港区の土地:相場・エリア特性・購入のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/4

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なぜ港区の土地が注目されるのか

東京都港区で土地購入を検討する際、「なぜこれほど価格が高いのか」「どのエリアを選べばいいのか」と悩む方は多いでしょう。

この記事では、港区の土地市場の基礎知識、エリア別の価格相場、人気エリアの特徴、購入時の注意点を、公式データを元に解説します。注文住宅用地、投資用地、事業用地など、用途別の選び方も提示します。

この記事のポイント

  • 港区の土地取引価格は2024年に前年比+38.0%と大幅上昇、市場が活況
  • 3A地区(麻布・青山・赤坂)+六本木が最高級エリア、江戸時代からの歴史と高台立地が魅力
  • エリアによる価格差が非常に大きい(最高3,060万円/㎡、最低67.5万円/㎡)
  • 固定資産税・都市計画税等の保有コストが高額になる点に注意

港区の土地市場の基礎知識

(1) 港区の位置と特徴

港区は東京都の中心部に位置し、東京タワー、六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズ等のランドマークを擁する国際都市です。鉄道16路線が利用可能で、都心へのアクセスが極めて良好です。

平均所得は1,100万円超で東京都トップクラス、約90%がマンション居住という特徴があります。ビジネス・商業・住宅が融合した多機能な都市環境が魅力です。

(2) 高級住宅地としての歴史

港区の高級住宅地、特に3A地区(麻布・青山・赤坂)は江戸時代からの歴史を持ちます。大名屋敷が多く、明治以降は政財界の要人が居住しました。

高台に位置するため地震や水害に強く、政治中心(永田町・霞が関)へのアクセスも良好です。こうした立地の優位性が、現在も資産価値を支えています。

(3) 2024年・2025年の地価動向

港区の土地市場は2024年に大きく動きました。

2024年の取引実績:

  • 実際の取引価格: 平均1,668.6万円/坪(504.8万円/㎡)
  • 前年比: **+38.0%**の大幅上昇

2025年公示地価:

  • 平均: 487.679万円/㎡(1,612万円/坪)
  • 前年比: +11.59%
  • 住宅地: 257.7万円/㎡(+12.66%)
  • 商業地: 622.9万円/㎡(+10.97%)

再開発、インバウンド需要、低金利継続が上昇要因とされています。

港区の土地価格相場

(1) 公示地価と基準地価

公示地価は、国土交通省が毎年1月1日時点で発表する土地の標準価格です。取引の指標となります。

港区の2025年公示地価は、住宅地・商業地ともに二桁の上昇率を記録しました。

用途 平均価格(2025年) 前年比
住宅地 257.7万円/㎡ +12.66%
商業地 622.9万円/㎡ +10.97%
全体平均 487.679万円/㎡ +11.59%

(2) 実際の取引価格(2024年+38.0%の大幅上昇)

公示地価と実際の取引価格(実勢価格)は異なる場合があります。港区の2024年の実勢価格は、公示地価を大きく上回る上昇を見せました。

2024年の取引実績:

  • 平均: 1,668.6万円/坪(504.8万円/㎡)
  • 前年比: +38.0%

この急上昇は、再開発エリアの需要増、インバウンド需要、低金利環境が重なった結果とされています。

(3) 住宅地と商業地の価格差

港区では商業地の価格が住宅地の約2.4倍です。

  • 住宅地: 257.7万円/㎡(852万円/坪)
  • 商業地: 622.9万円/㎡(2,059万円/坪)

商業地は虎ノ門、六本木、赤坂等のビジネス・商業エリアが中心で、オフィス・店舗需要が価格を押し上げています。

(4) エリア別の価格比較(最高vs最低)

港区内でも価格差は非常に大きく、最高価格地点と最低価格地点では約45倍の開きがあります。

最高価格地点(2025年公示地価):

  • 所在地: 北青山3-33-2
  • 価格: 3,060万円/㎡
  • 用途: 商業地

最低価格地点(2025年公示地価):

  • 所在地: 港南5-4-36
  • 価格: 67.5万円/㎡
  • 用途: 住宅地

駅別では、虎ノ門駅周辺が最高価格(1,120.33万円/㎡)、天王洲アイル駅周辺が最低価格(126.5万円/㎡)です。

港区の人気エリアと特徴

(1) 3A地区(麻布・青山・赤坂)の魅力

3A地区とは、麻布(Azabu)、青山(Aoyama)、赤坂(Akasaka)の頭文字を取った高級住宅地エリアです。

魅力のポイント:

