戸建てに避雷針は必要?設置基準・費用・メリット・デメリットを解説

著者: Room Match編集部公開日: 2026/1/4

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戸建てに避雷針は必要か?設置判断のポイント

(1) 一般的な戸建て住宅に避雷針の設置義務はない

建築基準法第33条により、高さ20m以上の建築物には避雷設備の設置義務がありますが、一般的な戸建て住宅(2-3階建て、高さ10m前後)には法的義務はありません。

ただし、法的義務がないからといって、すべての戸建て住宅で避雷針が不要というわけではありません。立地条件や周辺環境によっては、避雷針の設置を検討する価値があります。

(2) 避雷針の設置を検討すべき立地条件

以下の立地条件に当てはまる場合、避雷針の設置を検討することを推奨します。

  • 周囲に高い建物がない場所: 落雷のリスクが高い
  • 高台や丘陵地に建つ住宅: 周辺より高い位置にあるため、雷が落ちやすい
  • 開けた場所: 平野部で遮蔽物が少ない場所
  • 雷の多い地域: 気象庁の落雷統計で雷の多い地域

業者サイトによると、周囲に高い建物がない場合は、法的義務はなくても設置推奨とされています。

(3) 落雷による被害の実態と経済的リスク

落雷による被害には、以下のようなものがあります。

  • 家電の故障: テレビ、エアコン、パソコン等の精密機器が故障
  • 火災: 落雷による火災のリスク
  • 瓦の破損: 落雷の衝撃で瓦が破損

専門サイトによると、家電の修理・買い替えで数十万円の費用が発生する可能性があるため、経済的リスクを考慮して対策を講じることが重要です。

避雷針の役割と仕組み:従来型とPDCE避雷球の違い

(1) 避雷針の基本的な役割:雷電流を安全に地面へ流す

避雷針(法律的には「避雷設備」が正式名称)の役割は、建物に落雷した際に、雷電流を安全に地面に流すことです。これにより、建物や建物内の家電を保護します。

(2) 従来型避雷針の仕組み:雷を誘導する方式

従来型避雷針は、建物の最も高い位置に設置され、雷を誘導する仕組みです。つまり、雷を呼び込むことで、建物や家電を保護します。

「避雷針があれば雷が落ちない」という認識は誤りで、従来の避雷針は雷を呼び込む仕組みであることが広く認知されつつあります。

(3) PDCE避雷球の仕組み:雷を抑制する方式

PDCE避雷球は、従来型避雷針とは異なり、雷を抑制する(落とさせない)方式の避雷設備です。

専門サイトによると、PDCE避雷球はすでに4,300基が導入されており(自衛隊、空港、鉄道、学校、病院、マンション、戸建住宅等)、実績のある技術として認知されています。

(4) 最新技術:NTTのドローンによる空飛ぶ避雷針(2024年)

NTTのプレスリリースによると、2024年12月13日に世界初のドローンを使用した雷の誘発・誘導に成功しました。ドローンを高度300mまで飛行させ、意図的に雷を誘導する技術で、「空飛ぶ避雷針」として実用化を目指しています。

避雷針の設置基準と法規制:建築基準法の要件

(1) 建築基準法第33条:高さ20m以上の建築物は設置義務

建築基準法第33条により、高さ20m以上の建築物には避雷設備の設置が義務付けられています。

(2) 高さの計算方法:屋上の付属物を含めた測定

建物の高さは、屋上の付属物(空調室外機、看板、煙突、広告塔等)も含めて計算します。建物本体は20m未満でも、付属物を含めて20mを超える場合は設置義務が発生するため、事前確認が必要です。

(3) 設置義務の免除条件

以下の条件を満たす場合、設置義務が免除されます。

  • 周囲に高い建物があり、落雷のリスクが低い場合
  • 消防法等で別途規定がある場合

詳細は国土交通省の資料でご確認ください。

(4) 高さ20m未満の建築物における任意設置

高さ20m未満の建築物では設置義務はありませんが、立地条件や落雷リスクに応じて任意で設置することができます。設置費用や維持費用を考慮して判断しましょう。

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避雷針の設置費用と相場:従来型とPDCE避雷球の比較

(1) 従来型避雷針の設置費用:約20万円(工事費別)

業者サイトによると、住宅用の従来型避雷針の設置費用は約20万円(工事費別)が目安です。

(2) PDCE避雷球の設置費用:約40万円+工事費

専門サイトによると、PDCE避雷球の設置費用は約40万円+工事費が相場です。従来型避雷針の約2倍の費用ですが、雷を抑制する方式のため、雷を呼び込むリスクを避けたい方に適しています。

