港区の不動産市場|2025年の動向と圧倒的な資産価値
「港区の不動産価格はいくら?」「今から購入するのは遅い?」と疑問に感じる方は少なくありません。
この記事では、港区(東京23区)の不動産価格相場、エリア別の特徴、売却の流れと注意点、物件選びのポイントを、最新の市場データと公式情報を元に解説します。
初めて港区で不動産取引を検討する方でも、最適な物件選びができるようになります。
この記事のポイント
- 港区のマンション価格は9年間で2倍(2016年101万円/m²→2025年209万円/m²)、東京23区で最高の上昇率
- 土地代データによると、2025年の公示地価は前年比+12.7%と加速、5年間で累積約50%上昇
- 虎ノ門・麻布台・高輪で大規模再開発が進行中、2025-2026年だけで10件以上が完成予定
- 1-2億円価格帯の取引量が2025年夏以降に大幅減少し、市場のピークアウトの兆候
9年間でマンション価格2倍|2016年101万円から2025年209万円へ
不動産データ分析によると、港区のマンション価格は、9年間で106.4%上昇しています。
価格推移:
- 2016年: 101万円/m²
- 2025年: 209万円/m²
- 上昇率: 106.4%(東京23区で最高)
これは、港区が東京23区の中で最も価格上昇率が高いエリアであることを示しています。
上昇の背景:
- 大規模再開発による街の魅力向上
- 高所得層・外国人投資家の需要
- 供給減少と希少性の高まり
- リニア中央新幹線開業予定(品川駅)
5年間で地価累積約50%上昇|2025年は前年比+12.7%
港区の住宅地公示地価は、2025年に**前年比+12.7%**と加速しています(前年は+7.2%)。
5年間の累積上昇率:
- 約50%上昇(2020年→2025年)
2025年の公示地価平均は487.68万円/m²(坪単価1,612万円)で、東京23区内でも最高水準です。
大規模再開発の進行|虎ノ門・麻布台・高輪で10件以上のプロジェクト
港区では、2025-2026年だけで10件以上の大規模再開発プロジェクトが完成予定です。
主要な再開発プロジェクト:
- 虎ノ門ヒルズ: オフィス・商業施設・住宅の複合開発
- 麻布台ヒルズ: 森ビルの大規模複合施設(2023年開業)
- 高輪ゲートウェイシティ: JR東日本の大規模開発(2025年完成予定)
これらの再開発により、港区の魅力がさらに向上する一方、供給増加による価格調整の可能性も指摘されています。
市場のピークアウトの兆候|1-2億円価格帯の取引量減少
2025年夏以降、1-2億円価格帯のマンション取引量が大幅に減少しています。
市場の変化:
- 都心部の上昇ペースが減速
- 高価格帯への需要シフト
- 金利上昇による購入意欲の減退
これは市場のピークアウトの兆候である可能性があり、今後の動向は不確定です。最新の市況は不動産会社にご確認ください。
港区の不動産価格相場|公示地価・マンション・戸建て
2025年の公示地価平均|487.68万円/m²(坪単価1,612万円)
2025年の港区の公示地価は以下の通りです(出典: 土地代データ)。
- 公示地価平均: 487.68万円/m²(坪単価1,612万円)
- 前年比: +11.59%
用途別では、以下の通りです。
| 用途 | 公示地価(円/m²) | 坪単価(円/坪) | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 住宅地 | 257.73万円 | 852.01万円 | +12.66% |
| 商業地 | 622.94万円 | 2,059.31万円 | +10.97% |
住宅地の伸び率が商業地を上回っており、住宅地の需要が非常に高いことがわかります。
マンション価格相場|2LDK: 3,000万円~3億円、3LDK・4LDK: 4,000万円~3億5,000万円
港区のマンション価格相場は、間取りにより大きく異なります(出典: イエシル)。
| 間取り | 価格帯 | 想定利用者 |
|---|---|---|
| 2LDK | 約3,000万円~3億円 | DINKS(子どものいない共働き夫婦)・小家族 |
| 3LDK・4LDK | 約4,000万円~3億5,000万円 | ファミリー |
専有面積70m²(各住戸が専有できる面積)のマンション平均価格: 1億2533万円
築年数、駅距離、管理状態により大きく変動するため、詳細は不動産会社にご確認ください。
戸建て価格相場|平均2億6580万円(2023年)、平均4億1888万円(2024年)
港区の戸建て価格相場は以下の通りです。
2023年のデータ(出典: SUUMO):
