三井不動産グループの事業内容:ホテル・マイページ・配当・役員を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/19

三井不動産グループを知る意義

三井不動産グループについて調べる際、「どのような事業を展開しているのか」「三井ガーデンホテルズなどのホテル事業の詳細を知りたい」と感じる方は少なくありません。

この記事では、三井不動産グループの事業内容、ホテル事業の展開、住宅・不動産仲介サービス、大手不動産会社との比較を、2024-2025年の最新情報を元に解説します。

企業研究や不動産サービスの利用を検討する方でも、三井不動産グループの全体像と各事業の特徴を正確に把握できるようになります。

この記事のポイント

  • 三井不動産グループは437社のグループ企業を持ち、オフィス・商業施設・住宅・ホテル・物流施設など幅広い事業を展開
  • 2025年3月期の売上高は2兆6,253億円、営業利益は3,987億円で前年比増収増益
  • ホテル事業は3つのブランド(三井ガーデンホテルズ・THE CELESTINE HOTELS・sequence)と最高級ホテルを展開
  • 三井のリハウスは38年連続全国売買仲介取扱件数No.1、全国277店舗で地域密着型のサービスを提供
  • 三井不動産レジデンシャルのマンションブランドは26年連続グッドデザイン賞を受賞

三井不動産グループの事業内容と組織構成

(1) グループ企業437社の全体像

三井不動産によると、三井不動産グループは437社のグループ企業を持つ総合不動産会社です(2025年3月時点)。

主な事業領域は以下の通りです。

  • オフィスビル: 東京・大阪・名古屋等の主要都市で大型オフィスビルを開発・運営
  • 商業施設: ららぽーと等の大型商業施設・複合商業施設を全国展開
  • 住宅: 新築マンション・戸建て住宅の開発・販売
  • ホテル: 三井ガーデンホテルズ等の3つのホテルブランドと最高級ホテルを運営
  • 物流施設: 三井不動産ロジスティクスパーク等の物流施設を国内外に展開

(2) 5つの事業セグメント(賃貸・分譲・マネジメント・施設営業・その他)

三井不動産グループの事業は、以下の5つのセグメントで構成されています。

セグメント 主な事業内容
賃貸 オフィスビル・商業施設の賃貸
分譲 新築マンション・戸建て住宅の販売
マネジメント 不動産仲介・管理・コンサルティング
施設営業 ホテル・商業施設の運営
その他 物流施設・海外事業等

(3) 主要グループ会社(三井不動産リアルティ・三井不動産レジデンシャル等)

主要グループ会社は以下の通りです。

  • 三井不動産リアルティ: 不動産仲介サービス(三井のリハウス)を全国展開
  • 三井不動産レジデンシャル: 新築マンション開発(パークホームズ・パークコート等)
  • 三井不動産レジデンシャルリース: 賃貸マンション管理
  • 三井不動産ホテルマネジメント: ホテル運営(三井ガーデンホテルズ等)
  • 三井不動産商業マネジメント: 商業施設管理(ららぽーと等)

(4) 2025年3月期の業績(売上高2兆6,253億円、営業利益3,987億円)

三井不動産の決算短信によると、2025年3月期の業績は以下の通りです。

  • 売上高: 2兆6,253億円(前年比10.2%増)
  • 営業利益: 3,987億円(前年比15.2%増)
  • 純利益: 約2,700億円(前年比増益)

前年比で増収増益となり、好調な業績を維持しています。

ホテル事業の展開(三井ガーデンホテルズ・HOTEL THE MITSUI等)

(1) 3つのホテルブランド(三井ガーデンホテルズ・THE CELESTINE HOTELS・sequence)

三井不動産のホテル・リゾート本部によると、三井不動産は以下の3つのホテルブランドを展開しています。

三井ガーデンホテルズ:

  • 全国30余りの施設を展開
  • ビジネス・観光の両方に対応
  • 手頃な価格帯でサービスが充実

THE CELESTINE HOTELS:

  • 上質なサービスを提供する中〜高価格帯ホテル
  • 京都・奈良・札幌等の観光地に展開

sequence:

  • 長期滞在型ホテル
  • ビジネス利用・ワーケーション向け

(2) 最高級ホテルブランド(ハレクラニ沖縄・HOTEL THE MITSUI KYOTO・フォーシーズンズホテル東京大手町・ブルガリ ホテル 東京)

三井不動産は、最高級ラグジュアリーホテルも運営しています。

  • ハレクラニ沖縄: ハワイの名門ホテル「ハレクラニ」の日本初進出
  • HOTEL THE MITSUI KYOTO: 2020年開業、京都・二条城前に位置する最高級ホテル
  • フォーシーズンズホテル東京大手町: 大手町のランドマーク、国際的なラグジュアリーブランド
  • ブルガリ ホテル 東京: 2023年開業、東京ミッドタウン八重洲に位置

(3) 2026年開業予定のHOTEL THE MITSUI HAKONE

2026年には、箱根で最高級ラグジュアリーホテル「HOTEL THE MITSUI HAKONE」が開業予定です。

HOTEL THE MITSUIブランドの第2弾として、京都に続き箱根の自然環境を活かしたラグジュアリー体験を提供します。

住宅・不動産仲介サービス(三井のリハウス・三井不動産レジデンシャル)

(1) 三井のリハウス(38年連続全国売買仲介取扱件数No.1、全国277店舗)

三井不動産リアルティによると、三井のリハウスは以下の特徴があります。

  • 38年連続全国売買仲介取扱件数No.1: 1986年度〜2023年度の実績
  • 全国277店舗: 2025年3月31日現在、地域密着型のサービスを提供
  • 外国人向け専門スタッフ: 英語・中国語対応の専門スタッフが在籍、外国人富裕層・投資家向けサービスも充実

三井のリハウスは、不動産売買の仲介において長年の実績とノウハウを持ち、全国展開により幅広いエリアで対応可能です。

(2) 三井不動産レジデンシャルのマンションブランド(パークホームズ・パークコート等、26年連続グッドデザイン賞受賞)

三井不動産レジデンシャルは、以下のマンションブランドを展開しています。

  • パークホームズ: ファミリー向け、幅広い価格帯
  • パークコート: 高級マンション、都心の一等地に展開
  • パークマンション: 都市型マンション
  • パークタワー: 超高層タワーマンション
  • パークシティ: 大規模複合開発
  • パークリュクス: ラグジュアリーマンション

三井不動産レジデンシャルのマンションは、26年連続でグッドデザイン賞を受賞しており、デザイン性・機能性が評価されています。

(3) 仲介手数料とサービス内容

仲介手数料は法律で上限が定められています。

仲介手数料の上限:

(売買価格 × 3% + 6万円) + 消費税

例えば、3,000万円の物件の場合:

(3,000万円 × 3% + 6万円) + 消費税 = 105.6万円

三井のリハウスでは、この上限内で仲介手数料を設定し、売買のサポート・契約書作成・ローン手続きのサポート等の充実したサービスを提供しています。

大手不動産会社との比較と三井不動産の強み

(1) 売上高ランキング(三井不動産が業界トップ、三菱地所が2位)

KOTORA JOURNALによると、大手不動産会社の売上高ランキングは以下の通りです。

順位 会社名 売上高(2024年度)
1位 三井不動産 2.5兆円以上
2位 三菱地所 1.5兆円以上
3位 住友不動産 1兆円以上

三井不動産が業界トップの売上高を誇り、総合不動産会社として最大規模です。

(2) ポートフォリオマネジメント型経営の強み

三井不動産の強みは、ポートフォリオマネジメント型経営です。

ポートフォリオマネジメント型経営とは:

  • 複数の事業・プロジェクトに経営資源を効率的に配分する経営手法
  • リスク分散と収益最大化を両立

三井不動産の主要プロジェクト:

  • 柏の葉スマートシティ: 環境配慮型の街づくり
  • 豊洲開発: 東京湾岸エリアの大規模開発
  • 日本橋再生: 歴史的街並みの再開発
  • ららぽーと: 全国展開の大型商業施設

