小樽市の不動産購入ガイド|エリア別相場・物件選び・注意点を解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/4

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小樽市の不動産市場の特徴|観光地と移住先としての魅力

北海道小樽市で不動産購入を検討する際、「価格相場はいくらか」「どのエリアが良いのか」「雪国特有の注意点は何か」と不安に感じる方は少なくありません。

この記事では、小樽市の不動産価格相場、エリア別の特徴、物件選びのポイント、雪国特有の維持費を、国土交通省の土地総合情報システム小樽市の公式統計を元に解説します。

初めて小樽市で不動産を購入する方でも、エリアの選び方と購入手続きを正確に理解できるようになります。

この記事のポイント

  • 小樽市の土地価格相場は坪単価6.9万円で、札幌市南区(13.6万円)や手稲区(23.8万円)より安い
  • 中古マンション価格は2LDK約2,000~3,000万円、3-4LDK約800~1,500万円、中古戸建ては約2,500~4,900万円が相場
  • 人口は1964年ピーク(207,093人)から2020年(111,299人)へ減少傾向だが、年間700万人以上の観光客による賃貸需要・別荘需要は堅調
  • 冬季の積雪対策や寒冷地仕様の維持費(暖房費、除雪費用等)がかかる点を考慮すべき
  • 価格推移は下降傾向(2025年11月相場は前年比89.2%、前月比90.6%)で、複数業者の査定を受けて適正価格を確認すべき

(1) 小樽市の概要(人口・観光客数)

小樽市は、北海道西部に位置する人口約11万人の港町です。小樽市の公式統計によると、2020年国勢調査での人口は111,299人、世帯数は52,817世帯です。

小樽市は、年間700万人以上の観光客が訪れる観光地でもあり、小樽運河、寿司屋通り、ガラス工芸等が有名です。観光需要により、賃貸物件や別荘としての不動産需要が一定程度存在します。

(2) 観光地としての不動産需要

小樽市は観光地としての特性があり、以下のような不動産需要があります。

  • 賃貸需要: 観光客向けの民泊・短期賃貸、地元住民向けの賃貸マンション
  • 別荘需要: 札幌市から近く(車で約1時間)、週末の別荘として利用
  • 投資需要: 観光客向け賃貸や民泊投資

ただし、後述するように人口減少傾向があり、長期的な不動産需要には不透明な部分もあります。

(3) 人口減少と不動産市場への影響

小樽市の人口は、1964年のピーク(207,093人)から2020年(111,299人)へと減少が続いています。

人口 前回比
1964年 207,093人 ピーク
2020年 111,299人 -46.3%

人口減少により、将来的な不動産需要が減少する可能性があります。購入時は、賃貸需要や将来の売却可能性も考慮して判断することが重要です。

(4) 札幌市との比較

小樽市は札幌市に隣接しており、通勤圏内です。札幌市と比較すると、以下のような違いがあります。

項目 小樽市 札幌市南区 札幌市手稲区
土地坪単価 6.9万円 13.6万円 23.8万円
札幌中心部への距離 約40km 約10-20km 約15-25km
観光地としての特性 あり なし なし

小樽市は札幌市より価格が安く、観光地としての魅力があるため、週末住宅や投資用物件としての選択肢になります。

小樽市の不動産価格相場(土地・マンション・戸建て)

小樽市の不動産価格相場を、土地・マンション・戸建て別に解説します。

(1) 土地価格相場(坪単価6.9万円)

SUUMOによると、小樽市の土地価格相場は坪単価6.9万円(平米単価2.1万円)です。

札幌市と比較すると、以下のようになります。

地域 坪単価 平米単価
小樽市 6.9万円 2.1万円
札幌市南区 13.6万円 4.1万円
札幌市手稲区 23.8万円 7.2万円

小樽市は札幌市の約1/2~1/3の価格で土地を購入できます。

(2) 中古マンション価格(2LDK・3-4LDK別)

HOME'Sによると、小樽市の中古マンション価格は以下の通りです。

間取り 価格帯 平均価格(推定)
2LDK 2,000~3,000万円 2,500万円
3-4LDK 800~1,500万円 1,150万円

HOME'Sには66件の中古マンションが掲載されています(2024年時点)。

(3) 中古戸建て価格(2,500万~4,900万円)

SUUMOによると、小樽市の中古戸建て価格は2,500万~4,900万円の価格帯が中心です。

SUUMOには170件の中古住宅が掲載されており、大手ポータルサイトで物件比較が可能です。

(4) 用途地域別の価格差

小樽市の土地価格は、用途地域により以下のような差があります。

用途地域 坪単価 特徴
低層住居専用地域 2.2万円 静かな住宅地、建築制限あり
その他住居専用地域 6.5万円 一般的な住宅地
全体平均 6.9万円 -

(出典: SUUMO

(5) 価格推移と今後の動向

小樽市の不動産価格は、下降傾向にあります。

  • 2025年11月時点: 前年比89.2%、前月比90.6%
  • 北海道全体: 2024年Q1で45,160円/㎡(前年比-2.55%)

