那覇市の土地価格相場:2025年最新データで見る平均坪単価
那覇市で土地の購入や売却を検討する際、最初に知りたいのが「この地域の土地はいくらで取引されているのか」という価格相場です。
2025年時点の那覇市の公示地価は平均で31万3875円/㎡、坪単価に換算すると約103万7603円です。沖縄県内で最も高価格の地域であり、本土の地方都市と比較しても高水準です。
那覇新都心(おもろまち)などの人気エリアは特に高く、郊外エリアは比較的安価な傾向があります。前年比+6.31%上昇と、全国トップクラスの上昇率が続いており、購入タイミングによって価格が大きく変動する可能性があります。
この記事のポイント
- 那覇市の土地価格は2025年公示地価で坪単価約85万円、沖縄県内で最高価格
- 前年比+6.31%上昇と全国トップクラスの上昇率が続いている(沖縄不動産バブル)
- 那覇新都心の開発、観光需要の高まりが地価を押し上げている
- ゆいレール沿線は公共交通機関が利用可能だが、それ以外は車が必須
- 台風対策・塩害対策が必要で、RC造(鉄筋コンクリート造)が主流、建築コストが高め
那覇市の平均坪単価は約85万円(公示地価31万3875円/㎡)
那覇市の土地価格を把握する上で最も信頼できるのが、国土交通省が毎年公表する公示地価です。公示地価とは、毎年1月1日時点で調査される土地の価格で、土地取引の指標として利用されます。
2025年の那覇市の公示地価は平均で31万3875円/㎡です。坪単価に換算すると約103万7603円となります。この価格は沖縄県内で最も高く、本土の地方都市(県庁所在地)と比較しても上位に位置します。
那覇新都心(おもろまち)周辺は特に高価格で、坪単価100万円を超える地点も多くあります。一方、市街地から離れた郊外エリアでは坪単価50〜70万円程度と、エリアによる価格差が大きいのが特徴です。
沖縄県内での那覇市の地価水準(県内トップ)
沖縄県内で見ると、那覇市の地価は圧倒的なトップです。浦添市(坪単価約60万円)、宜野湾市(坪単価約50万円)などの周辺市町村と比較しても、2倍近い価格差があります。
那覇市が高価格な理由は、以下の要因が挙げられます。
- 県庁所在地: 行政・商業・文化の中心地
- 交通の要衝: 那覇空港、ゆいレール、バス路線が集中
- 新都心開発: 米軍基地跡地の再開発により商業施設・住宅地が充実
- 観光需要: 国内外からの観光客が多く、商業地の需要が高い
那覇市の地価推移:前年比+6.31%上昇、全国トップクラスの上昇率
土地を購入・売却する際には、現在の価格だけでなく、過去の推移や今後の見通しも重要な判断材料になります。
2025年公示地価は前年比+6.31%で大幅上昇
2025年の那覇市の公示地価は、前年比で+6.31%上昇しました。これは全国トップクラスの上昇率で、いわゆる「沖縄不動産バブル」と呼ばれる地価上昇トレンドが続いています。
全国的に見ると、地方都市の地価は下落または横ばいが多い中、那覇市は継続的に上昇しています。この上昇は、観光需要の高まり、那覇新都心の開発、移住者の増加などが背景にあります。
住宅地・商業地それぞれの推移、沖縄不動産バブルの現状
那覇市の地価は、用途地域によって推移が異なります。
住宅地: 大幅上昇傾向。ゆいレール沿線、那覇新都心周辺は特に人気が高く、前年比+8〜10%上昇する地点も。
商業地: さらに大幅上昇。国際通り周辺、那覇新都心の商業地は観光需要・商業需要が高く、前年比+10%以上上昇する地点もある。
沖縄不動産バブルの現状としては、需要が供給を上回っている状態が続いており、価格上昇が止まる兆しは現時点では見られません。ただし、バブルという言葉が示す通り、将来的な調整局面も考慮する必要があります。
地価上昇の背景(那覇新都心開発、観光需要等)
那覇市の地価上昇の主な背景は以下の通りです。
