名古屋市で戸建てを購入する前に知っておきたい基本情報
名古屋市で戸建て購入を検討しているものの、「どのエリアが住みやすいのか」「価格相場はどのくらいか」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、名古屋市の戸建て市場の現状、区別の価格相場、人気エリアの特徴、物件選びのポイントを解説します。子育て世帯や通勤利便性を重視する方の物件選びにお役立てください。
この記事のポイント
- 名古屋市内の新築戸建て約3,946件、中古戸建て約1,514件の選択肢がある
- 価格相場は中心部6,500〜9,000万円、郊外5,000〜7,500万円が目安
- 人気エリアは覚王山(1位)、千種区、名東区、緑区
- 複数の不動産ポータルサイトを併用して情報収集が効率的
(1) 名古屋市の戸建て市場の現状(新築約3,946件・中古約1,514件)
SUUMOによると、名古屋市内には新築戸建て約3,946件、中古戸建て約1,514件の物件が流通しています(2025年時点)。全16区に物件があり、希望条件に合う物件を見つけやすい市場です。
(2) 新築と中古の特徴と選び方
| 項目 | 新築戸建て | 中古戸建て |
|---|---|---|
| 物件数 | 約3,946件 | 約1,514件 |
| 価格 | 高め | 新築より安い |
| 設備 | 最新 | 築年数による |
| 立地選択肢 | 開発エリア中心 | 既存住宅地も含む |
| 保証 | メーカー保証あり | 瑕疵保険等で対応 |
中古戸建ての場合、リノベーション費用も考慮して総コストで比較することが重要です。
(3) 物価高騰による価格上昇の影響
2022年時点で名古屋市の新築戸建て平均価格は3,940万円でしたが、物価高騰の影響で建築費が上昇しており、2024年現在は上昇傾向にあります。
名古屋市の戸建て価格相場【区別比較】
(1) 中心部(中区・東区・千種区)の価格帯(6,500〜9,000万円)
名古屋市中心部の戸建て価格は高めです。SUUMOのデータによると、最も高いのは中区で平均5,384万円(2022年)ですが、実勢価格では6,500〜9,000万円の物件が多く流通しています。
中心部の特徴:
- 名古屋駅・栄へのアクセス抜群
- 商業施設・飲食店が充実
- 土地が限られ、物件数は少なめ
(2) 郊外(名東区・緑区・天白区)の価格帯(5,000〜7,500万円)
郊外エリアは中心部より価格が抑えめで、5,000〜7,500万円が価格帯の目安です。SUUMOによると、最も安いのは港区で平均3,201万円です。
郊外の特徴:
- 広い土地・ゆとりある間取りが見つかりやすい
- 緑豊かな住環境
- 通勤時間は中心部より長くなる
(3) 区別の価格ランキングと傾向
| 価格帯 | エリア例 |
|---|---|
| 高め(5,000万円以上) | 中区、千種区、東区 |
| 中程度(4,000〜5,000万円) | 名東区、昭和区、瑞穂区 |
| 抑えめ(3,500万円以下) | 港区、中川区、守山区 |
※2022年SUUMOデータを参考。物価高騰により2024年現在は上昇傾向。
名古屋市の人気エリアと住みやすさの特徴
(1) 千種区(覚王山・星ヶ丘・本山)の魅力
不動産情報サイトのランキングでは、覚王山が名古屋市の住みたい街1位に選ばれています。千種区は自治体別ランキングでも2位にランクインする人気エリアです。
覚王山エリアの特徴:
- 閑静な高級住宅街
- おしゃれなカフェ・雑貨店が点在
- 覚王山駅から栄まで地下鉄10分
星ヶ丘・本山エリア:
- 地下鉄東山線沿線で通勤便利
- 商業施設(星が丘テラス等)が充実
- 教育環境が良好
(2) 名東区の子育て環境と利便性
名東区は、地下鉄東山線が走り、緑豊かな住宅街が広がるファミリー向けエリアです。
名東区の特徴:
- 一社駅・上社駅周辺にファミリー向け物件多数
- 公園・緑地が充実
- 名古屋駅まで地下鉄で約25分
(3) 緑区の人口増加と住みやすさ
緑区は2024年現在、名古屋市内で最も世帯数・人口数が多い区です。子育て世帯の流入が続いており、子育て支援に力を入れています。
緑区の特徴:
- 価格が中心部より抑えめ
- 大型商業施設(ヒルズウォーク徳重ガーデンズ等)
- 桜通線で都心へアクセス可能
名古屋市で戸建てを選ぶ際のポイント
(1) 交通アクセス(地下鉄・名鉄・JR沿線)
名古屋市内の通勤は地下鉄が中心です。通勤利便性を重視するなら、以下の沿線がおすすめです。
| 沿線 | 特徴 |
|---|---|
| 東山線 | 栄・名古屋駅を結ぶ主要路線 |
| 名城線 | 環状線で市内各地へアクセス |
| 桜通線 | 名古屋駅から南東部へ |
| 鶴舞線 | 豊田方面への通勤に便利 |
(2) 子育て環境と教育施設
子育て世帯は、以下の観点でエリアを選ぶことをおすすめします。
- 保育園・幼稚園の空き状況: 区により待機児童数が異なる
- 小中学校の学区: 学区によって雰囲気が異なる
- 公園・緑地の充実度: 子どもの遊び場の確保
(3) 商業施設と生活利便性
日常の買い物や生活のしやすさも重要です。
- スーパー・ドラッグストア: 徒歩圏内にあるか
- 病院・クリニック: 小児科など必要な診療科
- 銀行・郵便局: 生活インフラの充実度
名古屋市の戸建て購入の流れと諸費用
(1) 物件探しから契約までの流れ
- 情報収集: ポータルサイト(SUUMO、HOME'S、アットホーム等)で物件検索
- 不動産会社への問い合わせ: 気になる物件の詳細確認
- 内見: 実際に物件を見学
- 資金計画: 住宅ローンの事前審査
- 購入申込み: 買付証明書の提出
- 重要事項説明・契約: 宅建士による説明後、売買契約
- 住宅ローン本審査: 金融機関での審査
- 決済・引き渡し: 残金支払い、鍵の受け取り
(2) 諸費用の目安と住宅ローン
戸建て購入時の諸費用は、物件価格の約6〜10%が目安です。
主な諸費用:
- 仲介手数料(物件価格×3%+6万円+消費税)
- 登記費用(登録免許税、司法書士報酬)
- 住宅ローン関連費用(融資手数料、保証料)
- 火災保険料・地震保険料
- 不動産取得税
(3) 専門家への相談と情報収集
不動産取引は高額な判断となるため、以下の専門家への相談をおすすめします。
- 宅地建物取引士: 物件の法的確認、契約内容の説明
- ファイナンシャルプランナー: 資金計画、住宅ローン選び
- 住宅診断士: 中古物件の建物状態の確認
まとめ:名古屋市で理想の戸建てを見つけるために
名古屋市には新築約3,946件、中古約1,514件の戸建て物件があり、全16区から希望に合うエリアを選べます。
価格相場は中心部(中区・千種区)で6,500〜9,000万円、郊外(名東区・緑区)で5,000〜7,500万円が目安です。人気エリアは覚王山、千種区、名東区、緑区で、特に子育て世帯には緑区・名東区が人気です。
物件選びでは、交通アクセス、子育て環境、商業施設の3つの観点を中心に比較検討してください。複数の不動産ポータルサイトを併用し、実際に現地を訪問して確認することをおすすめします。
不動産価格は市場動向により変動するため、最新情報は不動産ポータルサイト等で確認してください。重要な判断は、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。