人口減少の影響により、今後も価格が下落する可能性があります。購入時は、複数の不動産業者で査定を受け、適正価格を確認してください。

小樽市で物件を選ぶ際の重要ポイント

小樽市で不動産を購入する際、以下のポイントを確認してください。

(1) 観光地・移住地・投資目的別の選び方

小樽市での不動産購入は、目的により選び方が異なります。

目的 おすすめエリア 選び方のポイント
移住・居住 駅近の住宅地 生活利便性、駅・商業施設へのアクセス
観光地としての別荘 運河周辺、海が見えるエリア 景観、観光スポットへのアクセス
投資(賃貸・民泊) 駅近、観光スポット近く 賃貸需要、民泊規制の確認

(2) 海が見える物件の特性

小樽市は港町で、海が見える物件も多くあります。海が見える物件の特性は以下の通りです。

  • メリット: 景観が良い、観光地として魅力的
  • デメリット: 塩害(金属部分の錆び)、強風の影響を受けやすい

海が見える物件を購入する場合、塩害対策(防錆塗装、定期メンテナンス等)が必要です。

(3) 駅・商業施設へのアクセス

小樽市内の主要駅は、JR小樽駅です。駅から徒歩圏内の物件は、生活利便性が高く、賃貸需要も安定しています。

商業施設(スーパー、ホームセンター等)へのアクセスも確認し、車を使わない生活が可能かどうかを検討してください。

(4) 地盤条件と災害リスクの確認

小樽市は海に面しているため、津波リスクがあります。購入前に、以下を確認してください。

  • 津波ハザードマップ: 小樽市の公式サイトで津波浸水想定区域を確認
  • 地盤調査: 地盤が軟弱な場合、地盤改良工事が必要(30-100万円程度)

雪国特有の注意点と維持費・ランニングコスト

小樽市は雪国のため、以下の維持費・ランニングコストがかかります。

(1) 冬季の積雪対策(除雪・融雪装置)

小樽市の冬季(11月~3月)は、積雪が多く、除雪対策が必要です。

  • 除雪費用: 業者に依頼する場合、1シーズンで5-10万円程度
  • 融雪装置: ロードヒーティング(駐車場・玄関前)の設置費用は100-300万円程度

自分で除雪する場合、除雪機(20-50万円程度)の購入や、スコップでの除雪が必要です。

(2) 寒冷地仕様の設備(断熱・暖房)

小樽市の物件は、寒冷地仕様の設備が必要です。

  • 断熱性能: 窓は二重窓(ペアガラス)、壁・天井・床の断熱材が必須
  • 暖房設備: 灯油ストーブ、ガスストーブ、床暖房等

中古物件を購入する場合、断熱性能が低いと、暖房費がかさむため、購入前に断熱性能を確認してください。

(3) 暖房費・除雪費用の目安

小樽市での年間ランニングコストの目安は以下の通りです。

項目 年間費用目安
暖房費(灯油・ガス・電気) 10-20万円
除雪費用(業者依頼) 5-10万円
水道・光熱費 15-25万円
固定資産税・都市計画税 5-15万円
合計 35-70万円

戸建ての場合、マンションより暖房費・除雪費用が高くなる傾向があります。

(4) 維持費の年間コスト試算

例えば、中古戸建て(3,000万円)を購入した場合、年間の維持費は以下のようになります。

項目 年間費用
暖房費 15万円
除雪費用 7万円
水道・光熱費 20万円
固定資産税・都市計画税 10万円
メンテナンス費用(外壁・屋根等) 5万円
合計 57万円

購入前に、これらの維持費を含めた総費用を試算し、無理のない予算を立ててください。

不動産購入の流れと物件の探し方

小樽市での不動産購入の流れと、物件の探し方を解説します。

(1) 不動産ポータルサイトの活用(SUUMO、HOME'S等)