- 平均売却価格: 2億6580万円
- 土地面積: 97.92m²
- 築年数: 20.15年
2024年のデータ:
- 平均価格: 4億1888万円
- 平均面積: 139.1m²
- m²単価: 301万円
2024年は価格が大幅に上昇しており、市況の変化が顕著です。
東京23区内での位置づけ|最も地価上昇率が高いエリア
港区は、東京23区内で最も地価上昇率が高いエリアです。
東京23区内の地価上昇率比較(2025年):
- 港区: +12.7%
- 渋谷区: データなし
- 千代田区: データなし
高級住宅地・ビジネス街・国際性を兼ね備えた港区は、資産価値の高さで突出しています。
エリア別の特徴と価格|青山・赤坂・麻布・白金
虎ノ門・東新橋|価格上昇率トップエリア
港区の中でも、虎ノ門と東新橋は価格上昇率トップエリアです。
虎ノ門:
- 虎ノ門ヒルズを中心とした大規模再開発
- オフィス・商業施設・高級住宅の複合開発
- ビジネス街としての利便性
東新橋:
- 汐留の再開発エリア
- 新橋駅、汐留駅へのアクセス良好
- オフィスビル・高層マンションが立ち並ぶ
青山・表参道|高級住宅街とファッション文化
青山・表参道は、高級住宅街とファッション文化が融合したエリアです。
特徴:
- 閑静な高級住宅地(南青山)
- ファッション・カルチャーの中心地(表参道)
- 東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線が利用可能
- 高級ブティック、レストラン、カフェが充実
赤坂・六本木|ビジネス街と国際性
赤坂・六本木は、ビジネス街と国際性が特徴のエリアです。
赤坂:
- 政治・経済の中心地(国会議事堂、首相官邸が近い)
- オフィスビル、高級ホテル、飲食店が集積
- 東京メトロ丸ノ内線・銀座線・南北線が利用可能
六本木:
- 六本木ヒルズ、東京ミッドタウンの大規模複合施設
- 外資系企業、大使館が多数立地
- 国際色豊かな街並み
ただし、六本木の一部は歓楽街エリアで犯罪発生率が高いため、治安の確認が重要です。
麻布・白金|閑静な高級住宅地
麻布・白金は、港区の中でも特に閑静な高級住宅地です。
麻布:
- 大使館が多数立地し、国際色豊か
- 閑静な住宅街と商業地が調和
- 麻布十番駅周辺は商店街が充実
白金:
- 「白金台」「シロガネーゼ」として知られる高級住宅地
- 高級マンション、一戸建てが立ち並ぶ
- 自然教育園、八芳園など緑豊かな環境
治安の良いエリア|外苑前駅、神谷町駅、御成門駅
港区で治安が良く、子育てに適したエリアは以下の通りです(出典: イエシル)。
治安の良い駅周辺:
- 外苑前駅: 閑静な住宅地、青山エリア
- 神谷町駅: オフィス街と住宅地が共存
- 御成門駅: 閑静な住宅地、東京タワーに近い
注意すべきエリア:
- 六本木の一部(歓楽街エリア)
- 新橋の一部(繁華街エリア)
物件選びでは、昼夜の様子を確認し、治安の良いエリアを選びましょう。
港区での不動産売却の流れと注意点|仲介と買取の選び方
売却の6ステップ|査定依頼から確定申告まで
港区での不動産売却の流れは以下の通りです(出典: クルーズカンパニー)。
- 査定依頼: 複数の不動産会社に査定を依頼(最低3社以上推奨)
- 媒介契約(不動産会社に売却を依頼する契約): 不動産会社と媒介契約を締結(専属専任、専任、一般の3種類)
- 販売活動: 広告・内覧対応などの販売活動
- 売買契約: 買主と売買契約を締結、手付金を受領
- 引渡し・決済: 残金を受領し、所有権を移転
- 確定申告: 売却の翌年に確定申告(譲渡所得税の納付)
仲介と買取の違い|期間・価格・手数料の比較
不動産売却には、仲介と買取の2つの方法があります。
| 項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 期間 | 3-6ヶ月 | 約1ヶ月 |
| 価格 | 市場価格 | 市場価格の70-80% |
| 手数料 | 仲介手数料(売却価格の3%+6万円+消費税が上限) | なし(買取業者が負担) |
| メリット | 高値で売却できる可能性 | 確実に短期間で現金化 |
| デメリット | 売却に時間がかかる | 価格が低い |
仲介|3-6ヶ月で高値売却を目指す
仲介は、不動産会社を通じて買主を探す売却方法です。
仲介のメリット:
- 市場価格で高値売却できる可能性
- 買主を広く募集できる
- 専門家のサポートを受けられる
仲介のデメリット:
- 売却に3-6ヶ月程度かかる
- 内覧対応などの手間がかかる
- 売却が成立しない可能性もある
時間に余裕があり、高値を狙う場合は仲介が推奨されます。
