マンション内装の選び方と費用相場|リフォーム・リノベーション実例

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/22

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マンション内装リフォームの基礎知識

マンションの内装をリフォームしたいと考えても、「どこまで工事できるのか」「費用はいくらかかるのか」「管理規約の制限は何か」と不安に感じることが多いでしょう。特に、デザインの選択肢や業者選びで失敗したくないと考える方は少なくありません。

この記事では、マンション内装リフォームの種類、費用相場、管理規約の注意点、業者選びのポイントを、国土交通省のマンション標準管理規約や最新のトレンド情報を元に解説します。

初めてリフォームを検討する方でも、費用感と注意点を把握し、失敗のリスクを抑えられるようになります。

この記事のポイント

  • マンション内装リフォームは管理規約の確認が必須。床材の遮音等級(L-45以上)などの規定がある
  • 内装のみなら100〜200万円、フルリフォームなら600〜1,000万円が目安
  • ベランダ・玄関ドア外側・サッシは共用部分のため工事不可
  • 工事前に管理組合への申請(1ヶ月前まで)と近隣挨拶が必要

内装リフォームの種類と箇所別の特徴

(1) 床材の選び方と遮音規定

床材のリフォームは、デザイン性と防音性能の両方を考慮する必要があります。多くのマンションでは、管理規約で床材の遮音等級(L値)が定められています。

主な床材の種類と遮音等級:

床材 遮音性 費用目安(㎡あたり) 特徴
フローリング L-45以上 4,000〜8,000円 温かみがあり人気。遮音規定の確認必須
クッションフロア L-40程度 2,000〜4,000円 低コスト。水回りに適している
タイル L-50程度 6,000〜12,000円 高級感。重量があるため要確認

(出典: リノベる。ジャーナル「マンションの内装リフォームの工事費用」

L値は数字が小さいほど遮音性が高く、一般的にL-45以上の遮音等級が求められます。床材選びの際は、管理組合に規定を確認してください。

(2) 壁・天井のリフォーム

壁紙や天井の塗装は、比較的低コストで印象を大きく変えられるリフォームです。2024年のトレンドとして、グレージュ(グレー×ベージュ)系のカラーが人気です。

壁・天井リフォームの費用目安:

  • 壁紙張り替え: 1,000〜2,000円/㎡
  • 天井塗装: 1,500〜3,000円/㎡

(出典: DNPコラム「2024年マンション内装トレンド」

ただし、コンクリート躯体に穴を開けることは原則禁止されているため、壁の撤去や大規模な変更は管理規約の確認が必要です。

(3) 水回り・設備の更新

キッチン・浴室・トイレの設備更新は、内装リフォームの中でも費用が高い部分です。配管の位置変更が難しい場合もあるため、既存の間取りを活かす方が費用を抑えられます。

水回りの費用目安:

  • キッチン: 50〜150万円
  • 浴室: 50〜120万円
  • トイレ: 15〜40万円

(出典: SUUMOジャーナル「マンションのリフォーム費用相場」

マンション内装リフォームの費用相場

(1) 場所別の費用目安

マンションの内装リフォームは、場所により費用が大きく異なります。以下は一般的な目安です。

場所 費用目安 工事内容
リビング 30〜100万円 壁紙・床材・照明更新
キッチン 50〜150万円 システムキッチン交換
浴室 50〜120万円 ユニットバス交換
トイレ 15〜40万円 便器・壁紙交換
和室→洋室 40〜80万円 畳→フローリング、壁紙変更

(出典: リノベる。ジャーナル「マンションの内装リフォームの工事費用」

(2) フルリフォームの費用

スケルトンリフォーム(構造躯体のみを残して全面改装)の場合、600〜1,000万円が目安です。広さや仕様により変動します。

フルリフォームの費用目安:

  • 60㎡: 600〜800万円
  • 80㎡: 800〜1,000万円
  • 100㎡: 1,000〜1,500万円

(出典: SUUMOジャーナル「マンションのリフォーム費用相場」

(3) 費用を抑えるコツ

費用を抑えるには、以下のポイントを意識してください。

  • 既存の間取りを活かす: 壁の撤去や水回りの移動を最小限にする
  • 複数社から見積もりを取る: 3社以上の比較で適正価格を把握
  • グレードを抑える: 設備や素材のグレードを標準仕様にする

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管理規約と工事の注意点

(1) 専有部分と共用部分の違い

マンションのリフォームでは、専有部分と共用部分の区分が重要です。

専有部分(リフォーム可能):

