービスをパッケージ化した「R65あんしん賃貸パック」で、大家の不安を軽減
  • 2024年8月から電力データを使った「らくもり」見守りサービスが開始され、電力会社に依存しない見守りが可能に
  • 高齢者の4人に1人が賃貸契約を断られた経験があり、高齢者OKの物件は全体のわずか5%程度
  • 43都道府県、約2,500物件を扱っているが、登録物件に対して入居希望者が約10倍と需要が供給を大きく上回る

R65不動産とは|65歳以上の賃貸仲介サービス

(1) R65不動産の概要とサービス内容

R65不動産は、65歳以上の高齢者専門の賃貸仲介サービスです。年間300件以上のお部屋探し実績があり、見守りサービス・家賃保証サービスをパッケージ化しています。

創業者の山本遼氏が、80代女性の「5軒目の不動産屋」という言葉をきっかけに創業しました。高齢者が年齢を理由に賃貸契約を断られる現状を改善し、「30年後にR65不動産が不要になること」を目標としています。

2024年11月時点で、登録大家が500軒超、物件数8,000件以上に拡大しており、前年比4倍の成長を遂げています。

(2) 高齢者が賃貸契約を断られる理由

国土交通省の調査によると、高齢者の4人に1人が賃貸契約を断られた経験があります。年齢が高くなるほど審査が厳しくなり、60代から審査が難しくなる傾向にあります。

大家側が賃貸契約を躊躇する主な理由は以下の通りです。

大家の懸念事項 内容
孤独死 一人暮らしの高齢者が誰にも看取られずに死亡するリスク
家賃滞納 収入減少や認知機能低下による家賃未払いのリスク
緊急対応 急病や事故時の対応が困難
原状回復 退去時の修繕費用が高額になる可能性

高齢者OKの物件は全体のわずか5%程度で、物件選択肢が限られているのが現状です。

(3) R65不動産の実績と対応エリア

SUUMO(2024年)によると、R65不動産の対応エリアと実績は以下の通りです。

項目 内容
対応エリア 43都道府県
パートナー 約40社
物件数 約2,500件
年間実績 300件以上
登録大家 500軒超

ただし、登録物件に対して入居希望者が約10倍と需要が供給を大きく上回っており、希望する物件が見つからない可能性がある点に注意が必要です。

R65不動産のサービスの特徴

(1) 見守りサービス(らくもり等)の仕組み

見守りサービスは、ガス使用量、冷蔵庫開閉、電力データ等から異常を検知し、安否確認を行うサービスです。

PRTimes(2024年8月)によると、2024年8月から電力データを使った「らくもり」サービスが開始されました。

「らくもり」の特徴:

  • 電力会社に依存しない: 既存の電力会社との契約を変更せずに利用可能
  • 異常検知: 電力データから生活パターンを学習し、異常を検知
  • 通知機能: 異常検知時に家族や管理会社に通知

従来のガスや冷蔵庫開閉センサーと比べて、電力データは生活全体を反映するため、より正確な見守りが可能です。

(2) 家賃保証サービスの内容

R65あんしん賃貸パックによると、家賃保証サービスは以下の内容を含みます。

サービス内容 詳細
家賃立て替え 家賃の未払い時に保証会社が立て替え払い
損害保険 万が一の際の損害保険も含まれる
原状回復費用 退去時の修繕費用も一部カバー

家賃保証サービスにより、大家側の「家賃滞納リスク」を軽減し、高齢者でも賃貸契約がスムーズになります。

(3) R65あんしん賃貸パックの詳細

R65あんしん賃貸パックは、見守りサービスと家賃保証サービスをパッケージ化したサービスです。

パッケージ内容:

  1. 見守りサービス: ガス使用量や冷蔵庫開閉、電力データから異常を検知
  2. 家賃保証サービス: 家賃の未払い時に保証会社が立て替え払い
  3. 損害保険: 万が一の際の損害保険も含まれる
  4. 緊急対応: 異常検知時の緊急駆けつけサービス(一部物件)