買取|約1ヶ月で確実に現金化
買取は、不動産会社が直接買い取る売却方法です。
買取のメリット:
- 約1ヶ月で確実に現金化できる
- 内覧対応などの手間が不要
- 仲介手数料がかからない
買取のデメリット:
- 市場価格の70-80%程度の価格になる
- 選択肢が限られる(買取業者が少ない)
急ぎの場合や確実に現金化したい場合は、買取が有効です。
最低3社以上の査定を取る重要性
クルーズカンパニー調査によると、港区では、66.7%の売主が5社以上に査定依頼しています。
複数社に査定を依頼するメリット:
- 価格相場を正確に把握できる
- 査定額が大きく異なる場合がある
- 各社のサービス・手数料を比較できる
- 営業担当者との相性を確認できる
最低3社以上に査定を依頼し、公平に比較した上で、最適な不動産会社を選びましょう。港区には267社の不動産会社が登録されています(出典: SUUMO)。
港区で物件を選ぶポイント|立地・治安・資産価値
交通アクセス|16本の路線が利用可能
港区は、16本の路線が通る交通至便なエリアです。
主要路線:
- JR: 山手線、京浜東北線、東海道線、横須賀線
- 東京メトロ: 銀座線、丸ノ内線、日比谷線、千代田線、半蔵門線、南北線
- 都営地下鉄: 浅草線、三田線、大江戸線
- その他: ゆりかもめ、りんかい線
主要ターミナル駅(品川、新橋、浜松町、六本木、赤坂、表参道等)へのアクセスが良好で、通勤・通学に非常に便利です。
治安の確認|歓楽街エリアの犯罪発生率に注意
港区は全体的に治安が良いエリアですが、一部の歓楽街エリアでは注意が必要です。
治安の良いエリア:
- 外苑前、神谷町、御成門、白金台、麻布十番
注意すべきエリア:
- 六本木の一部(歓楽街エリア)
- 新橋の一部(繁華街エリア)
物件選びでは、昼夜両方の時間帯に現地を訪れ、周辺環境を確認しましょう。
教育環境|インターナショナルスクール・名門校の充実
港区は、教育環境が23区内でもトップクラスに充実しています。
インターナショナルスクール:
- 聖心インターナショナルスクール
- 東京インターナショナルスクール
- 西町インターナショナルスクール
名門校:
- 慶應義塾幼稚舎
- 東京女学館小学校
- 麻布中学校・高等学校
外国人居住者が多く、国際色豊かな教育環境が整っています。
商業施設とインフラの利便性
港区は、商業施設とインフラが非常に充実しています。
大型商業施設:
- 六本木ヒルズ
- 東京ミッドタウン
- 虎ノ門ヒルズ
- 麻布台ヒルズ
インフラ:
- 病院、クリニックが多数
- スーパー、コンビニが充実
- 高級レストラン、カフェが多数
日常生活の利便性が非常に高く、快適な暮らしができます。
長期的な資産価値と再開発の影響
港区の不動産は、長期的な資産価値が高いとされていますが、今後の動向には注意が必要です。
資産価値を支える要因:
- 交通利便性の高さ
- 商業施設・インフラの充実
- 国際性と文化的魅力
- 大規模再開発による街の進化
リスク要因:
- 2025年夏以降の取引量減少
- 大規模再開発による供給増加
- 金利上昇による購入意欲の減退
- 外国人投資家の動向(円安効果の反転リスク)
長期保有前提の資産形成目的であれば検討の余地がありますが、専門家(宅建士、不動産鑑定士等)への相談を強く推奨します。
複数の不動産会社への相談の重要性
港区での不動産取引では、複数の不動産会社に相談することを強く推奨します。
複数社に相談するメリット:
- 価格相場を正確に把握できる
- 物件情報の選択肢が増える
- 各社のサービス・手数料を比較できる
- 営業担当者との相性を確認できる
最低3社以上に相談し、公平に比較した上で、最適な不動産会社を選びましょう。
まとめ|港区での不動産取引を成功させるために
港区の不動産市場は、9年間でマンション価格が2倍(2016年101万円/m²→2025年209万円/m²)と、東京23区で最高の上昇率を記録しています。2025年の公示地価は前年比+12.7%と加速し、5年間で累積約50%上昇しました。
虎ノ門・麻布台・高輪で大規模再開発が進行中ですが、2025年夏以降は1-2億円価格帯の取引量が大幅に減少し、市場のピークアウトの兆候が見られます。
マンション価格は2LDKで約3,000万円~3億円、戸建ては平均2億6580万円~4億1888万円です。物件選びでは、交通アクセス(16本の路線)、治安(歓楽街エリアに注意)、教育環境、長期的な資産価値を総合的に評価し、複数の不動産会社に相談しながら、最適な物件を見つけましょう。最新の価格相場や市況は、信頼できる不動産会社や専門家にご確認ください。
