高知県の不動産市場を知るべき理由
高知県で不動産を購入・売却する際、「地価は上がっているのか」「移住支援はどんな制度があるのか」と疑問に思う方は少なくありません。
この記事では、高知県の不動産市場の現状、エリア別特徴、物件タイプ別相場、購入・売却のポイントを、国土交通省、高知県公式、高知家で暮らす。の公式情報を元に解説します。
初めて高知県の不動産を検討する方でも、市場動向と適切な選択肢を理解できるようになります。
この記事のポイント
- 高知県の土地価格は県平均で約4.9万円/m2、高知市が最も高く約9.4万円/m2
- 高知市の中古マンションは3LDKで1,500万円～3,000万円が相場
- 東京23区からの移住で最大100万円の移住支援金が支給される
- 南海トラフ地震の想定震源域に近いため、ハザードマップの確認が重要
- 駅近物件への需要が高まっており、2024年は取引物件の駅距離が前年比で約12%短縮
(1) 四国南部の中心都市・高知の特徴
高知県は四国南部に位置し、県庁所在地である高知市を中心とした不動産市場が形成されています。
高知市は商業施設が充実し、交通アクセスも良好で、県内で最も地価が高いエリアです。高知市以外では、南国市（高知龍馬空港がある）、香美市・香南市（ベッドタウン）が主要なエリアとして知られています。
県全体としては人口減少が続いており、郊外・山間部の不動産は将来的な資産価値下落リスクがありますが、高知市を中心としたエリアでは駅近物件への需要が高まっています。
(2) 移住支援制度が充実（最大100万円）
高知県は移住支援制度が充実しており、東京23区からの移住者には最大100万円（単身60万円、2人以上世帯100万円）の移住支援金が支給されます。
また、高知家で暮らす。では、「二段階移住」（まず高知市などの都市部に移住し、そこを拠点に最終的な移住先を探す方法）のお試し移住費用補助も提供されています。
空き家バンク、家賃補助、空き家改修補助など、市町村ごとに多様な制度があるため、移住を検討する際は各自治体の最新情報を確認することをおすすめします。
高知県の不動産市場の現状
(1) 土地価格の動向（県平均4.9万円/m2、高知市9.4万円/m2）
高知県公式の地価調査によると、高知県の土地価格は県平均で約4.9万円/m2（坪単価約16.4万円）、高知市が最も高く約9.4万円/m2です。
全国的には24位の水準で、四国内では中程度の価格帯となっています。
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 県平均 | 約4.9万円/m2（坪単価約16.4万円） |
| 高知市 | 約9.4万円/m2 |
| 全国順位 | 24位 |
（出典: 高知県公式）
(2) 人口減少と不動産価格への影響
高知県全体では人口減少が続いており、県全体の地価は前年比-0.39%で微減傾向です。
ただし、高知市は+0.18%で上昇しており、県庁所在地を中心としたエリアでは需要が維持されています。
郊外・山間部の不動産は、将来的な資産価値下落リスクがあるため、購入を検討する際は慎重な判断が求められます。
(3) 駅近物件への需要増加（2024年取引距離12%短縮）
2024年の取引データによると、取引物件の駅距離が前年比で約12%短縮されており、駅近物件への需要が高まっています。
利便性の高い立地が重視される傾向が強まっており、高知市を中心とした駅近物件の価格は上昇傾向が継続しています。
高知県の主要エリア別不動産特徴
(1) 高知市（県庁所在地、中心商業地）
高知市は県内で最も地価が高く、商業施設が充実しています。帯屋町、追手筋などの中心部は特に利便性が高く、住みやすいエリアとして知られています。
中古マンション、一戸建て、土地の取引が活発で、不動産市場の中心地となっています。
(2) 南国市（高知龍馬空港、利便性高い）
