岡山のマンション市場とは|地方都市ならではの魅力
岡山県でマンション購入を検討する際、「価格相場はいくらか」「どのエリアが人気なのか」と迷う方は少なくありません。
この記事では、岡山県のマンション価格相場、人気エリアの特徴、物件選びのポイントを、公的統計や市場データを元に解説します。
岡山県への転勤・Uターン・移住を検討している方でも、自分に合った物件を見つけられるようになります。
この記事のポイント
- 岡山県の中古マンション平均売買価格は28.5万円/㎡(3年前比+10.8%上昇)
- 新築マンションの平均販売価格は4,050万円(3LDKが3,000万円台~4,000万円台が中心)
- 人気エリアは岡山市北区(岡山駅周辺・大元)、倉敷市、岡山市中区(天神町)
- 2025年に入り調整局面の兆しがあり、2024年がピークの可能性も指摘されている
- 岡山駅東口では422戸のプラウドタワー岡山など大規模再開発が進行中
岡山の不動産市場動向|2024~2025年の価格推移
(1) 2025年基準地価|前年比+0.23%上昇(全用途平均)
岡山県の2025年の基準地価平均は5万0913円/㎡(坪単価16万8308円)で、前年比+0.23%上昇しました。
基準地価とは、都道府県が毎年7月1日時点で調査・公表する土地の価格です。公示地価を補完する役割を持ちます。
全用途平均では微増していますが、用途別では明暗が分かれています。
(2) 用途別の推移|商業地+1.12%、住宅地-0.20%
用途別の推移は以下の通りです。
| 用途 | 前年比 | 傾向 |
|---|---|---|
| 商業地 | +1.12% | 上昇継続 |
| 工業地 | +2.30% | 大幅上昇 |
| 住宅地 | -0.20% | 下落に転じる |
商業地・工業地は上昇が続いていますが、住宅地は2025年に入り下落に転じました。
マンション購入を検討する際は、この住宅地の動向に注目する必要があります。
(3) 調整局面の兆し|2024年がピークの可能性
2025年に入り、「不動産価格の調整局面」に入ったという声があります。
岡山市でもマンション・土地価格に変化の兆しが見え始めており、2024年が市場のピークに達している可能性が指摘されています。
ただし、これは一部の専門家の見解であり、今後の市場動向は不確実です。購入時期の判断は、個別の事情に応じて慎重に行う必要があります。
(4) 中古マンション価格の3年間推移|+10.8%上昇(岡山県全体)
岡山県の中古マンション平均売買価格は28.5万円/㎡で、3年前と比較して+10.8%上昇しています。
前月比でも+0.6%と緩やかな上昇が続いており、物件不足のため高値で売れる状況が2024年時点では続いていました。
岡山のマンション価格相場|新築・中古の価格帯
(1) 新築マンション|平均販売価格4,050万円(3LDKが3,000万円台~4,000万円台)
岡山県の新築分譲マンションの平均販売価格は4,050万円です。
3LDKタイプが3,000万円台~4,000万円台が中心ですが、一部の超高層マンションでは7,000万円を超える住戸もあります。
最高価格は1億1,999万円、最低価格は1,980万円と、物件のグレードや立地により価格帯に大きな幅があります。
直近5年間、価格は上昇傾向で資産価値が高まっています。
(2) 中古マンション|平均売買価格28.5万円/㎡(岡山県)、30.9万円/㎡(岡山市北区)
中古マンションの平均売買価格は以下の通りです。
| エリア | 平均売買価格 | 前月比 | 3年前比 | |--------|--------------|--------|---------|--- | | 岡山県全体 | 28.5万円/㎡ | +0.6% | +10.8% | | 岡山市北区 | 30.9万円/㎡ | +0.3% | +12.8% |
岡山市北区は県内でも価格が高めで、3年前比+12.8%と県全体を上回る上昇率を示しています。
成約単価(実際に不動産売買が成立した際の1平方メートルあたりの価格)も上昇しており、物件不足が続いています。
(3) 3LDKタイプの価格中央値|2,150万円(岡山県)、2,490万円(岡山市北区)
中古マンションの3LDKタイプの販売価格中央値は以下の通りです。
| エリア | 3LDK価格中央値 |
|---|---|
| 岡山県全体 | 2,150万円 |
| 岡山市北区 | 2,490万円 |