- 那覇新都心開発: 1987年に返還された米軍牧港住宅地区跡地の再開発が進み、商業施設(サンエー那覇メインプレイス、DFS等)、住宅地、公園が整備された
- 観光需要: 国内外からの観光客が増加し、ホテル・商業施設の需要が高まっている
- ゆいレール延伸: 沖縄都市モノレールの延伸により、公共交通機関の利便性が向上
- 移住者増加: 温暖な気候、リモートワークの普及により、本土からの移住者が増加
これらの要因が複合的に作用し、地価上昇トレンドが続いています。
那覇市のエリア別土地価格:首里・小禄・新都心などの特徴
那覇市は、エリアによって土地の特性や価格帯が大きく異なります。ここでは、主要な3つのエリアについて解説します。
那覇新都心(おもろまち):米軍基地跡地の再開発エリア
那覇新都心は、1987年に返還された米軍牧港住宅地区跡地の再開発エリアです。おもろまち駅を中心に、商業施設・住宅地・公園が計画的に整備されており、那覇市内で最も人気の高いエリアの一つです。
土地価格は那覇市内で最高クラスで、坪単価100万円を超える地点が多くあります。
生活環境としては、以下の特徴があります。
- 商業施設: サンエー那覇メインプレイス、DFS、ホテル等が充実
- 交通: ゆいレールおもろまち駅、那覇空港まで約15分
- 住環境: 新しい街並み、公園・緑地が整備されている
- 車なし生活: ゆいレール沿線のため、車なしでも比較的生活可能
ただし、価格が高いため、予算とのバランスを慎重に検討する必要があります。
首里エリア:歴史的価値と高台の住環境
首里エリアは、世界遺産・首里城を中心とした歴史的価値の高いエリアです。高台に位置しており、眺望も良く、静かな住環境が特徴です。
土地価格は、市街地近郊で坪単価70〜90万円程度です。歴史的街並みを保全する地域も多く、建築に一定の制約がかかる場合があります。
生活環境としては、以下の特徴があります。
- 歴史: 首里城、金城町の石畳など歴史的価値のある街並み
- 眺望: 高台のため、那覇市街地を一望できる
- 交通: ゆいレール首里駅、那覇空港まで約30分
- 高低差: 坂道が多いため、車は必須
歴史と伝統を重視する方には魅力的なエリアですが、高低差のある地形のため、土地の傾斜・擁壁の状態を購入前に確認することが重要です。
小禄エリア:那覇空港に近い利便性、ゆいレール沿線
小禄エリアは、那覇空港に近く、ゆいレール沿線に位置するため、交通利便性が高いエリアです。商業施設も充実しており、生活しやすい環境です。
土地価格は、ゆいレール駅周辺で坪単価60〜80万円程度です。那覇新都心や首里と比較すると手頃な価格帯です。
生活環境としては、以下の特徴があります。
- 空港アクセス: 那覇空港まで車で約10分、ゆいレールでも約10分
- 商業施設: イオン那覇ショッピングセンター等
- 交通: ゆいレール小禄駅、奥武山公園駅
- 住環境: 比較的新しい住宅地が多い
空港利用が多い方や、那覇市内での生活利便性を重視する方には適したエリアです。
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那覇市で土地を購入するメリットと注意点:台風対策・塩害対策が必須
那覇市で土地を購入する際の主なメリットと注意点を整理します。
ゆいレール沿線は公共交通機関が利用可能、それ以外は車が必須
那覇市最大のメリットは、ゆいレール(沖縄都市モノレール)という沖縄県唯一の軌道系交通機関があることです。ゆいレール沿線であれば、車がなくても公共交通機関で移動できます。
ゆいレールは、那覇空港駅からてだこ浦西駅までを結んでおり、那覇市内の主要エリア(那覇空港、県庁前、おもろまち、首里等)をカバーしています。
ただし、ゆいレール沿線から離れたエリアでは、車が必須の生活になります。バス路線もありますが、本数が限られているため、車があった方が便利です。
