京都市の中古戸建てを探す|相場・エリア特性・購入ガイド

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/21

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京都市で中古戸建てを探すための基礎知識

京都市で中古戸建ての購入を検討する際、「エリアごとの相場はいくらなのか」「京都特有の規制はあるのか」「物件数が多いエリアはどこか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、京都市の中古戸建ての相場、エリア別の特性、京都市特有の景観条例や高さ制限、物件選びのポイント、公的支援制度について、国土交通省京都市公式サイトの情報を元に解説します。

初めて京都市で中古戸建てを探す方でも、エリアの選び方や注意点を理解できるようになります。

この記事のポイント

  • 京都市の中古戸建ては中京区で約7,000万円台、上京区で約3,000万円〜とエリアにより大きく異なる
  • 物件数が多いエリアは右京区・伏見区・西京区、人気エリアは山科区・左京区
  • 景観条例や高さ制限があるエリアでは、建て替え・増改築に制限がかかる場合がある
  • 京安心すまいセンターで中古住宅購入・リフォームの相談ができる
  • 旧耐震基準の物件は耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修を検討すべき

1. 京都市で中古戸建てを選ぶメリット|新築との違い

(1) 京都市の概要と住環境

京都市は人口約147万人を擁する京都府の府庁所在地で、古都としての歴史的景観と現代的な都市機能が共存する都市です。地下鉄・JR・私鉄が充実しており、大阪・奈良へのアクセスも良好です。

伝統的な町並みや文化施設が多く、教育施設や医療機関も整っており、ファミリー層にとって魅力的な住環境が整っています。

(2) 中古戸建ての魅力(立地・価格・リノベ可能性)

中古戸建ての主な魅力は以下の通りです。

  • 立地: 駅近や利便性の高いエリアに物件が多い
  • 価格: 新築と比べて購入価格を抑えられる
  • リノベーション: 中古を購入してリノベーションすることで、自分好みの住まいにカスタマイズできる

近年、中古を買ってリノベーションする「リノベ物件」の人気が高まっており、新築にこだわらない選択肢も広がっています。

2. 京都市の中古戸建て相場|エリア別・間取り別の価格帯

(1) 京都市全体の平均取引価格(2024年データ)

国土交通省の不動産取引価格情報によると、2024年の京都市中京区の平均取引価格は4,148万円で、前年から15.7%下降しています。

ただし、エリアや間取りにより価格帯は大きく異なるため、詳細な相場を確認することが重要です。

(2) エリア別の相場(中京区: 約7,000万円、上京区: 約3,000万円〜)

京都市の中古戸建ての相場は、エリアにより以下のように大きく異なります。

エリア 価格相場(3LDK以上) 特徴
中京区 約7,000万円台 京都市中心部、利便性が高い
上京区 約3,000万円〜 歴史的景観が豊か、比較的手頃
右京区 幅広い価格帯 物件数が豊富、選択肢が多い
伏見区 幅広い価格帯 物件数が豊富、交通利便性良好
西京区 幅広い価格帯 物件数が豊富、閑静な住宅街

エリアによって価格帯が異なるため、予算に応じたエリア選びが重要です。

(3) 間取り別の価格傾向(3LDK・4LDK・5K以上)

京都市の中古戸建ては、間取りが3LDK・4LDK・5K以上と幅広く、中心部では3階建て以上の物件も多く見られます。

間取りが広いほど価格は高くなる傾向がありますが、郊外エリアでは広い間取りでも比較的手頃な価格で購入できる場合があります。

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3. エリア別の特性|物件数が多いエリアと人気エリア

(1) 物件数が多いエリア(右京区・伏見区・西京区)

SUUMOによると、京都市では約2,238件の中古戸建て物件が掲載されています(2025年時点)。その中でも物件数が最も多いエリアは以下の通りです。

  • 右京区: 嵐山や太秦など観光地を含むエリアで、閑静な住宅街も多い
  • 伏見区: 京都駅へのアクセスが良好、商業施設も充実
  • 西京区: 桂川沿いの閑静な住宅街、ファミリー層に人気

これらのエリアは物件数が豊富なため、予算や条件に合った物件を見つけやすい傾向があります。

(2) 物件数が豊富なエリア(北区・左京区・山科区)

右京区・伏見区・西京区に次いで、北区・左京区・山科区も物件数が豊富です。

  • 北区: 京都市北部、自然環境が豊か、金閣寺などの観光地も近い
  • 左京区: 下鴨神社や銀閣寺があるエリア、文教地区として人気
  • 山科区: 京都駅へのアクセスが良好、価格帯が比較的手頃

これらのエリアは、物件数が多く、様々な価格帯の物件が見つかります。

(3) 人気エリアランキング(1位山科区、2位長岡京市、3位左京区)

センチュリー21のランキングによると、京都府の人気エリアは以下の通りです。

  1. 山科区: 交通利便性が高く、価格帯が比較的手頃
  2. 長岡京市: 京都市外だが、大阪へのアクセスが良好
  3. 左京区: 文教地区で教育環境が充実、静かな住環境

これらのエリアは、交通利便性や住環境のバランスが良く、ファミリー層に支持されています。

(4) エリアごとの特徴と選び方

エリア選びの際は、以下のポイントを考慮してください。

  • 通勤・通学のアクセス: 最寄駅までの距離、主要駅への所要時間
  • 生活利便性: スーパー・病院・学校の近さ
  • 住環境: 閑静な住宅街か、商業エリアか
  • 予算: エリアにより価格帯が大きく異なる

複数のエリアを比較し、ライフスタイルに合ったエリアを選びましょう。

4. 京都市特有の規制|景観条例・高さ制限・注意点

(1) 景観条例の概要(建築物の高さ・デザイン制限)