月額費用や初期費用は物件により異なるため、事前に確認することを推奨します。

対象物件の特徴と探し方

(1) 対象物件の特徴(バリアフリー、低層階等)

R65不動産が扱う物件は、高齢者に配慮した特徴を持つものが多く含まれます。

高齢者に適した物件の特徴:

  • バリアフリー: 段差が少ない、手すりがある、エレベーター付き
  • 低層階: 1階または2階で避難がしやすい
  • 病院・スーパー近接: 日常生活に必要な施設が徒歩圏内
  • 公共交通機関: バス停や駅が近い
  • セキュリティ: オートロック、防犯カメラ等

ただし、すべての物件がこれらの条件を満たすわけではないため、個別に確認が必要です。

(2) 物件の探し方と申込の流れ

R65不動産の利用方法は以下の通りです。

利用の流れ:

  1. 問い合わせ: 公式サイトから問い合わせフォームまたは電話で相談
  2. 物件検索: 希望条件(エリア、家賃、間取り等)を伝え、物件を紹介
  3. 内見: 気になる物件の内見(オンライン内見も可能)
  4. 申込: 入居申込書の提出、審査
  5. 契約: 重要事項説明を受け、契約締結
  6. 入居: 見守りサービス・家賃保証サービスの開始

審査には、年齢以外の条件(収入、保証人等)も考慮されるため、事前に確認が必要です。

(3) 他の物件検索方法(SUUMO、UR賃貸等)

R65不動産以外にも、高齢者向け物件を探す方法があります。

大手賃貸ポータル:

  • SUUMO: 「シニア向け」「高齢者歓迎」の絞り込み検索が可能
  • CHINTAI: 高齢者OKの物件を条件検索
  • HOME'S: シニア向け特集ページあり

UR賃貸住宅:

UR賃貸住宅は、独立行政法人都市再生機構が管理する賃貸住宅で、礼金・仲介手数料不要、保証人不要です。高齢者向け優遇制度として、最大2.5万円の家賃減額制度があります。

UR賃貸の特徴 内容
礼金・仲介手数料 不要
保証人 不要
家賃減額制度 最大2.5万円(条件あり)
審査 年齢制限なし

複数の方法を併用し、比較検討することを推奨します。

利用時の注意点と他の選択肢

(1) 利用時の注意点(費用、対応エリア等)

R65不動産を利用する際の注意点は以下の通りです。

費用:

  • 見守りサービス: 月額費用がかかる(物件により異なる)
  • 家賃保証サービス: 初期費用・月額費用がかかる
  • 仲介手数料: 通常の不動産仲介と同様に発生

月額費用や初期費用を事前に確認し、総額で判断することが重要です。

対応エリア:

43都道府県に対応していますが、地域により物件数に偏りがあります。希望エリアに物件があるかを事前に確認しましょう。

需要と供給:

登録物件に対して入居希望者が約10倍と需要が供給を大きく上回っており、希望する物件が見つからない可能性があります。

(2) サ高住・介護施設との違い

R65不動産と、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)・介護施設の違いを理解しておきましょう。

項目 R65不動産 サ高住 介護施設
物件タイプ 通常の賃貸物件 高齢者向け住宅 介護施設
見守り オプション(パッケージ) 標準装備(安否確認・生活相談) 24時間対応
介護サービス なし 別途契約 標準装備
自由度 高い(通常の賃貸と同様) 中程度 低い
費用 家賃+見守り+保証 家賃+サービス費 入居一時金+月額費用

R65不動産は通常の賃貸物件の仲介サービスであり、介護が必要になった場合は対応できないため、サ高住や介護施設への移行も視野に入れる必要があります。

(3) UR賃貸住宅の高齢者向け優遇制度

UR賃貸住宅の高齢者向け優遇制度は、60歳以上で一定の条件を満たす場合、最大2.5万円の家賃減額が受けられます。

利用条件:

  • 60歳以上の単身者または夫婦世帯
  • 一定の収入要件を満たす
  • 対象物件に居住

礼金・仲介手数料不要、保証人不要で、年齢制限がないため、高齢者にとって利用しやすい選択肢の一つです。

まとめ|R65不動産の活用と次のアクション

R65不動産は、65歳以上の高齢者専門の賃貸仲介サービスで、年間300件以上の実績があります。見守りサービスと家賃保証サービスをパッケージ化した「R65あんしん賃貸パック」により、大家の不安を軽減し、高齢者でも賃貸契約がスムーズになります。

2024年8月から電力データを使った「らくもり」見守りサービスが開始され、電力会社に依存しない見守りが可能になりました。43都道府県、約2,500物件を扱っていますが、登録物件に対して入居希望者が約10倍と需要が供給を大きく上回っているため、早めの相談が重要です。

R65不動産、大手賃貸ポータル(SUUMO、CHINTAI等)、UR賃貸住宅など、複数の方法を併用し、比較検討することを推奨します。見守りサービスや家賃保証サービスには費用がかかるため、月額費用や初期費用を事前に確認し、総額で判断しましょう。

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よくある質問

Q1R65不動産とは何ですか?

A1R65不動産は、65歳以上の高齢者専門の賃貸仲介サービスです。見守りサービスと家賃保証サービスをパッケージ化した「R65あんしん賃貸パック」を提供し、年間300件以上のお部屋探し実績があります。創業者の山本遼氏が80代女性の「5軒目の不動産屋」という言葉をきっかけに創業し、高齢者が年齢を理由に賃貸契約を断られる現状を改善することを目的としています。2024年11月時点で登録大家が500軒超、物件数8,000件以上に拡大しています。

Q2見守りサービスとは何ですか?

A2見守りサービスは、ガス使用量、冷蔵庫開閉、電力データ等から異常を検知し、安否確認を行うサービスです。2024年8月からは電力データを使った「らくもり」サービスが開始され、電力会社に依存せずに見守りが可能になりました。電力データは生活全体を反映するため、より正確な見守りができます。異常検知時には家族や管理会社に通知が送られ、緊急駆けつけサービス(一部物件)も含まれます。

Q3高齢者が賃貸契約を断られるのはなぜですか?

A3大家側が孤独死や家賃滞納を懸念しているためです。国土交通省の調査によると、高齢者の4人に1人が賃貸契約を断られた経験があり、60代から審査が難しくなる傾向にあります。高齢者OKの物件は全体のわずか5%程度で、物件選択肢が限られています。R65不動産は見守りサービスと家賃保証サービスをパッケージ化することで、大家の不安を軽減し、高齢者でも賃貸契約がスムーズになるよう支援しています。

Q4R65不動産の対応エリアはどこですか?

A4R65不動産は43都道府県に対応しており、約40社のパートナー、約2,500物件を扱っています。年間300件以上の実績がありますが、地域により物件数に偏りがあるため、対応エリアの確認が必要です。また、登録物件に対して入居希望者が約10倍と需要が供給を大きく上回っているため、希望する物件が見つからない可能性がある点に注意が必要です。詳細は公式サイトまたは電話で確認することを推奨します。

Q5サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)との違いは何ですか?

A5R65不動産は通常の賃貸物件の仲介サービスであり、見守りサービスはオプション(パッケージ)です。一方、サ高住は安否確認・生活相談サービスが標準装備された高齢者向け住宅で、介護サービスは別途契約となります。R65不動産は自由度が高く(通常の賃貸と同様)、費用は家賃+見守り+保証です。サ高住は中程度の自由度で、費用は家賃+サービス費となります。介護が必要になった場合、R65不動産の通常の賃貸では対応できないため、サ高住や介護施設への移行も視野に入れる必要があります。

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Room Match編集部

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