南国市は高知龍馬空港があり、交通利便性が高いエリアです。高知市への通勤・通学にも便利で、ベッドタウンとしても人気があります。
(3) 香美市・香南市（ベッドタウン）
香美市・香南市は高知市のベッドタウンとして、一戸建てや土地の取引が多いエリアです。自然環境が良好で、家族層に人気があります。
(4) 郊外・山間部（空き家バンク、移住者向け）
郊外・山間部では、空き家バンク物件が多く、移住者向けの住宅として活用されています。
ただし、築年数が古い物件が多く、リフォーム費用が追加でかかる場合が多いため、購入前に詳細な調査が必要です。
高知県の物件タイプ別相場
(1) 中古マンション（高知市3LDKで1,500万円～3,000万円）
高知市の中古マンションは、3LDKで1,500万円～3,000万円が相場です。マンション価格は3年前比で約10%上昇、6年前比で約27%上昇と上昇傾向が継続しています。
駅近物件、利便性の高い立地の物件は特に人気が高く、価格も高めに設定されています。
| 間取り | 価格帯 |
|---|---|
| 3LDK | 1,500万円～3,000万円 |
（出典: アットホーム）
(2) 一戸建て（新築・中古の価格帯）
一戸建ては、新築で2,000万円～4,000万円、中古で1,000万円～2,500万円程度が相場です。
エリアや築年数によって大きく価格が異なるため、複数の物件を比較検討することをおすすめします。
(3) 土地（坪単価ランキング、用途別価格）
土地の坪単価は、高知市中心部で約30万円～50万円、郊外で約10万円～20万円程度です。
用途（住宅地、商業地、工業地）によって価格が異なるため、購入目的に応じた選択が必要です。
高知県で不動産を購入・売却する際のポイント
(1) 移住支援金・住宅支援制度の活用
移住支援金（最大100万円）、家賃補助、空き家改修補助など、市町村ごとに多様な制度があります。
ただし、移住支援金には居住・就業要件があり、条件を満たさない場合は返還が求められるため、事前に詳細を確認することが重要です。
詳細は高知家で暮らす。をご確認ください。
(2) 南海トラフ地震リスクへの備え（ハザードマップ確認、津波浸水想定区域）
高知県は南海トラフ地震の想定震源域に近く、津波浸水想定区域での物件購入は慎重な検討が必要です。
購入前には、ハザードマップで津波浸水想定区域を確認し、耐震性の高い物件（新耐震基準以降、できれば2000年基準以降）を選ぶことをおすすめします。
地震保険の加入を検討し、避難経路・避難場所を事前に確認しておくことも重要です。
(3) 空き家バンク物件の注意点（築年数、リフォーム費用）
空き家バンク物件は、築年数が古いものが多く、リフォーム費用が追加でかかる場合が多いです。
購入前には、物件の状態を詳細に調査し、リフォーム費用の見積もりを取得することをおすすめします。
(4) 不動産会社の選び方（地元密着型 vs 大手ポータルサイト）
不動産会社を選ぶ際は、地元密着型（東邦ハウジング、葉山不動産、プラスホームなど）と、大手ポータルサイト（SUUMO、アットホームなど）の両方を活用することをおすすめします。
地元密着型は地域の情報に詳しく、大手ポータルサイトは物件数が多いというメリットがあります。複数の不動産会社を比較し、自分に合った選択肢を見つけましょう。
まとめ：高知県の不動産市場の特徴と今後の見通し
高知県の不動産市場は、高知市を中心とした駅近物件への需要が高まっており、地価・マンション価格ともに上昇傾向が継続しています。
移住支援制度が充実しているため、東京圏からの移住を検討する方にとっては魅力的な選択肢となります。ただし、南海トラフ地震リスクや、郊外・山間部の資産価値下落リスクも考慮する必要があります。
不動産の購入・売却を検討する際は、ハザードマップの確認、移住支援制度の活用、信頼できる不動産会社への相談を行い、慎重に判断しましょう。