岡山市北区は県全体よりも約340万円高い価格帯となっています。
(4) 物件不足のため高値で売れる状況(2024年時点)
2024年時点では、岡山県内で物件不足が続いており、売りに出せば高値で売れる状況でした。
物件不足とは、売りに出される物件数が少なく、買い手の需要に対して供給が追いつかない状態です。一般的に価格上昇要因となります。
ただし、2025年に入り調整局面の兆しがあるため、今後の市場動向には注意が必要です。
岡山のマンション人気エリア比較|岡山市北区・倉敷市・岡山市中区
(1) 岡山市北区|岡山駅周辺・大元・野田エリアの開発
岡山市北区は、岡山駅周辺・大元・野田エリアで新築マンションの供給が活発です。
岡山駅は山陽新幹線の主要駅で、大阪・広島・博多方面へのアクセスが良好です。
中古マンション価格も県内で最も高く、人気エリアであることがうかがえます。
(2) 倉敷市|倉敷駅周辺の新築マンション供給
倉敷市は、倉敷駅周辺で新築マンションの供給が進んでいます。
観光地としても知られる倉敷美観地区へのアクセスが良く、住環境と利便性を両立できるエリアです。
(3) 岡山市中区|天神町など市中心部へのアクセス良好
岡山市中区は、天神町など市中心部へのアクセスが良好なエリアです。
桃太郎大通り沿いにはアルファガーデン岡山城下(145戸)などの大規模レジデンスが供給されています。
(4) 最新開発事例|プラウドタワー岡山(422戸、県内最大規模)、アルファガーデン岡山城下(145戸)
岡山駅東口では、再開発が進行中です。
プラウドタワー岡山(野村不動産)は、JR岡山駅東口に位置し、総戸数422戸で岡山県内最大規模の新築マンション(2003年以降)です。
アルファガーデン岡山城下(あなぶき興産)は、天神町の桃太郎大通り沿いに位置し、総戸数145戸の大規模レジデンスです。価格帯は38.2万円(1LDK)~58万円(3LDK)です。
東京・大阪の大手不動産会社による大規模・中規模物件の開発が増加しており、岡山県の不動産市場は活性化しています。
岡山でマンションを選ぶ際のポイント|立地・価格・将来性
(1) 新幹線アクセスの利便性|岡山駅の交通ハブ機能
岡山駅は山陽新幹線の主要駅で、大阪まで約1時間、広島まで約40分、博多まで約1時間30分でアクセスできます。
新幹線通勤を検討している場合、岡山駅周辺のマンションは有力な選択肢となります。
ただし、通勤時間・費用は勤務地により異なるため、事前に試算することを推奨します。
(2) 生活利便性|商業施設・教育施設・医療機関へのアクセス
マンション選びでは、生活利便性も重要です。
以下の施設へのアクセスを確認しましょう。
- 商業施設: スーパー、コンビニ、ショッピングモール
- 教育施設: 小学校、中学校、高校、学習塾
- 医療機関: 内科、小児科、総合病院
岡山市北区・岡山市中区は市中心部へのアクセスが良く、生活利便性が高いエリアです。
(3) 災害リスクの確認|ハザードマップの活用
岡山県は比較的地震リスクが低い地域として知られていますが、リスクゼロではありません。
購入前に各自治体のハザードマップで地震・洪水・土砂災害等のリスクを確認することを推奨します。
過度な期待は禁物です。
(4) 資産価値の維持|再開発エリアと将来性
資産価値の維持を重視する場合、再開発エリアに注目しましょう。
岡山駅東口の再開発(プラウドタワー岡山等)は、将来的な資産価値の維持が期待できます。
ただし、不動産投資や購入判断は個別の事情により異なるため、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナー等の専門家への相談を推奨します。
まとめ|岡山のマンション購入で押さえるべきポイント
岡山県のマンション購入では、価格相場、人気エリア、市場動向を正確に把握することが重要です。
中古マンションは28.5万円/㎡(岡山県)、新築は平均4,050万円(3LDK中心)が目安ですが、2025年に入り調整局面の兆しがあり、2024年がピークの可能性も指摘されています。
岡山駅周辺(岡山市北区)、倉敷市、岡山市中区(天神町)が人気エリアで、大規模再開発も進行中です。
購入時期・エリア・物件選びは個別の事情により異なるため、信頼できる宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーに相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。
