4LDK一戸建ての間取り:特徴・メリット・デメリット・選び方を徹底解説

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/19

4LDK一戸建てとは:基本的な特徴

住まい探しの際、「4LDK」という間取りを目にすることがあります。4LDKとは、4つの居室(寝室、子供部屋等)とリビング・ダイニング・キッチンを持つ間取りです。

この記事では、4LDK一戸建ての広さ、費用相場、間取りパターン、メリット・デメリット、3LDKとの比較を解説します。不動産ポータルサイトや業界メディアの公開情報を元に、物件選びの判断材料を提供します。

この記事のポイント

  • 4LDKは3~5人家族(夫婦+子供2人等)に適した間取り
  • 一般的な広さは30~40坪(約100~130㎡)で、30坪が最低ライン、40坪あれば希望を叶えやすい
  • 購入資金は土地込みで平均5,112万円、建物のみで3,000~4,000万円台が目安
  • メリットは各家族に個室確保、広々LDK、多用途利用。デメリットは建築コスト高、清掃・冷暖房費、将来の無駄部屋リスク
  • 3LDKと4LDKの選択は、将来の家族構成、予算、用途(書斎・親の同居等)に応じて慎重に検討すべき

4LDKの定義(4つの居室+LDK)

4LDKとは、以下の構成を持つ間取りです。

  • L(リビング): 居間。家族が集まる共有スペース
  • D(ダイニング): 食事をする空間
  • K(キッチン): 調理スペース
  • 4つの居室: 寝室、子供部屋、書斎、趣味部屋等

LDKは一体化していることが多く、開放的な空間設計が特徴です。4つの居室は、家族構成やライフスタイルに応じて柔軟に使えます。

適した家族構成(3~5人家族)

4LDKは、3~5人家族に適した間取りです(HOME'S)。

典型的な家族構成は以下の通りです。

  • 夫婦+子供2人: 夫婦の寝室+子供部屋2つ+書斎or趣味部屋
  • 夫婦+子供1人+親: 夫婦の寝室+子供部屋+親の部屋+リビング
  • 夫婦2人: 夫婦の寝室+書斎+趣味部屋+ゲストルーム

在宅ワークの普及により、夫婦2人でも書斎や趣味部屋を確保するために4LDKを選ぶケースが増えています(2024年時点、HOME4U)。

2階建て・平屋・3階建ての違い

4LDK一戸建ては、2階建て、平屋、3階建ての選択肢があります。

建物タイプ 特徴 必要な坪数
2階建て 最も一般的。1階にLDK+1部屋、2階に3部屋の配置が多い 30~40坪
平屋 階段がなくバリアフリー。広い敷地が必要 30坪~(2階建てより広い敷地が必要)
3階建て 狭小地に適している。階段の上り下りが多い 25坪~

2階建てが最も一般的で、コストと実用性のバランスが良いです。平屋は階段がないため、高齢者や小さな子供がいる家庭に適しています。3階建ては都市部の狭小地に適していますが、階段の上り下りが多くなります。

4LDKに必要な広さと坪数の目安

4LDK一戸建てに必要な広さと坪数の目安を見ていきましょう。

一般的な広さ(30~40坪、約100~130㎡)

4LDK一戸建ての一般的な広さは、30~40坪(約100~130㎡)です(HOME'S)。

坪とは、日本の面積単位です。1坪=約3.3㎡です。30坪は約100㎡、40坪は約130㎡に相当します。

延床面積とは、建物の各階の床面積を合計した面積です。建築費用や税金の算定基準となります。

家族構成別の推奨坪数(都市部29坪、郊外38坪)

家族構成別の推奨坪数は、以下の通りです(CLEVERLY HOME)。

家族構成 都市部 郊外
4人家族(夫婦+子供2人) 29坪(約96㎡) 38坪(約125㎡)

都市部では土地が高価なため、29坪でコンパクトに設計することが多いです。郊外では土地が比較的安価なため、38坪で余裕を持った設計ができます。

30坪と40坪の違い(部屋の広さ・LDKのサイズ)

30坪と40坪では、部屋の広さやLDKのサイズが大きく異なります。

30坪の場合:

  • LDK: 16畳程度
  • 各居室: 6畳程度
  • 特徴: コンパクトだが、各部屋が狭くなる可能性

40坪の場合:

  • LDK: 20畳以上
  • 各居室: 7~8畳程度
  • 特徴: 広々としており、希望を叶えやすい

CLEVERLY HOMEによると、30坪でLDKを16畳にすると各居室は6畳程度になります。希望を叶えるには40坪程度が推奨されます。

4LDKの間取りパターンと実例

4LDK一戸建ての間取りパターンと実例を見ていきましょう。

1階LDK+1部屋、2階3部屋の典型パターン

最も一般的な間取りパターンは、1階にLDK+1部屋、2階に3部屋の配置です。

1階:

  • LDK: 16~21畳
  • 1部屋: 和室や客間として利用(6~8畳)

2階:

  • 主寝室: 夫婦の寝室(7~8畳)
  • 子供部屋1: 6~8畳
  • 子供部屋2: 6~8畳
  • 書斎or趣味部屋: 4.5~6畳

この配置は、1階でリビングと客間を分離でき、2階でプライベート空間を確保できるメリットがあります。

アイランドキッチン+小上がり畳コーナー

最近の人気トレンドとして、アイランドキッチン+小上がり畳コーナーの組み合わせがあります(くふうイエタテ)。

  • アイランドキッチン: キッチンが壁に接しておらず、島(アイランド)のように独立配置されたキッチン。ダイニングテーブルと一直線に配置し、開放的な空間を演出
  • 小上がり畳コーナー: リビングの一角を数十cm高くし、畳を敷いた空間。昼寝スペースや子供の遊び場として活用

この配置は、家族がコミュニケーションを取りながらもプライベート空間を確保できる特徴があります。

ロフト・小屋裏収納の活用

収納不足を解消するため、ロフトや小屋裏収納を活用する間取りが注目されています(くふうイエタテ)。

  • ロフト: 天井高を活用した中二階的な空間。収納や書斎として利用
  • 小屋裏収納: 屋根裏を利用した収納スペース。季節家電や思い出の品を保管

デッドスペースを活用することで、居室を広く使えるメリットがあります。

在宅ワーク対応の書斎・趣味部屋

在宅ワーク需要の増加により、書斎や趣味部屋を確保する人が増えています(2024年時点、HOME4U)。

書斎は、以下のように活用できます。

  • 在宅ワーク: テレビ会議や集中作業のための個室
  • 趣味部屋: 読書、音楽、絵画等の趣味スペース
  • 勉強部屋: 子供の勉強スペース(親が仕事をしながら見守れる)

4LDKであれば、夫婦の寝室、子供部屋2つに加えて、書斎や趣味部屋を確保できます。

4LDK一戸建てのメリット・デメリット

4LDK一戸建てのメリット・デメリットを確認しましょう。

メリット(各家族に個室確保、広々LDK、多用途利用)

4LDK一戸建てのメリットは以下の通りです。

  • 各家族に個室確保: 夫婦の寝室、子供部屋2つ、書斎or趣味部屋と、各家族に個室を割り当てられる
  • 広々LDK: 30~40坪の広さがあれば、LDKを20畳以上にできる
  • 多用途利用: 書斎、趣味部屋、ゲストルーム、親の部屋等、多用途に使える
  • プライバシー確保: 各家族が個室を持つことで、プライバシーを確保しやすい
  • 将来の拡張性: 子供が増えた場合や、親と同居する場合に対応しやすい

デメリット(建築コスト高、清掃・冷暖房費、将来の無駄部屋リスク)

4LDK一戸建てのデメリットは以下の通りです。

  • 建築コストが高い: 3LDKに比べて建築コストが高い(後述の比較参照)
  • 清掃の手間: 部屋数が多い分、清掃の手間が増える
  • 冷暖房費が高め: 広い面積を冷暖房するため、光熱費が高くなる傾向
  • 将来の無駄部屋リスク: 子供が独立した後、無駄な部屋が生じる可能性
  • 固定資産税: 延床面積が広いため、固定資産税が3LDKより高い

これらのデメリットを理解した上で、4LDKを選びましょう。

3LDKとのコスト比較

4LDKと3LDKのコスト比較は以下の通りです。

項目 3LDK 4LDK
建物費用(概算) 2,500~3,500万円 3,000~4,000万円
延床面積 25~30坪(約80~100㎡) 30~40坪(約100~130㎡)
清掃の手間 少ない 多い
冷暖房費 低い 高い

4LDKは3LDKに比べて500万円~1,000万円程度建築コストが高くなります。予算と家族のニーズを考慮して選びましょう。

4LDKと3LDKの比較:どちらを選ぶべきか

4LDKと3LDKの選択は、家族のライフスタイルや将来計画により異なります。

家族構成と将来計画

家族構成と将来計画に応じて、以下のように選択します。

4LDKが適している場合:

  • 子供が2人以上いる、または将来的に増える予定
  • 在宅ワークで書斎が必要
  • 親と同居する予定
  • 趣味部屋やゲストルームが必要

3LDKが適している場合:

  • 子供が1人、または夫婦のみ
  • 予算を抑えたい
  • 清掃や光熱費を抑えたい
  • コンパクトな住まいが好み

三菱地所レジデンスの建築家によると、3LDKか4LDKかの選択は、将来の家族構成変化(子供の独立、親の同居等)を考慮することが重要です。

予算と広さのバランス

予算と広さのバランスも重要な判断材料です。

4LDKは建築コストが高いため、予算が限られている場合は3LDKを選び、将来的に増築や引っ越しを検討する方法もあります。

一方、予算に余裕があり、広い住空間を求める場合は4LDKが適しています。

用途(書斎・趣味部屋・親の同居等)

