戸建て用宅配ボックスを選ぶ前に知っておきたいこと
不在時の荷物受け取りに悩む戸建て住宅の方にとって、宅配ボックスは便利なアイテムです。「どの製品が良いのか」「ランキングを参考にしたい」と検索する方も多いでしょう。
この記事では、戸建て用宅配ボックスの種類別の特徴、選び方のポイント、設置時の注意点を解説します。メーカーの公式情報をもとに、自分の住まいに合った製品を選ぶための判断基準をお伝えします。
この記事のポイント
- 宅配ボックスは据え置き型・埋め込み型・ポール型の3種類がある
- 100サイズ(3辺合計100cm)対応で日用品の受け取りには十分
- 価格相場は簡易型で3,000〜8,000円、設置型で1.5〜10万円
- 据え置き型は盗難防止のためアンカー固定やワイヤー錠での固定を推奨
- 着払いや生鮮品など対面が必要な荷物は受け取り不可
宅配ボックスの種類と設置タイプ別の特徴
戸建て用宅配ボックスは、設置方法によって大きく3つのタイプに分かれます。それぞれの特徴を理解し、自宅の環境に合った製品を選びましょう。
据え置き型の特徴とメリット・デメリット
据え置き型は、玄関先に置くだけで使えるタイプです。
メリット
- 設置工事が不要で、購入後すぐに使い始められる
- 価格が比較的安く、3,000円〜1万円程度で購入可能
- 移動や買い替えがしやすい
デメリット
- 固定しないと宅配ボックスごと持ち去られるリスクがある
- 屋外に置く場合、雨風による劣化が早い場合がある
据え置き型を選ぶ場合は、アンカーボルトでコンクリートに固定するか、ワイヤー錠で柱などに繋いでおくことを推奨します。
埋め込み型の特徴とメリット・デメリット
埋め込み型は、門柱や壁に埋め込んで設置するタイプです。
メリット
- 見た目がすっきりして外観を損なわない
- 盗難リスクが低く、防犯性が高い
- 耐久性に優れる製品が多い
デメリット
- 設置工事が必要で、費用が高くなる(10万円以上になることも)
- 一度設置すると移動や交換が難しい
新築時やリフォーム時に導入を検討すると、工事費を抑えられる場合があります。
ポール型・壁付け型の特徴
ポール型は専用のポールに取り付けるタイプ、壁付け型は壁面に固定するタイプです。
| タイプ | 特徴 | 価格帯 |
|---|---|---|
| ポール型 | 門柱がない場所でも設置可能 | 2〜5万円 |
| 壁付け型 | 省スペースで設置できる | 1.5〜3万円 |
設置スペースや外観の好みに合わせて選択できます。
選び方のポイント5つ
宅配ボックスを選ぶ際に確認すべき5つのポイントを解説します。
サイズの選び方(100サイズ対応が目安)
宅配便のサイズは、縦・横・高さの3辺合計で表されます。日用品やネット通販の荷物を受け取るなら、100サイズ(3辺合計100cm)対応で十分です。
大型の荷物や複数の荷物を同時に受け取りたい場合は、130L以上の大容量タイプを検討しましょう。
鍵の種類(ダイヤル式・電子錠・プッシュ式)
| 鍵の種類 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| ダイヤル式 | 電源不要、暗証番号で解錠 | 番号忘れのリスクあり |
| 電子錠 | スマホ連携可能、配達通知機能付きも | 電池切れに注意 |
| プッシュ式 | ボタンを押すだけで操作が簡単 | 防犯性はやや劣る |
利便性と防犯性のバランスを考慮して選びましょう。
防犯性(固定方法と素材)
据え置き型は盗難リスクがあるため、以下の対策を検討してください。
- アンカー固定:コンクリートにボルトで固定する方法で、盗難防止に効果的
- ワイヤー錠:柱やフェンスに繋いで持ち去りを防止
- 金属製素材:樹脂製より丈夫で、工具での破壊に強い
複数荷物への対応
1日に複数の荷物が届く場合は、以下のタイプが便利です。
- 続けて投函できる「連続投函タイプ」
- 複数の収納スペースがある「マルチボックスタイプ」
デザインと設置スペース
宅配ボックスは玄関周りに設置するため、住宅の外観との調和も重要です。設置スペースの寸法を事前に測り、扉の開閉に必要な空間も確保しましょう。
設置方法と費用の目安
宅配ボックスの費用は、タイプによって大きく異なります。
簡易型(3,000〜8,000円)
折りたたみ式やソフトタイプの簡易型は、低コストで導入できます。一時的な利用や、使用頻度が低い場合に適しています。ただし、耐久性や防犯性は設置型に劣ります。
設置型(1.5〜10万円)
金属製の据え置き型や壁付け型は、1.5〜10万円程度が相場です。サイズや機能によって価格が変動します。
埋め込み型は製品代に加えて工事費がかかるため、10万円以上になる場合もあります。新築やリフォームのタイミングで導入すると、費用を抑えられることがあります。
自分で設置する場合のポイント
据え置き型を自分で設置する場合は、以下の点に注意してください。
- 配達員が認識しやすい位置に設置する
- 「宅配ボックス」の表示ステッカーを貼る
- 取扱説明書に従って固定する
設置時の注意点とよくあるトラブル
LIXILなどのメーカー情報によると、宅配ボックスには以下のようなトラブル事例が報告されています。
暗証番号の記入ミスと対策
配達員が暗証番号を伝票に記入し忘れたり、記入ミスをしたりすると、荷物を取り出せないトラブルが発生します。
対策
- 配達通知機能付きの電子錠タイプを選ぶ
- 宅配ボックスに番号記入のお願いを掲示する
盗難リスクと固定方法
簡易型や据え置き型は、固定されていないとボックスごと持ち去られるリスクがあります。また、ワイヤー錠は工具で切断される可能性もあります。
対策
- アンカーボルトでコンクリートに固定する
- 防犯カメラと併用する
- 高額商品は対面で受け取る
扉が開かないトラブルの原因
重い荷物を入れすぎてボックスがゆがみ、扉が開かなくなるケースがあります。製品の耐荷重を確認し、適切なサイズの荷物を受け取るようにしましょう。
まとめ:自分に合った宅配ボックスの選び方
戸建て用宅配ボックスは、設置タイプ(据え置き型・埋め込み型・ポール型)、サイズ、鍵の種類、防犯性、価格を総合的に検討して選ぶことが大切です。
「ランキング」で上位の製品が自分に合うとは限りません。自宅の設置スペースや使用頻度、予算に応じて、最適な製品を選びましょう。
設置後は、配達員に認識されやすいよう表示を設置し、防犯対策も忘れずに行うことをおすすめします。


