函館不動産連合隊とは?地域密着型ネットワークの特徴
函館市で中古住宅の購入を検討している方にとって、「物件情報をどこで探せばよいか」「地域の不動産事情はどうなっているのか」といった疑問は重要な関心事です。
この記事では、「函館不動産連合隊」の概要と、函館エリアの中古住宅市場、購入時のチェックポイント(特に寒冷地特有の注意点)を、国土交通省の不動産取引価格情報などを参考に解説します。
この記事のポイント
- 函館不動産連合隊は函館市・北斗市・七飯町をカバーする地域密着型の不動産ネットワーク
- 函館の中古一戸建て価格は中央値約1,380万円(建物面積113㎡、土地面積198㎡、築35年)
- 過去3年間で約9%の価格上昇傾向
- 寒冷地特有の断熱性能・気密性能、水抜き栓の確認が重要
対象エリアと加盟業者
函館不動産連合隊は、函館市・北斗市・七飯町をカバーする地域密着型の不動産ネットワークです。複数の地元不動産会社が加盟しており、物件情報を共有しています。
地域に特化しているため、函館エリアの物件情報が豊富に集まっている点が特徴です。大手不動産ポータルサイトでは見つからない地元の物件情報が掲載されていることもあります。
取扱い物件の種類
函館不動産連合隊では、新築・中古の一戸建て、土地、マンション、賃貸物件など幅広い物件を取り扱っています。1,000万円以下の田舎暮らし向け物件も扱っており、移住を検討している方にも対応しています。
函館エリアの地域特性と住環境
函館市・北斗市・七飯町の特徴
函館市は北海道南部に位置し、観光地としても知られる港町です。歴史的な街並みと海の幸に恵まれ、住環境としても魅力的なエリアです。
北斗市は2006年に上磯町と大野町が合併して誕生した市で、函館市のベッドタウンとして発展しています。七飯町は大沼国定公園に隣接し、自然豊かな環境が特徴です。
交通アクセスと生活利便性
函館市は北海道新幹線の新函館北斗駅(北斗市)を利用することで、東京までのアクセスが向上しています。市内には函館空港もあり、東京・大阪等への航空便も運航しています。
生活利便施設については、函館駅周辺や大型商業施設がある郊外エリアでは日常の買い物に困ることはありませんが、郊外の住宅地では車が必要な場合が多いです。
函館の中古住宅価格相場と市場動向
価格帯と物件の特徴
函館市の中古一戸建て価格は、中央値で約1,380万円です(2024年時点)。典型的な物件は建物面積113㎡、土地面積198㎡、築35年となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格中央値 | 約1,380万円 |
| 建物面積 | 約113㎡ |
| 土地面積 | 約198㎡ |
| 築年数 | 約35年 |
(出典: 住まいインデックスより)
都市部と比較すると非常に手頃な価格帯であり、広い土地・建物を購入できる点が函館エリアの魅力です。
過去3年間の価格推移
函館市の中古一戸建て価格は、過去3年間で上昇傾向にあります。
| 年次 | 上昇率 |
|---|---|
| 1年目 | +0.28% |
| 2年目 | +4.12% |
| 3年目 | +9.06% |
地方都市の中では比較的堅調な市場と言えます。ただし、将来の価格を正確に予測することは困難であり、投資目的ではなく居住目的での購入を検討することをおすすめします。
2025年の市場見通し
2025年以降の不動産市場では、団塊世代の高齢化に伴う相続増加と空き家問題の深刻化が課題とされています。地方圏(三大都市圏・地方四市以外)の住宅地は下落傾向にある一方、函館は過去3年間で価格上昇しており、地方都市の中では比較的堅調です。
ただし、市場動向は地域や物件により異なるため、購入を検討する際は最新の情報を確認してください。
中古住宅購入時のチェックポイント
耐震基準の確認
中古住宅購入時には、耐震基準の確認が重要です。1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物は「新耐震基準」が適用されており、震度6〜7程度の地震に耐えられる設計となっています。
函館エリアの中古住宅は築35年前後の物件が多いため、旧耐震基準(1981年5月31日以前)の物件が含まれている可能性があります。旧耐震基準の物件を検討する場合は、耐震診断や耐震補強の実施状況を確認してください。
ホームインスペクションの活用
ホームインスペクション(住宅診断)とは、専門家が建物の状態を調査するサービスです。外観からは見えない壁内や床下の腐朽、断熱材の劣化などを確認できます。
2018年の宅地建物取引業法改正により、不動産業者はホームインスペクション業者の斡旋に関する書面交付義務があります。購入前に活用することで、隠れた欠陥を発見できる可能性があります。
契約不適合責任の確認
中古住宅購入時には、契約不適合責任(売主の責任)の期間を確認することが重要です。
| 売主 | 責任期間の目安 |
|---|---|
| 不動産会社(宅建業者) | 2年 |
| 個人 | 2〜3ヶ月(または免責) |
個人間取引の場合は責任期間が短い、または免責となっていることが多いため、ホームインスペクションの活用がより重要となります。
寒冷地特有の注意点と対策
断熱性能・気密性能の確認
北海道の中古住宅では、断熱性能・気密性能の確認が極めて重要です。築40年前後の物件は断熱・気密性能が低く、暖房費が年間30万円以上かかる可能性があります。
外観がリフォームされていても、壁内や床下の断熱材が劣化・不足していることがあります。購入前にホームインスペクションで断熱性能を確認することをおすすめします。
二重窓・樹脂サッシ・水抜き栓の確認
寒冷地では、以下の設備が備わっているか確認することが重要です。
| 設備 | 役割 |
|---|---|
| 二重窓・樹脂サッシ | 断熱性能向上、結露防止 |
| 水抜き栓 | 冬期不在時の配管凍結防止 |
| 適切な暖房設備 | 灯油・電気・ガス等の暖房システム |
**水抜き(みずぬき)**とは、冬期に不在にする際に配管内の水を抜いて凍結を防止する作業です。北海道では必須の知識であり、物件に水抜き栓が設置されているか確認してください。
暖房設備と光熱費の見込み
北海道の住宅では、暖房が必要な期間が長いため、光熱費が本州と比べて高くなります。購入前に以下を確認することをおすすめします。
- 暖房設備の種類(灯油・電気・ガス・薪ストーブ等)
- 暖房設備の状態(古い設備は効率が悪い場合がある)
- 月々の光熱費の目安(前の所有者に確認できる場合がある)
断熱性能が低い物件は、暖房費が年間30万円以上かかる可能性があります。リフォームで断熱性能を向上させることも選択肢ですが、費用がかかるため、購入価格と合わせて総コストを検討してください。
まとめ:函館で中古住宅を選ぶ際のポイント
函館不動産連合隊は、函館市・北斗市・七飯町をカバーする地域密着型の不動産ネットワークです。中古一戸建て価格は中央値約1,380万円と、都市部と比較して手頃な価格帯が魅力です。
函館で中古住宅を購入する際は、以下のポイントを確認してください。
- 耐震基準の確認(1981年6月1日以降が新耐震基準)
- ホームインスペクションの活用(壁内・床下の状態確認)
- 断熱性能・気密性能の確認(寒冷地では特に重要)
- 二重窓・水抜き栓等の寒冷地設備の確認
- 暖房設備と光熱費の見込み確認
北海道の中古住宅は寒冷地特有のリスクがあるため、購入前に建築士やホームインスペクター等の専門家に相談することをおすすめします。最新の物件情報は函館不動産連合隊や国土交通省の不動産取引価格情報をご参照ください。