京都市では、美観風致を維持するための景観条例があり、一部エリアでは建築物の高さやデザインに制限がかかります。景観条例は、古都としての京都の景観を守るために設けられています。

中古戸建てを購入する際は、将来的な建て替えや大規模リフォームを検討している場合、景観条例の制限内容を事前に確認することが重要です。

(2) 高さ制限のあるエリア

京都市中心部では、高さ制限があるエリアがあります。例えば、一部の地域では建物の高さが15m以下に制限されており、3階建てまでしか建てられない場合があります。

購入前に、該当エリアの建築制限を確認し、将来的な建て替え計画に影響がないかを確認しましょう。

(3) 建て替え・増改築時の注意点

景観条例のあるエリアでは、建て替え・増改築時に以下の制限がかかる場合があります。

  • 建物の高さ制限
  • 外観デザインの規制(屋根の色・形状、外壁の素材等)
  • 広告物の設置制限

これらの制限により、希望するリフォームができない場合があるため、購入前に不動産会社や建築士に相談することを推奨します。

(4) 接道条件と再建築可否の確認

京都市中心部は狭小地の物件も多く、接道条件(建築基準法上の道路に2m以上接していること)を満たしていない「再建築不可」の物件もあります。

再建築不可の物件は、現在の建物を取り壊すと新しい建物を建てられないため、購入前に必ず確認してください。再建築不可の物件は価格が安い場合がありますが、将来的な資産価値に影響します。

5. 物件選びのポイントと公的支援制度|京安心すまいセンターの活用

(1) 耐震性能の確認(旧耐震基準vs新耐震基準)

築年数が古い物件は、耐震性能を確認することが重要です。1981年5月31日以前の建築確認に適用された旧耐震基準の物件は、現在の新耐震基準を満たしていない可能性があります。

旧耐震基準の物件を購入する場合は、耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修を検討することをおすすめします。

(2) 設備の老朽化チェック

内見時には、以下の設備の老朽化をチェックしてください。

  • 給湯器: 耐用年数は約10年
  • 水回り: キッチン・浴室・トイレの状態
  • 屋根・外壁: 雨漏り・ひび割れの有無
  • シロアリ: 床の沈み、柱の状態

設備の老朽化が進んでいる場合、購入後にリフォーム費用がかかる可能性があるため、事前に見積もりを取ることを推奨します。

(3) 京安心すまいセンターの相談窓口

京都市が運営する京安心すまいセンターでは、中古住宅購入・リフォームに関する相談窓口を提供しています。専門家のアドバイスを無料で受けられるため、物件選びやリフォーム計画に活用してください。

(4) 中古住宅購入・リフォームの公的支援制度

京都市では、中古住宅購入やリフォームに利用可能な公的支援制度があります。以下のような支援制度を活用できる場合があります。

  • 耐震診断・耐震改修の補助金
  • 省エネリフォームの補助金
  • バリアフリー改修の補助金

詳細は京都市の公式サイトで確認し、利用可能な制度を活用しましょう。

(5) リノベーション物件の検討

近年、中古を買ってリノベーションする「リノベ物件」の人気が高まっています。リノベーション済み物件であれば、購入後すぐに入居でき、リフォーム費用を抑えられます。

SUUMOなどの不動産サイトでは、リノベーション済み物件の検索も可能です。

6. まとめ:京都市で理想の中古戸建てを見つけるために

京都市の中古戸建ては、中京区で約7,000万円台、上京区で約3,000万円〜とエリアにより大きく異なります。物件数が多いエリアは右京区・伏見区・西京区、人気エリアは山科区・左京区で、交通利便性や住環境のバランスが良い地域が支持されています。

京都市特有の景観条例や高さ制限があるエリアでは、建て替え・増改築に制限がかかる場合があるため、購入前に確認することが重要です。旧耐震基準の物件は耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修を検討しましょう。

京安心すまいセンターで中古住宅購入・リフォームの相談ができ、公的支援制度も活用できます。信頼できる不動産会社や建築士に相談しながら、理想の中古戸建てを見つけましょう。

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よくある質問

Q1京都市の中古戸建ての相場はいくらですか?

A1エリアにより大きく異なります。中京区では3LDK以上で約7,000万円台、上京区は3,000万円前後からとなっています。2024年の中京区の平均取引価格は4,148万円です。物件数が多い右京区・伏見区・西京区では幅広い価格帯の物件が見つかります。

Q2どのエリアで物件数が多いですか?

A2右京区・伏見区・西京区が最も物件数が多く、北区・左京区・山科区も選択肢が豊富です。SUUMOでは京都市全体で約2,238件の中古戸建て物件が掲載されています(2025年時点)。交通利便性や価格帯を考慮してエリアを選びましょう。

Q3京都市の中古住宅購入に使える公的支援はありますか?

A3京都市では中古住宅購入やリフォームに利用可能な公的支援制度があります。「京安心すまいセンター」では中古住宅購入の相談窓口を提供しており、専門家のアドバイスを無料で受けられます。耐震診断・耐震改修や省エネリフォームの補助金制度もあります。

Q4京都市の景観条例は中古戸建て購入に影響しますか?

A4景観条例や高さ制限があるエリアでは、建て替え・増改築に制限がかかる場合があります。建物の高さが15m以下に制限されるエリアや、外観デザインの規制があるエリアもあります。将来的な建て替えや大規模リフォームを検討している場合は、事前に規制内容を確認してください。

Q5築年数が古い物件を購入する際の注意点は何ですか?

A5耐震性能(1981年5月以前の旧耐震基準か、それ以降の新耐震基準か)と設備の老朽化を確認しましょう。旧耐震基準の物件は耐震診断を実施し、必要に応じて耐震改修を検討することをおすすめします。給湯器・水回り・屋根・外壁の状態もチェックしてください。

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