台風対策(RC造が主流)、塩害対策のため建築コストが高め
那覇市で土地を購入する際の最も重要な注意点は、台風対策と塩害対策が必須であることです。
沖縄は台風の通り道であり、年に数回、大型台風が直撃します。そのため、建物は台風に耐えられる構造が求められ、RC造(鉄筋コンクリート造)が主流です。
RC造は木造と比較して建築コストが高く、坪単価80〜100万円程度かかります。本土の木造住宅(坪単価60〜80万円)と比較すると、建築コストが高めになる傾向があります。
また、海に近いエリアでは塩害の影響を受けやすく、建物・設備(エアコン、給湯器等)のメンテナンスコストが増加します。定期的な洗浄・塗装が必要になるため、維持費も考慮してください。
高低差のある地形が多く、土地の傾斜・擁壁・接道状況の確認が必須
那覇市は高低差のある地形が多く、平坦な土地が少ないのが特徴です。土地を購入する際には、以下の点を必ず確認してください。
- 土地の傾斜: 傾斜があると建築コストが増加する
- 擁壁の状態: 古い擁壁は補強が必要な場合がある(数百万円の費用)
- 接道状況: 道路に接していない土地は建築不可の場合がある
- 高低差: 道路との高低差が大きいと、アプローチ(階段・スロープ)の整備が必要
これらを確認せずに購入すると、想定外のコストがかかる可能性があります。購入前には必ず現地を訪れ、専門家(不動産会社、宅建士、建築士)に相談してください。
那覇市で土地を売却する際のポイント:地価上昇トレンドを活かす戦略
那覇市で土地を売却する際には、地価上昇トレンドを活かすことがポイントです。
前年比+6.31%上昇トレンドを活かした売却タイミング
那覇市の地価は前年比+6.31%上昇と、全国トップクラスの上昇率が続いています。この上昇トレンドを活かして売却することで、高値での成約が期待できます。
ただし、バブルという言葉が示す通り、将来的な調整局面も考えられます。売却を検討している場合は、市場動向を注視しながら、適切なタイミングを判断してください。
不動産会社に相談し、複数社で査定を受けることで、適正価格を把握できます。
ゆいレール沿線・那覇新都心近隣の立地価値をアピール
ゆいレール沿線、那覇新都心近隣の土地は、立地価値が高く、購入希望者も多いです。以下の点をアピールできます。
- ゆいレール駅までの距離と所要時間
- 那覇空港へのアクセス(ゆいレールで何分か)
- 商業施設(サンエー那覇メインプレイス、DFS等)との距離
- 車なしでも生活可能な環境
これらの立地価値を明確に示すことで、購入希望者の関心を引きやすくなります。
沖縄の土地事情に詳しい地元業者への相談が重要
那覇市の土地を売却する際には、沖縄の土地事情に詳しい地元の不動産会社への相談が重要です。
沖縄特有の事情(台風対策、塩害、高低差のある地形、米軍基地等)を理解している業者であれば、適切なアドバイスを得やすいです。
大手ポータルサイト(SUUMO、HOME'S等)も併用し、幅広く情報を収集してください。沖縄専門の不動産サイト(うちなーらいふ等)も活用できます。
まとめ:那覇市の土地売買で知っておくべき判断基準
那覇市の土地は、2025年時点で坪単価約85万円と、沖縄県内で最高価格です。前年比+6.31%上昇と全国トップクラスの上昇率が続いており、沖縄不動産バブルと呼ばれる地価上昇トレンドが続いています。
購入時には、ゆいレール沿線の利便性を活かすことができますが、台風対策・塩害対策が必須で、RC造が主流のため建築コストが高めになります。高低差のある地形が多いため、土地の傾斜・擁壁・接道状況を購入前に確認することが重要です。
売却時には、地価上昇トレンドを活かして高値での成約を目指し、ゆいレール沿線・那覇新都心近隣の立地価値をアピールすることがポイントです。沖縄の土地事情に詳しい地元業者に相談しながら、ご自身の状況に合った判断をしてください。
