結論:相続空き家売却は「相続登記・査定依頼・売却手続き」の3ステップ
親から相続した空き家を「どうしたらいいか分からない」と悩んでいる方は多いでしょう。固定資産税の負担、遠方で管理が困難、老朽化による近隣への影響など、空き家を放置するリスクは年々高まります。結論から言えば、相続空き家の売却は相続登記・査定依頼・売却手続きの3ステップで進められます。
まず相続登記(名義変更)を行うことが必須です。令和6年(2024年)4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しないと最大10万円以下の過料が科される可能性があります。相続登記を行うことで登記簿上の所有者が明確になり、売却手続きを進めやすくなります。
さらに、相続空き家特例を活用すれば、昭和56年5月31日以前に建てられた建物を相続開始から3年以内に売却する場合、3,000万円控除(相続人3人以上は2,000万円)が受けられます。適用期限は令和9年12月31日までなので、早めの売却検討が重要です。
ステップ0:状況整理(権利関係の確認と相続人の確定)
売却を始める前に、まず空き家の権利関係を整理しましょう。
権利関係の確認
空き家の売却前に権利関係を把握し、権利書・登記識別情報等で名義を確認する必要があります。登記簿謄本を取得して、現在の所有者が誰になっているかを確認しましょう。相続登記が未了の場合は、相続人の確定と登記変更が必要です。
相続人全員の確定
相続人全員を確定するために、被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本を取得します。相続人が複数いる場合は、全員で遺産分割協議を行い、誰が空き家を相続するかを決定する必要があります。
遺産分割協議の必要性
相続人が複数いる場合、遺産分割協議を行い、遺産分割協議書を作成します。この協議書には、相続人全員の署名と実印の押印が必要です。遺産分割協議で空き家を相続する人が決まれば、その人の名義で相続登記を行います。
空き家特例の適用要件を確認
相続空き家特例を活用したい場合は、以下の要件を確認しましょう。
- 昭和56年5月31日以前に建てられた建物であること
- 相続開始から3年以内に売却すること
- 相続開始直前まで被相続人が一人で住んでいたこと
- 耐震基準を満たしているか、または解体して更地にすること
これらの要件を満たす場合、3,000万円控除(相続人3人以上は2,000万円)が受けられる可能性があります。
ステップ1:相続登記(名義変更)を完了する
相続登記は、相続空き家を売却する上で最も重要な手続きです。
相続登記の義務化
令和6年(2024年)4月1日から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に申請しないと、最大10万円以下の過料が科される可能性があります。放置すると相続人調査・費用・時間が膨大になるリスクがあるため、早めに手続きを行いましょう。
相続登記に必要な書類
相続登記を行うには、以下の書類を法務局に提出する必要があります。
- 遺産分割協議書(相続人全員の署名・実印押印)
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 相続人全員の住民票
- 固定資産評価証明書
- 相続関係説明図
- 登記申請書
これらの書類を揃えて法務局に提出することで、相続登記が完了します。手続きが複雑な場合は、司法書士に依頼することも検討しましょう。
相続登記のメリット
相続登記を行うことで登記簿上の所有者が明確になり、売却手続きを進めやすくなります。相続登記が済んでいないと売却を進められないため、売却を検討している場合は最優先で行うべき手続きです。
ステップ2:複数の不動産会社に査定依頼
相続登記が完了したら、次は不動産会社に査定を依頼します。
一括査定サービスで複数社に依頼
Web上で物件情報を入力するだけで、最短60秒で複数の不動産会社に一括査定依頼ができるサービスがあります。一括査定サービスを利用すれば、個別に複数社を探す手間を省き、効率的に相場感を掴めます。
空き家の相場感を掴む
複数社から査定結果を受け取ることで、空き家の相場感を掴むことができます。査定額は不動産会社によって異なるため、複数社を比較することで適正価格を見極めましょう。