  • 歴史的背景: 江戸時代からの大名屋敷、明治以降は政財界要人が居住
  • 立地の優位性: 高台に位置し、地震・水害に強い
  • 政治中心への近接性: 永田町・霞が関へのアクセス良好
  • ブランド価値: 高い社会的ステータス

3A地区は港区の中でも特に資産価値が高く、需要が安定しています。

(2) 六本木エリア(3A+R)

六本木(Roppongi)は3A地区に並ぶ高級エリアで、「3A+R」とも呼ばれます。

六本木の特徴:

  • 六本木ヒルズ、東京ミッドタウン等の大規模再開発
  • 国際的なビジネス・商業拠点
  • 高級マンション・オフィスビルが集積
  • 美術館、レストラン等の文化施設が充実

商業地としての需要が高く、土地価格も高水準です。

(3) その他の人気エリア(麻布十番・芝公園・白金)

3A+R以外にも、以下のエリアが人気です。

  • 麻布十番: 商店街が充実、住環境と利便性のバランスが良い
  • 芝公園: 東京タワー近く、緑豊かで落ち着いた住宅地
  • 白金(Platinum): 高級住宅地、教育環境が良い

これらのエリアは3A+Rよりやや価格が抑えられ、住環境重視の方に選ばれています。

(4) エリアごとの価格帯

港区内の主要エリアの価格帯(目安)は以下の通りです。

エリア 価格帯(万円/㎡) 特徴
北青山(青山一丁目) 2,000-3,000 最高級商業地
六本木 1,500-2,500 大規模再開発エリア
麻布十番 800-1,500 商店街・住環境良好
赤坂 1,000-2,000 政治中心に近い
白金 600-1,200 高級住宅地
港南(天王洲) 100-300 比較的手頃

※ 個別の土地の正確な査定は不動産会社への相談を推奨します。

(5) 交通利便性(鉄道16路線)

港区は鉄道16路線が利用可能で、都心へのアクセスが極めて良好です。

主要路線:

  • JR山手線・京浜東北線(新橋、田町、浜松町)
  • 東京メトロ(銀座線、日比谷線、丸ノ内線、千代田線、南北線、半蔵門線)
  • 都営地下鉄(浅草線、三田線、大江戸線)
  • 東京モノレール(浜松町)
  • ゆりかもめ(新橋、竹芝)

この交通利便性が、土地価格を支える重要な要素の一つです。

港区で土地を購入する際の注意点

(1) 価格変動リスク(2024年+38%上昇の背景)

港区の土地価格は2024年に前年比+38.0%と大幅上昇しました。上昇要因は以下の通りです。

  • 再開発: 虎ノ門・六本木等の大規模再開発
  • インバウンド需要: 外国人投資家・企業の需要増
  • 低金利継続: 住宅ローン金利の低水準維持

ただし、急激な上昇は今後の価格変動リスクも伴います。市場動向を慎重に見極める必要があります。

(2) エリアによる価格差(最高3,060万円/㎡ vs 最低67.5万円/㎡)

港区内でも価格差は最大45倍に達します。同じ港区でも、エリアにより大きく異なるため、個別の土地の正確な査定が必須です。

価格差の要因:

  • 駅からの距離
  • 用途地域(商業地・住宅地)
  • 建ぺい率・容積率
  • 周辺環境(再開発、商業施設等)

詳細は不動産会社や宅地建物取引士にご相談ください。

(3) 保有コスト(固定資産税・都市計画税)

港区の土地は価格が高いため、保有コストも高額になります。

主な保有コスト:

  • 固定資産税: 評価額 × 1.4%(標準税率)
  • 都市計画税: 評価額 × 0.3%(上限)

例えば、評価額2億円の土地の場合、年間の固定資産税・都市計画税は約340万円(軽減措置適用前)です。保有コストを事前に試算しておくことが重要です。

(4) 用途地域と建築制限

土地の用途地域により、建築できる建物の種類・規模が制限されます。

主な用途地域:

  • 第一種低層住居専用地域: 低層住宅専用、建ぺい率・容積率が厳しい
  • 商業地域: 店舗・オフィス等、建ぺい率・容積率が緩い
  • 近隣商業地域: 住宅・店舗混在、中程度の制限