4つ目の居室をどう使うかも選択のポイントです。

  • 書斎: 在宅ワークで必須の場合、4LDKが適している
  • 趣味部屋: 音楽、絵画等の趣味を楽しみたい場合、4LDKが適している
  • 親の同居: 将来的に親と同居する予定がある場合、4LDKが適している
  • ゲストルーム: 来客が多い場合、4LDKが適している

用途が明確でない場合は、3LDKを選び、必要に応じて部屋を区切る方法もあります。

まとめ:4LDK一戸建て選びで失敗しないために

4LDK一戸建ては、3~5人家族に適した間取りです。一般的な広さは30~40坪(約100~130㎡)で、購入資金は土地込みで平均5,112万円、建物のみで3,000~4,000万円台が目安です。

メリットは各家族に個室確保、広々LDK、多用途利用。デメリットは建築コスト高、清掃・冷暖房費、将来の無駄部屋リスクです。3LDKと4LDKの選択は、将来の家族構成、予算、用途に応じて慎重に検討しましょう。

家族のライフスタイルと坪数のバランス

4LDKに必要な坪数は、家族のライフスタイルにより異なります。30坪でもコンパクトに設計できますが、40坪あれば希望を叶えやすいです。

都市部では29坪、郊外では38坪が目安ですが、家族の希望(広々としたLDK、収納スペース、庭等)を考慮して坪数を決めましょう。

将来の家族構成変化を考慮

4LDKを選ぶ際は、将来の家族構成変化を考慮することが重要です。

  • 子供の独立: 子供が独立した後、無駄な部屋が生じる可能性
  • 親の同居: 親と同居する予定がある場合、4LDKが適している
  • 在宅ワーク: 在宅ワークが長期的に続く場合、書斎が必要

将来の変化を見据えて、柔軟に使える間取りを選びましょう。

複数ハウスメーカーの見積もり比較

4LDKの建築費用は、地域・ハウスメーカー・仕様により大きく異なります(HOME'S)。

複数のハウスメーカーから見積もりを取り、以下を比較しましょう。

  • 建築費用: 坪単価、総額
  • 設計自由度: 間取りの変更可否
  • 標準仕様: キッチン、バス、トイレ等の設備グレード
  • アフターサービス: 保証期間、メンテナンス体制

複数社の見積もりを比較することで、コストパフォーマンスの良い選択ができます。専門家(建築士、ハウスメーカー)に相談し、自分の家族に合った4LDK一戸建てを実現しましょう。

よくある質問

Q14LDKの広さは何坪必要?

A14LDK一戸建ての一般的な広さは30~40坪(約100~130㎡)です。30坪が最低ラインで、LDKを16畳にすると各居室は6畳程度になります。40坪あれば希望を叶えやすく、LDKを20畳以上、各居室を7~8畳程度確保できます。家族構成別の推奨坪数は、都市部で29坪、郊外で38坪が目安です(4人家族の場合)。家族のライフスタイルや希望に応じて坪数を決めましょう。

Q24LDKの購入費用は?

A24LDK一戸建ての購入資金は、土地込みで全国平均5,112万円、建物のみで3,000~4,000万円台が目安です。建築費用は地域・ハウスメーカー・仕様により大きく異なります。都市部では土地代が高く、郊外では土地代が低い傾向があります。複数のハウスメーカーから見積もりを取り、坪単価、総額、設計自由度、標準仕様、アフターサービスを比較することが重要です。専門家(建築士、ハウスメーカー)に相談しましょう。

Q34LDKは何人家族に適している?

A34LDKは3~5人家族に適した間取りです。典型的な家族構成は、夫婦+子供2人(夫婦の寝室、子供部屋2つ、書斎or趣味部屋)、夫婦+子供1人+親(夫婦の寝室、子供部屋、親の部屋、リビング)です。在宅ワークの普及により、夫婦2人でも書斎や趣味部屋を確保するために4LDKを選ぶケースが増えています(2024年時点)。個室を確保しながら多用途に使える点が魅力です。

Q43LDKと4LDKどちらを選ぶべき?

A43LDKと4LDKの選択は、将来の家族構成、予算、用途に応じて決めます。4LDKが適しているのは、子供が2人以上いる、在宅ワークで書斎が必要、親と同居する予定、趣味部屋が必要な場合です。3LDKが適しているのは、子供が1人、予算を抑えたい、清掃や光熱費を抑えたい場合です。4LDKは建築コストが3LDKより500万~1,000万円程度高く、将来無駄部屋になるリスクもあるため慎重に検討しましょう。

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Room Match編集部

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