相続空き家特例の適用可否を相談
査定依頼の際に、相続空き家特例の適用可否についても不動産会社に相談しましょう。特例の要件を満たしているか、市役所で確認書を申請する必要があるかなど、専門的なアドバイスを受けられます。
ステップ3:売却手続きを進める(媒介契約・売買契約・引き渡し)
査定結果を比較して不動産会社を選んだら、売却手続きを進めます。
媒介契約を結ぶ
不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約には「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。不動産会社のアドバイスを受けながら、自分の状況に合った契約形態を選びましょう。
買主との交渉・売買契約
不動産会社が買主を探し、条件交渉を行います。価格、引き渡し時期、残置物の処理など、売買条件を詰めていきます。条件がまとまれば、売買契約を締結します。
引き渡し
空き家売却の流れは、権利関係確認・相続登記後、査定依頼、媒介契約、買主交渉、売買契約、引き渡しで、一般的に4か月、名義変更含め6か月程度かかると言われています。引き渡しの際には、残置物の処理や鍵の引き渡しを行います。
相続税申告・納税のタイミング
相続税申告・納税は相続発生から10か月以内に行う必要があります。売却検討タイミングは、空き家直後や相続後3年以内(空き家特例の適用期限内)に合わせることが重要です。
相続した空き家を売却したい方は、まず相続登記を完了させ、一括査定サービスで複数社の査定を比較することから始めましょう。持ち家売却なら、Web上で物件情報を入力するだけで最短60秒で複数の不動産会社に一括査定依頼ができます。相続空き家特例の適用可否についても不動産会社に相談でき、節税効果を期待できます。
なぜ迷うのか:「相続登記の手続き」「解体の判断」「税金対策」
相続した空き家の売却を進めようと思っても、多くの方が「どこから手をつければいいか分からない」と迷います。
相続登記の手続きが複雑
相続登記の手続きは複雑で、必要書類も多く、どこから手をつければいいか分からないという方が多いです。戸籍謄本の取得、遺産分割協議書の作成、法務局への提出など、慣れない手続きが続きます。
空き家を解体すべきか迷う
空き家を解体すべきか、そのまま売却すべきか迷う方も多いでしょう。解体には費用がかかりますし、解体後は固定資産税の軽減措置がなくなるため、税負担が増える可能性もあります。
税金対策(空き家特例)の適用要件が分かりにくい
相続空き家特例の適用要件は複雑で、自分のケースが該当するのか判断しにくいという声があります。昭和56年5月31日以前の建物、相続開始から3年以内の売却、耐震基準の充足など、要件が多岐にわたります。
みんながハマる落とし穴:相続登記を放置すると売却できない
相続空き家の売却で最もよくある失敗は、相続登記を放置してしまうことです。
相続登記が済んでいないと売却を進められない
相続登記が済んでいないと、登記簿上の所有者が被相続人(亡くなった方)のままになっており、売却手続きを進められません。買主は名義が不明確な物件を購入したがらないため、売却前に必ず相続登記を完了させる必要があります。
放置すると相続人調査・費用・時間が膨大に
相続登記を放置すると、相続人がさらに亡くなり、相続関係が複雑化するリスクがあります。数世代にわたって相続登記が行われていない場合、相続人が数十人に及ぶこともあり、全員の同意を得るのが極めて困難になります。また、相続人調査の費用や時間が膨大になり、売却が事実上不可能になる場合もあります。
令和6年4月1日から相続登記が義務化
令和6年(2024年)4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しないと、最大10万円以下の過料が科される可能性があります。これまで任意だった相続登記が義務化されたため、早めに手続きを行うことが重要です。
ここは人によって正解が変わる:解体・残置物処理の判断
空き家の解体や残置物の処理については、物件の状況や立地によって最適な判断が変わります。
再建築可能な土地なら解体が有効