SUUMO、HOME'S、アットホーム等の大手ポータルサイトで、小樽市の物件を検索できます。

  • SUUMO: 中古住宅170件以上掲載
  • HOME'S: 中古マンション66件掲載
  • アットホーム: 土地・戸建て・マンションの総合検索

複数のポータルサイトで検索し、物件を比較検討してください。

(2) 地元不動産業者への相談

地元の不動産業者は、地域特性や物件の詳細情報を持っています。

  • 小樽不動産連合隊: 地元業者のネットワーク、豊富な物件情報
  • ハピネスホーム: 2024年に開業した不動産会社、新築・中古・賃貸の総合対応

地元業者に相談することで、ポータルサイトに掲載されていない物件や、地域特有のリスク(津波、地盤、積雪等)の情報を得られます。

(3) 国土交通省の土地総合情報システム活用

国土交通省の土地総合情報システムでは、約547万件の不動産取引価格データを検索できます。

小樽市の実取引価格を調べることで、適正価格を把握できます。地域別・時期別の検索が可能で、公的な価格情報源として信頼性が高いです。

(4) 契約から引渡しまでの流れ

不動産購入の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 物件探し: ポータルサイト・地元業者で物件を検索
  2. 現地見学: 気になる物件の現地を見学し、周辺環境を確認
  3. 重要事項の確認: 用途地域、ハザードマップ、積雪対策等を確認
  4. 購入申込: 購入意思を示し、価格交渉
  5. 住宅ローン事前審査: 金融機関で事前審査を受ける(住宅ローン利用の場合)
  6. 売買契約: 契約書に署名・押印し、手付金を支払う
  7. 住宅ローン本審査: 金融機関で本審査を受ける
  8. 残代金決済・引渡し: 残代金を支払い、物件の所有権を取得

まとめ|小樽市での不動産購入を成功させるために

小樽市の不動産価格は、土地坪単価6.9万円、中古マンション2LDK約2,000~3,000万円、中古戸建て約2,500~4,900万円が相場です。札幌市より価格が安く、観光地としての魅力があります。

ただし、人口減少傾向(1964年ピーク207,093人→2020年111,299人)により、将来的な不動産需要が減少する可能性があります。また、冬季の積雪対策や寒冷地仕様の維持費(暖房費、除雪費用等)がかかる点を考慮してください。

購入時は、以下の事項を確認してください。

  • 価格相場: 複数業者の査定を受け、適正価格を確認
  • 維持費: 暖房費・除雪費用を含めた年間コストを試算
  • エリア: 駅・商業施設へのアクセス、津波リスクを確認
  • 目的: 移住・別荘・投資目的により、選ぶエリアが異なる

信頼できる不動産業者や専門家に相談しながら、無理のない予算で物件を購入しましょう。

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よくある質問

Q1小樽の不動産相場はどのくらいですか?

A1小樽市の不動産価格相場は、土地が坪単価6.9万円(平米単価2.1万円)、中古マンションが2LDK約2,000~3,000万円・3-4LDK約800~1,500万円、中古戸建てが約2,500~4,900万円です。札幌市南区(坪単価13.6万円)や手稲区(坪単価23.8万円)より安く、約1/2~1/3の価格で購入できます。ただし、2025年11月時点で前年比89.2%と下落傾向にあります。

Q2小樽市の人口減少は不動産購入に影響しますか?

A2小樽市の人口は1964年のピーク(207,093人)から2020年(111,299人)へと減少が続いており、将来的な不動産需要が減少する可能性があります。ただし、年間700万人以上の観光客が訪れるため、賃貸需要や別荘需要は一定程度あります。購入時は、賃貸需要や将来の売却可能性も考慮して判断することが重要です。

Q3雪国特有の維持費はどのくらいかかりますか?

A3小樽市では、冬季の暖房費(年間10-20万円)、除雪費用(業者依頼で年間5-10万円)が必要です。戸建ての場合、年間の維持費(暖房費、除雪費用、水道・光熱費、固定資産税等)は35-70万円程度が目安です。融雪装置(ロードヒーティング)を設置する場合、初期費用100-300万円程度がかかります。購入前に、これらの維持費を含めた総費用を試算してください。

Q4小樽の物件はどこで探せますか?

A4SUUMO、HOME'S、アットホーム等の大手ポータルサイトで170件以上検索可能です。SUUMOには中古住宅170件以上、HOME'Sには中古マンション66件が掲載されています。また、地元業者(小樽不動産連合隊、ハピネスホーム等)も豊富な物件情報を提供しており、ポータルサイトに掲載されていない物件や地域特有のリスク情報を得られます。[国土交通省の土地総合情報システム](https://www.land.mlit.go.jp/webland/)で実取引価格を調べることも有効です。

Q5小樽の不動産価格は今後どうなりますか?

A52025年11月時点で前年比89.2%、前月比90.6%と下落傾向にあります。人口減少の影響により、今後も価格が下落する可能性があります。ただし、観光需要は年間700万人以上の観光客により堅調で、賃貸需要や別荘需要は一定程度あります。購入時は、複数の不動産業者で査定を受け、適正価格を確認し、将来の売却可能性も考慮して判断してください。

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Room Match編集部

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