戸建ての外壁リフォーム完全ガイド|費用相場・塗装時期・選び方のポイント

著者: Room Match編集部公開日: 2025/11/26

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戸建ての外壁に関する基礎知識

戸建て住宅を所有していると、築10年前後で外壁の劣化(ひび割れ、色褪せ等)が気になり始める方が多いのではないでしょうか。

この記事では、戸建ての外壁材の種類、塗装が必要なサインと時期、費用相場、デザインの選び方を、2024-2025年の最新情報をもとに詳しく解説します。

初めての外壁リフォームで不安を抱えている方が、適切な時期と方法で外壁を長持ちさせられるようになります。

この記事のポイント

  • 戸建ての外壁材はサイディングが約80%のシェア、窯業系サイディングが最も一般的
  • 外壁塗装のタイミングは築10年前後が目安、サイディングは築25~30年で張り替えが必要
  • チョーキング(手で触ると白い粉がつく)、ひび割れ、塗膜の剥がれが塗装の必要性を示すサイン
  • 30~40坪の戸建ての外壁塗装費用は60~130万円程度
  • 外壁と屋根を同時に塗装すれば足場代が1回分で済み、コストを抑えられる

(1) 外壁の役割(建物保護・断熱・美観)

外壁は、戸建て住宅において以下の重要な役割を果たします。

  • 建物の保護: 雨・風・紫外線から建物を守る
  • 断熱・遮熱: 室内の快適な温度環境を保つ
  • 美観: 建物の外観デザインを決定する

外壁が劣化すると、雨漏り、断熱性能の低下、美観の悪化につながるため、定期的なメンテナンスが重要です。

(2) 外壁材のシェア(サイディング約80%)

新築戸建ての外壁材として、サイディングが約80%のシェアを占めています。特に**窯業系サイディングが約79.1%**と最も一般的です。

外壁材 シェア
窯業系サイディング 79.1%
金属系サイディング 11.6%
その他(モルタル・ALC・タイル等) 9.3%

(参考: Cleverly Home「注文住宅の外壁の基礎知識|種類ごとの特徴とおすすめの選び方」

(3) 外壁のメンテナンス周期

外壁のメンテナンス周期は、外壁材の種類により異なります。

  • サイディング: 築10年前後で塗装、築25~30年で張り替え
  • モルタル: 10~15年ごとに塗装
  • タイル: 基本的にメンテナンス不要(目地の補修は必要)

定期的な点検(5年ごと)と清掃を行うことで、メンテナンス周期を延ばせる場合があります。

外壁材の種類と特徴

(1) サイディング(窯業系・金属系・樹脂系・木質系)

サイディングは、外壁に貼る板状の外壁材です。以下の4種類があります。

窯業系サイディング:

  • セメント質と繊維質を主原料とした外壁材
  • デザインが豊富(タイル調、レンガ調、木目調等)
  • 新築戸建ての約80%で使用
  • 築10年前後で塗装が必要

金属系サイディング:

  • ガルバリウム鋼板(アルミニウム・亜鉛・シリコンでメッキした金属)が主流
  • 軽量で耐久性が高い
  • モダンな外観に適する

樹脂系サイディング:

  • 塩化ビニル樹脂製
  • 軽量で耐久性が高く、塗装不要
  • 日本ではシェアが少ない

木質系サイディング:

  • 天然木を使用した外壁材
  • 自然な風合いが特徴
  • メンテナンスが必要(防腐処理・塗装)

(参考: HOMES「新築一戸建ての外壁素材の選び方を徹底解説!」

(2) モルタル

モルタルは、セメント・砂・水を混ぜた塗り壁の一種です。継ぎ目のない仕上がりが特徴です。

メリット:

  • デザインの自由度が高い
  • 継ぎ目がなく、一体感のある外観

デメリット:

  • ひび割れしやすい
  • 10~15年ごとに塗装が必要

(3) ALC(軽量気泡コンクリート)

ALCは、Autoclaved Lightweight Concreteの略で、軽量気泡コンクリート製の外壁パネルです。

メリット:

  • 軽量で耐久性が高い
  • 断熱性・遮音性に優れる

デメリット:

  • 吸水性が高いため、防水処理が必要
  • 10年ごとに塗装が必要

(4) タイル

タイルは、粘土を焼成した外壁材です。

メリット:

  • 耐久性が高く、基本的にメンテナンス不要
  • 高級感のある外観

デメリット:

  • 初期費用が高い
  • 目地の補修は必要

(5) 各外壁材のメリット・デメリット

外壁材 メリット デメリット メンテナンス周期
窯業系サイディング デザイン豊富、費用対効果が高い 10年ごとに塗装が必要 10年ごとに塗装
金属系サイディング 軽量、耐久性が高い デザインの選択肢が少ない 15~20年ごとに塗装
モルタル デザイン自由度が高い、継ぎ目なし ひび割れしやすい 10~15年ごとに塗装
ALC 軽量、断熱性・遮音性が高い 吸水性が高い 10年ごとに塗装
タイル 耐久性が高い、メンテナンス不要 初期費用が高い 目地補修のみ

(参考: SUUMO「外壁の失敗しない選び方とは?」

外壁塗装が必要なサインと時期

(1) 塗装時期の目安(築10年前後)

外壁塗装のタイミングは築10年前後が目安です。ただし、外壁材の種類や使用環境により前後する場合があります。

  • 窯業系サイディング: 築10年前後
  • 金属系サイディング: 築15~20年前後
  • モルタル: 築10~15年前後

(参考: 価格.com「外壁塗装・外壁リフォーム ポイントと基礎知識」

(2) チョーキング(白い粉がつく)

チョーキングとは、外壁を手で触ると白い粉がつく現象です。塗装の劣化サインであり、塗装時期が近づいていることを示します。

(3) ひび割れ・塗膜の剥がれ

以下のような劣化サインが見られた場合、早めの塗装を検討しましょう。

  • ひび割れ: 外壁にひび割れが見られる
  • 塗膜の剥がれ: 塗装が剥がれている
  • カビ・コケの発生: 外壁にカビやコケが生えている
  • 色褪せ: 外壁の色が褪せている

(4) 外壁と屋根を同時に塗装するメリット

外壁と屋根を同時に塗装すれば、足場代が1回分で済むため、コストを抑えられます。

:

  • 外壁塗装のみ: 足場代15~20万円
  • 外壁+屋根塗装: 足場代15~20万円(同じ)
  • 別々に実施: 足場代30~40万円(2倍)

外壁と屋根の塗装時期が近い場合は、同時に実施することを検討しましょう。

外壁塗装の費用相場と内訳

(1) 坪数別費用相場(30~40坪で60~130万円)

外壁塗装の費用相場は、延床面積により異なります。

延床面積 費用相場
20~30坪 50~100万円
30~40坪 60~130万円
40~50坪 80~150万円

(参考: 価格.com「外壁塗装・外壁リフォーム ポイントと基礎知識」リショップナビ「【2025年最新版】外壁塗装の坪数ごとの費用相場」

(2) 費用の内訳(足場・塗料・人件費)

外壁塗装の費用内訳は、以下のようになります。

項目 費用割合
足場代 15~20%
塗料代 20~30%
人件費 30~40%
その他(諸経費等) 10~20%

(3) 塗料の種類と耐用年数

塗料の種類により、耐用年数と費用が異なります。

塗料の種類 耐用年数 費用(1㎡あたり)
アクリル塗料 5~7年 1,000~1,800円
ウレタン塗料 8~10年 1,500~2,500円
シリコン塗料 10~15年 2,000~3,500円
フッ素塗料 15~20年 3,500~5,000円
無機塗料 20~25年 4,500~6,000円

長期的なコストを考えると、耐用年数の長い塗料を選ぶことで、塗り替え回数を減らせる場合があります。

(4) 見積もり比較のポイント

外壁塗装の業者選びでは、以下のポイントを確認しましょう。

  • 複数社から見積もりを取る(3社以上推奨)
  • 費用の内訳を確認(足場・塗料・人件費等)
  • 塗料のメーカー・グレードを確認
  • 施工実績・保証内容を確認
  • 費用が安すぎる業者は手抜き工事のリスクあり

外壁のデザインと色の選び方

(1) 外観デザインを決める要素(建物の形・色・素材)

外観デザインは、以下の要素で決まります。

  • 建物の形: 屋根の形、窓やドアの配置
  • : 外壁・屋根・サッシの色
  • 素材: サイディング・モルタル・タイル等

(参考: ヘーベルハウス「家の外観は何で決まる?」

(2) 人気の外観スタイル(モダン・和モダン・ナチュラル)

2024年の人気外観スタイルは以下の通りです。

  • モダン: シンプルで直線的なデザイン
  • 和モダン: 和風と現代風を融合したデザイン
  • ナチュラル: 自然素材を活かしたデザイン

人気のデザイン例:

  • 白いモルタル壁に木製ルーバーを組み合わせたデザイン
  • 黒のガルバリウムに木目調サイディングを合わせた外観

(参考: くふうイエタテ「【2024年最新版】おしゃれな家の外観33選!」

(3) 2024年の人気色(グレー系・ブラウン系)

2024年の人気色は、グレー系とブラウン系の温かみのあるトーンです。

  • グレー系: モダンでシンプルな印象
  • ブラウン系: 温かみのある自然な印象
  • オレンジ系の木目調デザイン: 2024年11月に新色が追加され人気

(参考: Cleverly Home「注文住宅の外壁の基礎知識|種類ごとの特徴とおすすめの選び方」

(4) 色選びのポイント(周辺環境との調和)

外壁の色を選ぶ際は、以下の点を考慮しましょう。

  • 周辺環境との調和: 隣家や街並みとの調和
  • 屋根の色とのバランス: 外壁と屋根の色の組み合わせ
  • 将来の塗り替えのしやすさ: 定番色は将来も選択肢が豊富
  • 汚れの目立ちにくさ: 白や黒は汚れが目立ちやすい

まとめ:戸建ての外壁を長持ちさせるポイント

戸建ての外壁材はサイディングが約80%のシェアを占め、窯業系サイディングが最も一般的です。外壁塗装のタイミングは築10年前後が目安で、チョーキング(手で触ると白い粉がつく)、ひび割れ、塗膜の剥がれが塗装の必要性を示すサインです。

30~40坪の戸建ての外壁塗装費用は60~130万円程度で、塗料の種類・業者により異なります。外壁と屋根を同時に塗装すれば足場代が1回分で済み、コストを抑えられます。

(1) 定期的なメンテナンスの重要性

外壁の劣化を防ぐため、5年ごとの定期点検を推奨します。早期発見・早期対応で、メンテナンスコストを抑えられます。

(2) 外壁材の選び方(費用・デザイン・メンテナンス性)

外壁材を選ぶ際は、以下のバランスを考慮しましょう。

  • 費用: 初期費用とメンテナンスコスト
  • デザイン: 外観デザインとの調和
  • メンテナンス性: メンテナンス周期と手間

(3) 専門家への相談を推奨

外壁のリフォームや塗装に関する具体的な相談は、建築士やリフォーム業者等の専門家に相談してください。複数社から見積もりを取り、費用の内訳・施工実績・保証内容を確認することが重要です。

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よくある質問

Q1戸建ての外壁材はどれを選べばいい?

A1窯業系サイディングが新築戸建ての約79.1%で使用され、費用・デザイン・機能性のバランスが良いため最も一般的です。金属系サイディングは軽量で耐久性が高く、モダンな外観に適します。モルタルは継ぎ目のない仕上がりが特徴です。費用・デザイン・メンテナンス性を考慮し、専門家に相談しながら選びましょう。

Q2外壁塗装のタイミングはいつ?

A2築10年前後が目安です。チョーキング(手で触ると白い粉がつく)、ひび割れ、塗膜の剥がれ、カビ・コケの発生、色褪せが塗装時期のサインです。外壁材の種類や使用環境により前後するため、5年ごとの定期点検で劣化状況を確認することをおすすめします。外壁と屋根を同時に塗装すれば足場代が1回分で済みます。

Q3外壁塗装の費用はいくら?

A330~40坪の戸建てで60~130万円程度です。費用は延床面積・塗料の種類・業者により異なります。費用内訳は足場代15~20%、塗料代20~30%、人件費30~40%、その他10~20%が目安です。複数社から見積もりを取り、費用の内訳(足場・塗料・人件費等)を確認しましょう。費用が安すぎる業者は手抜き工事のリスクがあります。

Q4外壁の色はどう選べばいい?

A42024年の人気色はグレー系とブラウン系の温かみのあるトーンです。周辺環境との調和、建物の形・屋根の色とのバランス、将来の塗り替えのしやすさを考慮して選びましょう。白や黒は汚れが目立ちやすいため、メンテナンス頻度が高くなる可能性があります。色見本だけでなく、実際の施工事例を確認することをおすすめします。

Q5外壁材のメンテナンス方法は?

A5サイディングは築10年前後で塗装、築25~30年で張り替えが目安です。モルタルは10~15年ごとに塗装が必要です。タイルは基本的にメンテナンス不要ですが、目地の補修は必要です。定期的な点検(5年ごと)と清掃を行うことで、メンテナンス周期を延ばせる場合があります。劣化サインが見られた場合は、早めに専門家に相談しましょう。

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Room Match編集部

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