再建築可能な土地(接道要件をクリアしている土地)であれば、解体して更地にすることで買主が見つかりやすくなる場合があります。特に、建物が老朽化している場合や、買主が新築を希望する場合は、解体が有効です。
再建築できない場合や住宅ローンが通りやすい場合は解体しない
市街化調整区域などで再建築できない場合は、解体すると建物を建てられなくなるため、建物付きで売却する方が良い場合があります。また、建物付きの方が住宅ローンが通りやすいケースもあるため、不動産会社に相談して判断しましょう。
残置物やゴミの処理
残置物やゴミがある場合、現状渡しでも売却可能ですが、事前に整理・撤去しておくとスムーズに売却できます。買主によっては残置物の処理を嫌がる場合もあるため、売却価格への影響を考慮して判断しましょう。
選択肢マップ:すぐ売却・特例適用後売却・現状維持の違い
相続した空き家をどうするか、選択肢は大きく分けて3つあります。
すぐ売却:税金・維持費がかさむ前に
税金・維持費がかさむ前に、空き家を相続した直後に売却検討を開始するケースです。固定資産税や管理費の負担を早期に解消でき、老朽化による近隣トラブルのリスクも回避できます。
特例適用後売却:相続開始から3年以内に売却して3,000万円控除
相続空き家特例を活用したい場合は、相続開始から3年以内に売却する必要があります。この特例を使えば、3,000万円控除(相続人3人以上は2,000万円)が受けられ、大幅な節税効果が期待できます。適用期限は令和9年12月31日までなので、早めに売却を検討しましょう。
現状維持:固定資産税・管理費の負担が継続
売却せずに現状維持する選択肢もありますが、固定資産税や管理費の負担が継続します。空き家を放置すると老朽化が進み、倒壊や火災のリスクが高まるため、定期的な管理が必要です。また、特定空き家に指定されると固定資産税の軽減措置がなくなり、税負担が大幅に増える可能性もあります。
目的別に合う選択肢:早期現金化ならすぐ売却、節税なら特例活用
相続空き家の売却タイミングは、目的によって最適な選択が変わります。
早急に現金が必要な場合はすぐ売却
早急に現金が必要な場合や将来的な相続問題を解決したい事情がある場合は、すぐに売却を開始しましょう。相続税の納税資金が必要な場合や、相続人間で現金分割を希望する場合は、早期売却が有効です。
相続空き家特例を活用したい場合は相続開始から3年以内に売却
相続空き家特例(3,000万円控除)を活用したい場合は、相続開始から3年以内に売却する必要があります。相続後すぐの初期手続きで特例要件を確認し、節税効果を期待できるケースでは、この期限内に売却を完了させることが重要です。
将来的な相続問題を解決したい場合も早期売却が有効
空き家を放置すると、次の世代に相続問題を持ち越すことになります。将来的な相続トラブルを避けたい場合は、早期に売却して現金化し、相続人間で分割する方が円滑です。
代替の方が楽なケース:買取サービスで即現金化
一括査定以外の選択肢として、買取サービスがあります。
急ぎで現金化したい場合は買取サービス
急ぎで現金化したい場合は、買取サービス(数週間〜1ヶ月)を利用する方法があります。不動産会社が直接買い取るため、買主を探す時間を省けます。
仲介より価格は低めだが早期現金化できる
買取サービスは仲介より価格が低めになる傾向がありますが、早期現金化できるメリットがあります。相続税の納税期限が迫っている場合や、早急に現金が必要な場合に適しています。
残置物や老朽化が進んだ空き家でも買取可能
残置物や老朽化が進んだ空き家でも、買取サービスなら買い取ってもらえる場合があります。仲介では売りにくい物件でも、買取なら現金化できる可能性があります。
このサービスが効くのはこういう時:相続空き家特例で節税したい
一括査定サービスが特に効果を発揮するのは、相続空き家特例を活用して節税したい場合です。
相続空き家特例(3,000万円控除)を活用したい
相続空き家特例を活用すれば、大幅な節税効果が期待できます。昭和56年5月31日以前に建てられた建物を相続開始から3年以内に売却する場合、3,000万円控除(相続人3人以上は2,000万円)が受けられます。適用期限は令和9年12月31日までです。
複数社の査定を比較して適正価格で売却したい