  • 室内の壁・床・天井
  • キッチン・浴室・トイレ
  • 電気・水道の室内配管

共用部分(リフォーム不可):

  • ベランダ・バルコニー
  • 玄関ドアの外側
  • サッシ・窓ガラス
  • コンクリート躯体

(出典: 国土交通省「マンション標準管理規約」

共用部分は区分所有者全員で共有する部分のため、個人での工事は原則禁止です。

(2) 工事前の申請手続き

マンション内装リフォームでは、工事前に管理組合への申請が必要です。多くのマンションでは「工事開始の1ヶ月前まで」の提出が求められます。

申請書に記載する内容:

  • 工事内容(箇所・期間)
  • 施工業者の情報
  • 設計図面
  • 近隣住民への周知計画

(参考: マエダハウジング「マンション工事の注意点」

管理規約に違反すると、工事差し止めや原状回復を求められる可能性があるため、必ず事前に確認してください。

(3) 近隣への配慮と工事期間

内装リフォームは騒音・振動を伴うため、近隣住民への事前挨拶が必須です。特に、上下左右の部屋には直接挨拶に行くことを推奨します。

工事期間の目安:

  • 内装のみ(壁紙・床材): 1〜2週間
  • 水回り更新: 2〜4週間
  • フルリフォーム: 2〜3ヶ月

工事期間中は生活に影響が出るため、スケジュールを事前に確認してください。

失敗しない業者選びとトレンド

(1) 業者選びのポイント

リフォーム業者選びで失敗しないためには、以下のポイントを確認してください。

  • 複数社から見積もりを取る: 3社以上の比較で適正価格と提案内容を把握
  • マンションリフォームの実績を確認: 管理規約への理解があるか
  • アフターサービスの有無: 保証期間・メンテナンス対応
  • 口コミ・評判の確認: 第三者の評価を参考にする

(2) 2024年のカラー・デザイントレンド

2024年の内装トレンドとして、グレージュ系のカラーが人気です。従来のホワイト系から、温かみのあるグレー×ベージュの組み合わせが主流になっています。

人気のスタイル:

  • 北欧デザイン: シンプルで温かみがあり、空間を広く見せる
  • サステナビリティ: 自然素材やリサイクル素材を使用
  • トータルコーディネート: 床・壁・家具を統一感のある色合いで

(出典: DNPコラム「2024年マンション内装トレンド」

(3) リノベーション事例の参考

リノベーション事例サイトでは、費用や工事内容を具体的に確認できます。実際の事例を見ることで、予算とデザインのイメージが明確になります。

費用の目安は12.5〜15万円/㎡が一般的です(スケルトンリフォームの場合)。

まとめ:内装リフォームを成功させるために

マンション内装リフォームは、管理規約の確認と事前申請が必須です。床材の遮音規定や共用部分の工事制限を把握し、ルールを守って進めることが重要です。

費用相場は、内装のみなら100〜200万円、フルリフォームなら600〜1,000万円が目安です。複数社から見積もりを取り、マンションリフォームの実績がある業者を選ぶことで、失敗のリスクを抑えられます。

管理組合や専門業者に相談しながら、理想の内装を実現してください。

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よくある質問

Q1マンション内装リフォームの費用相場はいくらか?

A1内装のみなら100〜200万円、フルリフォームなら600〜1,000万円が目安です。物件の状態や広さにより大きく変動するため、複数社から見積もりを取ることを推奨します。場所別では、キッチン50〜150万円、浴室50〜120万円、トイレ15〜40万円が一般的です。

Q2工事前に必要な手続きは何か?

A2管理組合への工事申請(多くの場合、工事開始の1ヶ月前まで)と、近隣住民への事前挨拶が必要です。申請書には工事内容・期間・施工業者の情報・設計図面を記載します。管理規約の確認も必須です。違反すると工事差し止めや原状回復を求められる可能性があります。

Q3リフォームできない箇所はどこか?

A3ベランダ・バルコニー・玄関ドア外側・サッシは共用部分のため工事できません。コンクリート躯体(構造部分)に穴を開けることも原則禁止です。専有部分(室内の壁・床・天井・水回り)のみがリフォーム可能です。詳細は国土交通省のマンション標準管理規約を確認してください。

Q4床材の遮音規定とは何か?

A4管理規約で定められた床の防音性能基準で、L値で表されます。数字が小さいほど遮音性が高く、一般的にL-45以上の遮音等級が求められます。フローリングを選ぶ際は、遮音等級が管理規約の基準を満たしているか必ず確認してください。違反すると工事が認められない場合があります。

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