(3) 設置費用の変動要因:建物の規模と設置条件

設置費用は、以下の要因により大きく変動します。

  • 建物の規模: 高さ・屋根の形状により費用が変わる
  • 設置条件: 屋根の材質、設置場所へのアクセス
  • 接地工事: 雷電流を地面に流すための接地工事の規模

(4) 見積もり取得の流れ:3日以内の概算見積もり

避雷針の設置を検討する場合、業者に見積もりを依頼しましょう。業者サイトによると、原則3日以内、最短24時間以内の概算見積もりが可能です。

複数の業者から見積もりを取り、費用と内容を比較検討することを推奨します。

避雷針のメリット・デメリットと代替策

(1) 避雷針設置のメリット:建物と家電の保護

避雷針設置の主なメリットは以下の通りです。

  • 建物の保護: 落雷による火災・瓦の破損を防ぐ
  • 家電の保護: 雷電流を安全に地面へ流すことで、家電の故障を防ぐ
  • 保険料割引: 一部の火災保険で避雷針設置による保険料割引がある場合がある

(2) 避雷針設置のデメリット:初期費用とメンテナンス

避雷針設置のデメリットは以下の通りです。

  • 初期費用: 20~40万円+工事費がかかる
  • メンテナンス費用: 定期的な点検・修繕が必要
  • 従来型は雷を呼び込む: 従来型避雷針は雷を誘導するため、雷が落ちやすくなる

(3) 代替策1:SPD付き電源タップによる家電保護

避雷針を設置しない場合でも、家電を保護する代替策があります。

雷対応のSPD付き電源タップやLAN用サージプロテクタを導入することで、落雷による過電圧から家電を守ることができます。費用は数千円~数万円程度で、避雷針と比べて大幅に安価です。

(4) 代替策2:落雷リスクに対応した火災保険の活用

落雷による被害に備えて、火災保険に加入することも有効な対策です。多くの火災保険では、落雷による建物や家財の損害が補償されます。保険内容を確認し、必要に応じて補償範囲を見直しましょう。

まとめ:戸建ての避雷針設置を検討すべきケース

戸建て住宅に避雷針の設置義務はありませんが、以下のケースでは設置を検討する価値があります。

  • 周囲に高い建物がない場所や高台に建つ住宅
  • 雷の多い地域
  • 高価な家電や精密機器を多く使用している場合
  • 落雷リスクを可能な限り低減したい場合

避雷針の設置費用は従来型で約20万円、PDCE避雷球で約40万円+工事費です。代替策として、SPD付き電源タップの導入や火災保険の活用も検討しましょう。

設置を検討する場合は、複数の業者から見積もりを取り、建築士や電気工事業者等の専門家に相談しながら判断することを推奨します。

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よくある質問

Q1戸建て住宅に避雷針の設置義務はありますか?

A1建築基準法により、高さ20m以上の建築物には避雷設備の設置義務がありますが、一般的な戸建て住宅(高さ20m未満)には法的義務はありません。ただし、周囲に高い建物がない場所や高台に建つ住宅では、落雷リスクが高いため任意での設置が推奨されます。詳細は[国土交通省](https://www.mlit.go.jp/toshi/tosiko/toshi_tosiko_tk_000035.html)でご確認ください。

Q2避雷針の設置費用はいくらかかりますか?

A2従来型避雷針は約20万円(工事費別)、落雷を抑制するPDCE避雷球は約40万円+工事費が相場です。建物の規模や設置条件により費用は変動するため、正確な金額は業者に見積もりを依頼する必要があります(原則3日以内、最短24時間で概算見積もり可能)。複数の業者から見積もりを取ることを推奨します。

Q3避雷針があれば雷は落ちないのですか?

A3従来型避雷針は雷を誘導する仕組みのため、むしろ雷を呼び込みます。ただし、雷電流を安全に地面へ流すことで建物や家電を保護します。一方、PDCE避雷球は雷を抑制する(落とさせない)方式で、すでに4,300基が導入されています。詳細は[専門サイト](https://www.rakurai-yokusei.jp/measures-for-each-installation/countermeasure_house)でご確認ください。

Q4落雷による被害はどのようなものがありますか?

A4落雷による被害には、家電の故障(テレビ、エアコン、パソコン等の精密機器)、火災、瓦の破損等があります。家電の修理・買い替えで数十万円の費用が発生する可能性があるため、SPD付き電源タップやLAN用サージプロテクタの導入も有効な対策です。

Q5建物の高さ20mはどのように計算しますか?

A5建物の高さは、屋上の付属物(空調室外機、看板、煙突、広告塔等)も含めて計算します。建物本体は20m未満でも、付属物を含めて20mを超える場合は設置義務が発生するため、事前確認が必要です。詳細は[電気設備技術基準](https://electric-facilities.jp/denki5/kaminari3.html)でご確認ください。

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