伊勢原市で土地を探す前に知っておきたいこと
神奈川県央地域に位置する伊勢原市は、大山への玄関口として知られ、東名高速道路へのアクセスも良好な住宅エリアです。自然環境と都市機能のバランスが取れた立地から、土地購入を検討する方が増えています。
この記事では、伊勢原市の土地価格相場、エリア別の特徴、購入時の注意点を国土交通省や伊勢原市公式サイトの情報を元に解説します。2025年時点の最新データに基づいた内容です。
この記事のポイント
- 伊勢原市の土地相場は坪単価37.3万円、2025年は前年比+4.40%上昇
- 伊勢原駅周辺は坪単価39万円、住宅地は39.1万円/坪が目安
- 第一種低層住居専用地域が多く、閑静な住宅環境を求める方に適している
- 建築条件付き土地は3ヶ月程度で建築会社との契約が必要
伊勢原市の基本情報と土地購入の基礎知識
伊勢原市の立地と交通アクセス
伊勢原市は神奈川県のほぼ中央に位置し、丹沢・大山への玄関口として知られています。小田急小田原線で新宿駅まで約60分、東名高速道路の厚木ICへも近く、車でのアクセスも便利です。
| 路線 | 目的地 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 小田急小田原線 | 新宿駅 | 約60分 |
| 小田急小田原線 | 本厚木駅 | 約8分 |
| 車(東名高速道路) | 東京方面 | 厚木ICから |
坪単価・公示地価・基準地価の違い
土地の価格を調べる際、いくつかの指標があります。
| 指標 | 定義 | 公表時期 |
|---|---|---|
| 公示地価 | 国土交通省が公表する標準地の価格 | 毎年3月 |
| 基準地価 | 都道府県が公表する基準地の価格 | 毎年9月 |
| 坪単価 | 1坪(約3.3㎡)あたりの土地価格 | - |
土地購入時は、これらの公的指標と実際の取引価格を比較して相場を把握することが重要です。
建築条件の有無と選び方
土地購入時に確認すべき重要なポイントの一つが「建築条件」です。
建築条件付き土地
- 土地購入後、3ヶ月程度の期間内に指定の建築会社と契約する必要がある
- 建築会社が決まっているため、設計の自由度が制限される場合がある
- 価格が抑えられていることが多い
建築条件なしの土地
- 建築会社を自由に選べる
- 自分の希望する設計で家を建てられる
- 価格がやや高めの傾向
自分のライフスタイルや希望に合わせて選びましょう。
伊勢原市の土地価格相場と価格動向【2025年版】
2025年の基準地価と価格推移
2025年の伊勢原市の基準地価は以下の通りです。
| 項目 | 価格 | 前年比 |
|---|---|---|
| 平均 | 14.7万円/m²(48.6万円/坪) | +4.40% |
| 平均坪単価(SUUMO) | 37.3万円 | - |
| 伊勢原駅周辺 | 約39万円/坪 | - |
(出典: 土地代データ、SUUMO、2025年時点)
2025年は全体的に上昇傾向にあり、特に工業地の上昇が顕著です。
用途別の価格相場(住宅地・商業地・工業地)
用途別の価格相場は以下の通りです。
| 用途 | 坪単価 | 前年比 |
|---|---|---|
| 住宅地 | 39.1万円 | +2.55% |
| 商業地 | 104.6万円 | +5.36% |
| 工業地 | 40.0万円 | +12.72% |
(出典: 土地代データ、2025年時点)
工業地は+12.72%と大幅に上昇しており、産業需要の高まりがうかがえます。
今後の価格動向と長期予測
一部の予測では、伊勢原市の土地価格は10年後に約15%下落する可能性も指摘されています。ただし、土地価格は経済状況や地域開発により変動するため、予測は参考程度に留め、最新情報を確認することが重要です。
土地購入は資産形成に関わる重要な判断です。将来の価格変動リスクも考慮した上で検討しましょう。
エリア別の特徴と土地選びのポイント
伊勢原駅周辺エリアの特徴と相場
伊勢原駅周辺は市の中心部で、商業施設や公共施設が集中しています。
- 坪単価約39万円と市内ではやや高め
- 駅徒歩圏内で利便性が高い
- 商業地は坪単価104.6万円程度
通勤・通学の利便性を重視する方に適したエリアです。
閑静な住宅地エリア(第一種低層住居専用地域)
伊勢原市は第一種低層住居専用地域が多く、閑静な住宅環境が特徴です。
第一種低層住居専用地域の特徴
- 低層住宅のみ建築可能(2〜3階建て程度)
- 建ぺい率・容積率が低く、ゆとりある敷地
- 日当たり・風通しが確保しやすい
- 閑静な住環境を求める方に最適
用途地域の確認方法と建築制限
土地購入前には、必ず用途地域を確認しましょう。伊勢原市の都市計画総括図で確認できます。
用途地域により、建築可能な建物の用途・高さ・建ぺい率・容積率が制限されます。希望する住宅が建てられるか事前確認が必須です。
土地購入時の注意点と確認事項
建築条件付き土地のメリット・デメリット
メリット
- 価格が抑えられていることが多い
- 土地と建物をセットで計画できる
デメリット
- 建築会社を自由に選べない
- 3ヶ月程度の期限内に契約が必要
- 設計の自由度が制限される場合がある
建築条件付きの土地を購入する場合は、指定の建築会社の評判や施工実績も確認しましょう。
実際の取引価格の調べ方
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で、伊勢原市の実際の取引事例を確認できます。
2024年第1四半期の取引事例では、12.0万円/m²(39.7万円/坪)の事例もあり、時期や立地により価格は変動します。公示地価・基準地価と合わせて参照し、相場感をつかみましょう。
専門家への相談と購入の流れ
土地購入時は、以下の専門家への相談を検討しましょう。
- 宅地建物取引士: 物件探し、契約手続き
- 土地家屋調査士: 境界確認、測量
- 司法書士: 登記手続き
- 税理士: 税金の計算、節税対策
複数の不動産会社から情報を収集し、比較検討することをおすすめします。
まとめ:伊勢原市での土地購入を成功させるために
伊勢原市は大山への玄関口として自然環境に恵まれ、東名高速道路へのアクセスも良好な住宅エリアです。土地相場は坪単価37.3万円で、2025年は前年比+4.40%の上昇傾向にあります。
第一種低層住居専用地域が多く、閑静な住宅環境を求める方に適しています。建築条件付き土地を選ぶ際は、3ヶ月程度の期限内に建築会社との契約が必要な点に注意しましょう。
土地購入は大きな買い物です。国土交通省の不動産情報ライブラリで実際の取引価格を確認し、専門家に相談しながら慎重に進めることをおすすめします。