購入前に用途地域を確認し、建築計画と整合するか確認してください。

(5) 地盤調査と災害リスク

港区の高級住宅地(3A地区等)は高台に位置し、地震・水害に強いとされています。ただし、臨海部(港南、台場等)は地盤が軟弱な場合があります。

購入前の確認事項:

  • 地盤調査結果(ボーリングデータ等)
  • ハザードマップ(浸水リスク、液状化リスク)
  • 過去の災害履歴

地盤改良が必要な場合、コストが数百万円かかることもあります。

(6) 専門家への相談の重要性

港区の土地購入は高額な投資です。以下の専門家への相談を推奨します。

  • 宅地建物取引士: 土地の権利関係、法規制の確認
  • 税理士: 不動産取得税、固定資産税、相続税等の税務相談
  • 司法書士: 登記手続き、権利関係の確認
  • 建築士: 建築計画の実現可能性、コスト試算

専門家の助言を得ることで、リスクを最小化できます。

まとめ:用途別の土地選び

(1) 注文住宅用地を探す場合

重視するポイント:

  • 住環境(閑静さ、緑、治安)
  • 教育環境(学校、塾、習い事施設)
  • 交通利便性(通勤・通学)
  • 用途地域(第一種低層住居専用地域等)

おすすめエリア:

  • 白金、麻布十番、芝公園等の住宅地

(2) 投資用地を探す場合

重視するポイント:

  • 資産価値の安定性(3A地区等)
  • 将来の地価上昇余地(再開発エリア)
  • 賃貸需要(マンション・オフィス)
  • 保有コストと利回りのバランス

おすすめエリア:

  • 3A地区、六本木、虎ノ門等の高級エリア

(3) 事業用地を探す場合

重視するポイント:

  • 商業的立地(駅近、人通り)
  • 用途地域(商業地域、近隣商業地域)
  • 建ぺい率・容積率(建築ボリューム)
  • 周辺の商業施設、オフィス集積

おすすめエリア:

  • 六本木、赤坂、虎ノ門等の商業地

港区の土地市場は、歴史的背景、立地の優位性、再開発需要が価格を支えています。ただし、2024年の急上昇(+38%)に見られるように、価格変動リスクも高い市場です。

用途に応じて適切なエリアを選び、専門家の助言を得ながら、慎重に検討を進めてください。

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よくある質問

Q1港区の土地価格の相場はいくらですか?

A12024年の実際の取引価格は平均1,668.6万円/坪(504.8万円/㎡)で、前年比+38.0%の大幅上昇を記録しました。2025年公示地価は平均1,612万円/坪(487.679万円/㎡)で、前年比+11.59%です。ただし、エリアによる価格差が非常に大きく、最高価格地点は3,060万円/㎡(北青山)、最低価格地点は67.5万円/㎡(港南)と約45倍の開きがあります。個別の土地の正確な査定は、不動産会社への相談を推奨します。

Q2港区で人気のエリアはどこですか?

A23A地区(麻布・青山・赤坂)と六本木が最高級エリアです。江戸時代からの歴史を持つ高級住宅地で、高台に位置するため地震・水害に強く、政治中心(永田町・霞が関)へのアクセスも良好です。他にも、麻布十番(商店街が充実)、芝公園(東京タワー近く、緑豊か)、白金(高級住宅地、教育環境良好)が人気エリアとして知られています。

Q33A地区とは何ですか?

A33A地区とは、麻布(Azabu)、青山(Aoyama)、赤坂(Akasaka)の頭文字を取った港区の高級住宅地エリアです。江戸時代は大名屋敷が多く、明治以降は政財界の要人が居住しました。高台に位置し地震・水害に強いこと、政治中心に近いこと、歴史的なブランド価値が魅力です。現在も資産価値が高く、需要が安定しています。六本木を加えて「3A+R」と呼ばれることもあります。

Q4港区の土地を購入する際の注意点は何ですか?

A4主な注意点は以下の通りです。①価格変動リスク:2024年に+38%の大幅上昇があり、今後の変動リスクを考慮する必要があります。②エリアによる価格差:最大45倍の差があるため、個別の査定が必須です。③保有コスト:固定資産税・都市計画税が高額になります(評価額2億円で年間約340万円)。④用途地域と建築制限:建築計画と整合するか確認が必要です。⑤地盤調査:臨海部は地盤が軟弱な場合があります。詳細は宅地建物取引士、税理士等の専門家への相談を推奨します。

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Room Match編集部

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