これらのプロジェクトに経営資源を効率配分し、安定した収益を確保しています。

(3) 新グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」(2024年4月策定)

三井不動産は、2024年4月に新グループ経営理念と新グループ長期経営方針「& INNOVATION 2030」を策定しました。

「& INNOVATION 2030」の主な内容:

  • 2030年度までの成長戦略を明確化
  • サステナビリティ・デジタル技術活用・グローバル展開を重点施策
  • 新規事業創出と既存事業の深化を両立

(4) 2025年度の主要プロジェクト(ララテラス川口、物流施設6施設新規着工等)

2025年度の主要プロジェクトは以下の通りです。

  • 三井ショッピングパーク ララテラス川口: 2025年5月開業、そごう川口店を改装
  • 物流施設開発: 三井不動産ロジスティクスパークを6施設新規着工、国内外78施設・総投資額約1.3兆円
  • 宇宙ビジネス拠点: 2025年1月に日本橋でJAXA入居、1兆円規模の「宇宙戦略基金」運営

まとめ:三井不動産グループの特徴と利用時のポイント

三井不動産グループは、437社のグループ企業を持ち、オフィス・商業施設・住宅・ホテル・物流施設など幅広い事業を展開する総合不動産会社です。2025年3月期の売上高は2兆6,253億円、営業利益は3,987億円で前年比増収増益です。

ホテル事業は3つのブランド(三井ガーデンホテルズ・THE CELESTINE HOTELS・sequence)と最高級ホテルを展開し、2026年には箱根でHOTEL THE MITSUI HAKONEが開業予定です。

三井のリハウスは38年連続全国売買仲介取扱件数No.1、全国277店舗で地域密着型のサービスを提供しています。三井不動産レジデンシャルのマンションブランドは26年連続グッドデザイン賞を受賞しており、デザイン性・機能性が高く評価されています。

不動産購入・売却・ホテル利用等を検討する際は、利用目的に応じて適切なグループ会社を選択し、サービス内容・費用を比較検討することをお勧めします。

よくある質問

Q1三井不動産のホテルブランドにはどんな種類がありますか?

A13つのホテルブランド(三井ガーデンホテルズ・THE CELESTINE HOTELS・sequence)と、最高級ホテル(ハレクラニ沖縄・HOTEL THE MITSUI KYOTO・フォーシーズンズホテル東京大手町・ブルガリ ホテル 東京)を展開しています。2026年には箱根でHOTEL THE MITSUI HAKONEが開業予定です。三井ガーデンホテルズは全国30余りの施設を展開し、ビジネス・観光の両方に対応しています。

Q2三井のリハウスと三井不動産レジデンシャルの違いは何ですか?

A2三井のリハウスは三井不動産リアルティが運営する不動産仲介サービスで、38年連続全国売買仲介取扱件数No.1、全国277店舗で地域密着型のサービスを提供しています。一方、三井不動産レジデンシャルは新築マンション開発会社で、パークホームズ・パークコート等のマンションブランドを展開し、26年連続でグッドデザイン賞を受賞しています。

Q3三井不動産グループはどのような事業を展開していますか?

A3グループ企業437社で、オフィスビル・商業施設(ららぽーと等)・住宅・ホテル・物流施設など幅広い事業を展開しています。2025年3月期の売上高は2兆6,253億円、営業利益は3,987億円で前年比増収増益です。5つの事業セグメント(賃貸・分譲・マネジメント・施設営業・その他)で事業を構成しています。

Q4三井不動産と他の大手不動産会社(三菱地所・住友不動産等)の違いは?

A4売上高ランキングで三井不動産が業界トップ(2.5兆円以上)、三菱地所が2位(1.5兆円以上)、住友不動産が3位(1兆円以上)です。三井不動産の強みはポートフォリオマネジメント型経営で、柏の葉スマートシティ・豊洲開発・日本橋再生・ららぽーと等に経営資源を効率配分し、リスク分散と収益最大化を両立しています。

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Room Match編集部

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