複数社の査定を比較することで、適正価格で売却できる可能性が高まります。1社だけの査定では相場感が掴めず、安く売ってしまうリスクがあります。
時間と手間を削減して効率的に売却を進めたい
一括査定サービスを利用すれば、個別に複数の不動産会社を探す手間を省けます。Web上で最短60秒で査定依頼が完了し、数日以内に複数社から査定結果が届くため、効率的に売却を進められます。
早く進めたい/比較を省きたい:一括査定で複数社を比較
相続空き家の売却を早く進めたい、または複数社を比較したい場合は、一括査定サービスが有効です。
相続空き家特例の適用可能
相続空き家特例が適用可能な場合、昭和56年5月31日以前に建てられた建物で、相続開始から3年以内に売却すれば3,000万円控除が受けられます。適用期限は令和9年12月31日までなので、早めに売却を検討しましょう。
税金・維持費がかさむ前に売却検討を開始
税金・維持費がかさむ前に、空き家を相続した直後に売却検討を開始するケースで効果的です。固定資産税や管理費の負担を早期に解消でき、老朽化による近隣トラブルのリスクも回避できます。
一括査定で複数社を比較し、特例適用のアドバイスを受けられる
一括査定サービスを利用すれば、複数社を比較しながら、相続空き家特例の適用可否についてもアドバイスを受けられます。特例の要件を満たしているか、市役所で確認書を申請する必要があるかなど、専門的な知識を持つ不動産会社から助言を得られます。
相続した空き家を節税しながら売却したい方は、一括査定サービスで複数社の査定を比較しましょう。不動産会社への一括査定依頼なら持ち家売却を利用すれば、Web上で物件情報を入力するだけで最短60秒で複数の不動産会社に一括査定依頼ができます。相続空き家特例の適用要件を満たしているかの確認や、売却タイミングのアドバイスも受けられるため、節税効果を最大化できます。
逆に向かない時:相続登記未了・売却意思が不明確
一括査定サービスが向かないケースもあります。
相続登記が済んでいない場合は査定前に登記が必要
相続登記が済んでいない場合は、査定を依頼する前に登記を完了させる必要があります。登記簿上の所有者が不明確な物件は査定や売却が困難なため、まず相続登記を行いましょう。
売却意思のない相場確認のみの場合は対象外
物件の売却を目的としない問い合わせは対象外とされている場合があります。単に相場を知りたいだけで売却意思がない場合は、他の方法(不動産情報サイトでの類似物件の価格調査など)を検討しましょう。
相続人全員の合意が得られていない場合は売却できない
相続人が複数いる場合、全員の合意がなければ売却できません。遺産分割協議で空き家の処分方法について合意を得てから、査定を依頼しましょう。
まとめ:迷ったらこの順で決める
相続した空き家の売却を進めるにあたって迷っている方は、以下の順番で進めることをおすすめします。
まず相続登記を完了させる(義務化対応)
令和6年4月1日から相続登記が義務化されたため、まずは相続登記を完了させましょう。相続を知った日から3年以内に申請しないと最大10万円以下の過料が科される可能性があります。相続登記を行うことで登記簿上の所有者が明確になり、売却手続きを進めやすくなります。
空き家特例の適用要件を確認する(相続開始から3年以内等)
相続空き家特例の適用要件を確認しましょう。昭和56年5月31日以前に建てられた建物で、相続開始から3年以内に売却する場合、3,000万円控除(相続人3人以上は2,000万円)が受けられます。適用期限は令和9年12月31日までです。
一括査定で複数社の査定額を比較する
一括査定サービスを利用して複数社の査定額を比較しましょう。複数社を比較することで、適正価格で売却できる可能性が高まります。相続空き家特例の適用可否についても不動産会社に相談できます。
売却手続きを進める(媒介契約・売買契約・引き渡し)
査定結果を比較して不動産会社を選んだら、媒介契約を結び、売却手続きを進めます。買主との交渉、売買契約、引き渡しまで、一般的に4か月、名義変更含め6か月程度かかります。相続税申告・納税は相続発生から10か月以内なので、早めに売却を開始することが重要です。
相続した空き家は、相続登記・査定依頼・売却手続きの3ステップで売却できます。まずは相続登記を完了させ、一括査定サービスで複数社の査定を比較することから始めましょう。
