土地売却査定とは?相場を知る重要性
相続した土地や使っていない土地の売却を検討するとき、「適正価格がわからない」「どの不動産会社に査定を依頼すべきか」と迷う方は少なくありません。
この記事では、土地売却査定の基礎知識から業者選び、相場の調べ方までを解説します。国土交通省の不動産取引価格情報や一括査定サイトの活用方法を含め、適正価格を見極めるための実践的なガイドとしてご活用ください。
土地売却が初めての方でも、査定の仕組みと信頼できる業者の見極め方がわかるようになります。
この記事のポイント
- 土地査定は基本的に無料で、一括査定サイトで複数社を比較できる
- 机上査定(数時間~1日)と訪問査定(2日~1週間)の2種類がある
- 自分で相場を調べる方法:公示地価、路線価、固定資産税評価額を参照
- 査定額と売却価格は異なり、査定額はあくまで目安である
- 土地売却には一般的に3~6ヶ月かかるため、早めの行動が重要
(1) 土地査定が必要な理由(適正価格の把握)
土地査定は、適正価格を把握し、損をしないために必要です。査定なしで売却価格を決めると、相場より安く売ってしまったり、高すぎて買い手が見つからなかったりするリスクがあります。
(2) 査定額と売却価格の違い(査定額は目安)
査定額はあくまで目安であり、実際の売却価格は市場の需要により決まります。土地は個別性が高く、立地・形状・接道状況で大きく変動するため、複数社の査定額を比較することが重要です。
(3) 土地売却にかかる期間(3~6ヶ月)
土地売却には一般的に3~6ヶ月かかります。査定依頼から売買契約、決済までのスケジュールを考慮し、早めに行動することが大切です。
土地査定の基礎知識:評価のポイントと査定方法
(1) 机上査定(簡易査定)と訪問査定(詳細査定)の違い
土地査定には、机上査定(簡易査定)と訪問査定(詳細査定)の2種類があります。
| 項目 | 机上査定 | 訪問査定 |
|---|---|---|
| 所要時間 | 数時間~1日 | 2日~1週間 |
| 調査方法 | 基本情報のみで算出 | 実際に土地を訪れて調査 |
| 精度 | 概算 | 詳細・正確 |
| 適している人 | 相場を素早く把握したい | 売却意思が固まっている |
(2) 取引事例比較法・収益還元法・原価法の3つの査定手法
土地査定では、以下の3つの手法が用いられます。
- 取引事例比較法: 類似物件の実際の取引事例を参考に価格を査定する方法(最も一般的)
- 収益還元法: 土地から得られる収益(賃料等)を基に価格を算出する方法(投資用地に適用)
- 原価法: 土地の再取得原価を基に価格を算出する方法(更地に適用)
(3) 土地評価のポイント(立地・形状・接道・用途地域)
土地の評価額は、以下のポイントで大きく変わります。
- 立地: 駅からの距離、周辺環境、利便性
- 形状: 正方形に近い形状が高評価、いびつな形は減額
- 接道: 道路に面している幅(間口)が広いほど高評価
- 用途地域: 住宅地、商業地、工業地など
- 日当たり: 南向きが高評価
- 地盤: 軟弱地盤や液状化リスクがあると減額
自分で相場を調べる方法:公的評価額の活用
(1) 公示地価(国土交通省、毎年3月公表)
国土交通省が毎年3月に公表する標準地の地価(1月1日時点)です。国土交通省の「土地総合情報システム」で検索できます。公示地価は実勢価格(実際の取引価格)の目安となります。
(2) 路線価(相続税路線価、国税庁)
道路に面する土地の1㎡あたりの価格で、相続税・贈与税の課税額算出に使用されます。国税庁の「路線価図・評価倍率表」で確認できます。路線価は公示地価の約80%に設定されています。
(3) 固定資産税評価額(公示地価の7割程度)
市区町村が算定し、固定資産税の課税額算出に使用されます。固定資産税評価額は公示地価の約70%に設定されています。毎年送付される納税通知書で確認できます。
(4) 実際の取引価格(国土交通省の不動産取引価格情報)
国土交通省の不動産取引価格情報では、実際の取引価格(実勢価格)を検索できます。地域・時期・用途別に検索でき、最も実態に近い相場を把握できます。
一括査定サイトの比較と選び方
(1) 主要一括査定サイト(HOME4U、LIFULL HOME'S、SUUMO、イエウール)
土地の一括査定サイトには、以下のようなサービスがあります。
| サイト名 | 提携社数 | 特徴 |
|---|---|---|
| HOME4U | - | NTTデータグループ運営、2001年開始の実績 |
| LIFULL HOME'S | 4,834社 | 匿名査定可能、幅広い選択肢 |
| SUUMO | - | リクルート運営、大手不動産ポータル |
| イエウール | - | 地方にも強いネットワーク |
(2) 一括査定のメリット(無料、複数社比較)とデメリット(営業電話)
メリット:
- 基本的に無料で利用できる
- 複数社の査定額を一度に比較できる
- 会社によって売却金額・期間が大幅に変わるため、比較が重要
デメリット:
- 複数社から営業電話がかかる可能性がある
- 個人情報が複数社に共有される
(3) 匿名査定サービスの活用
LIFULL HOME'S等の匿名査定サービスなら、個人情報を開示せずに相場を把握できます。まず匿名査定で相場を確認し、売却意思が固まったら正式な査定を依頼するのが効率的です。
信頼できる不動産会社の見極め方と注意点
(1) 高額査定を提示する会社の注意点(囲い込みリスク)
高額査定を提示する不動産会社には注意が必要です。「囲い込み」(自社で買主を見つけるため他社に物件情報を公開しない行為)により、実際には高く売れない可能性があります。査定額が相場より大幅に高い場合は、根拠を確認してください。
(2) 複数社の査定額を比較する重要性
査定額は会社によって大きく異なる場合があります。最低3社以上の査定額を比較し、平均値や根拠を確認することが重要です。
(3) 担当者の対応・実績・地域密着度のチェックポイント
信頼できる不動産会社を見極めるポイントは以下の通りです。
- 担当者の対応: 質問に丁寧に答えるか、説明が明確か
- 実績: 土地売却の実績が豊富か
- 地域密着度: 地域の相場や特性に詳しいか
- 宅地建物取引士の資格: 担当者が有資格者か
(4) 土地の状態(正方形・間口・日当たり・接道)が価値に与える影響
土地の状態は査定額に大きく影響します。
- 正方形: 使いやすく高評価
- 間口の広さ: 道路に面している幅が広いほど高評価
- 日当たり: 南向きが高評価
- 道路の接道状況: 接道義務(幅員4m以上の道路に2m以上接する)を満たしているか
まとめ:適正価格を見極めるための次のステップ
土地売却査定は基本的に無料で、一括査定サイト(HOME4U、LIFULL HOME'S等)で複数社に依頼できます。机上査定(数時間~1日)で相場を把握し、売却意思が固まったら訪問査定(2日~1週間)を依頼するのが効率的です。
自分で相場を調べる方法として、公示地価、路線価、固定資産税評価額、実際の取引価格を参照できます。査定額はあくまで目安で、実際の売却価格は市場の需要により決まります。
高額査定を提示する会社には囲い込みのリスクがあるため、複数社の査定額を比較し、担当者の対応・実績・地域密着度をチェックしてください。土地売却は個別の状況により最適な方法が異なるため、宅地建物取引士や税理士への相談を推奨します。


