遠方からの相続手続きを進める方法を解説

PR
公開日: 2026/1/15

結論:遠方でも相続手続きを進める最初の3ステップ

親が遠方で亡くなった場合、「何度も帰省しなければならないのでは」「複雑な手続きが増えるのでは」という不安を感じる方は多いでしょう。しかし、遠方であることは相続手続きを進められない理由にはなりません。

むしろ、現代の相続手続きは郵送やオンラインツールを活用することで、距離の制約を大幅に軽減できるようになっています。遠方に住んでいる場合でも、進めるべき手順は変わりません。

遠方から相続手続きを進める最初の3ステップは、以下の通りです。

  1. 死亡届の提出と初期手続き:葬儀社が代行することが多く、遠方でも問題なく進められる
  2. 戸籍収集(郵送対応):被相続人の出生から死亡までの戸籍を全国の市区町村に郵送請求できる
  3. 遠方相続人との連携と遺産分割協議:電話やビデオ会議、郵送の持ち回りで対応可能

この3ステップで、遠方でも相続手続きの大部分を進めることができます。最初の動きを開始することで、その後の流れがスムーズになるのです。

ステップ0:遠方相続の状況整理(どの手続きが郵送で対応できるか)

相続手続きを始める前に、まず自分たちの状況を整理することが重要です。遠方相続の場合、何が郵送で対応でき、何が現地での対応が必要かを把握することで、効率的な計画が立てられます。

相続発生後に確認すべきポイントは4つです。

1. 被相続人の死亡地と本籍地の確認

相続手続きは、被相続人の本籍地を管轄する市区町村を中心に進みます。遠方に住んでいても、本籍地がどこにあるかによって、必要な手続きの内容が変わります。例えば、親が実家のまま本籍を置いていた場合、実家の市区町村に戸籍謄本を請求する必要があります。

2. 相続人の所在地確認

相続人が複数いる場合、特に重要になります。兄弟姉妹が全国に散らばっている場合、連携を取るのに工夫が必要になります。事前に相続人全員の現在地を把握しておくことで、後の遺産分割協議がスムーズになります。

3. 遺産の場所確認

親が持っている不動産がどこにあるか、銀行口座がどの支店にあるかなどを事前に確認しておくと、手続きをスムーズに進められます。特に遠方に不動産がある場合は、相続登記の手続きが複雑になる可能性があります。

4. 連絡の取りやすさ確認

相続人同士の連絡方法を事前に決めておくことが大切です。電話、メール、LINEなど、どの方法で連絡を取るか決めておくことで、後のやり取りが効率的になります。

ステップ1:死亡届の提出と初期手続き(自分たちの場所でも可能)

相続手続きで最優先すべきは、死亡届の提出です。死亡届は、遠方に住んでいても進めやすい手続きの一つです。

死亡届は、被相続人が亡くなった事実を知った日から7日以内に、亡くなった方の本籍地、住所地、または死亡地を管轄する市区町村役場に提出する必要があります。

葬儀社がほぼ代行してくれる

ほとんどの場合、葬儀社が死亡届の提出と火葬許可申請を代行してくれるため、自分たちで役所に足を運ぶ必要はありません。葬儀社に確認するだけで大体のことは進みます。

親が遠方にいて、自分たちが他の地域にいても、葬儀社が現地で対応してくれるため、距離は問題になりません。

自分たちで提出する場合

もし自分たちで提出する場合は、以下の書類を準備してください。

  • 死亡届(市区町村役場で入手可能)
  • 死亡診断書(医師が作成。葬儀社を通じて取得することが多い)
  • 印鑑

これらを持って、被相続人が亡くなった場所の市区町村役場に提出します。郵送での提出も可能な場合もあるため、事前に確認することをおすすめします。

ステップ2:戸籍収集(郵送で全国対応可能)

死亡届の提出と並行して進めるべきなのが、戸籍の収集と相続人の確定です。この作業は遠方相続の中でも最も時間がかかることが多いですが、郵送で全国対応が可能です。

なぜ戸籍収集が必要か

被相続人の出生から死亡までの戸籍を収集することで、以下のことが確定します。

  • 被相続人に何人の相続人がいるのか
  • 相続人は誰なのか(子ども、配偶者、親など)
  • 隠れた子ども(非嫡出子)がいないか

戸籍がないと、その後の遺産分割協議や銀行での名義変更が進みません。相続の基本となる情報です。

郵送での戸籍請求方法

被相続人が転籍を繰り返している場合、複数の市区町村に戸籍を請求する必要があります。例えば、親が「東京→大阪→福岡」と引っ越していた場合、3つの自治体すべてに請求を出さなければなりません。

郵送での請求は、以下の流れで進みます。

  1. 被相続人の最後の本籍地の市区町村役場に連絡し、転籍の履歴を確認
  2. 必要な自治体ごとに、郵送で戸籍謄本等の発行を申請
  3. 通常1〜2週間程度で郵送で受け取る
  4. 複数の請求が必要な場合、さらに時間がかかる可能性

遠方であることは、郵送での請求に変わりはありません。時間はかかりますが、距離は実は大きな障害にはならないのです。

転籍の履歴がある場合の注意

転籍が複数回ある場合、最後の本籍地からさかのぼって戸籍を請求していく必要があります。この作業は複雑で、対応を誤ると漏れが生じる可能性があります。特に遠方の複数の自治体への請求が必要な場合は、誤りのないよう注意が必要です。

ステップ3:遠方相続人との連携と遺産分割協議

相続人が確定したら、次に遠方に住んでいる相続人との連携を進める必要があります。遠方だからこそ、事前にコミュニケーション方法を整理することが大切です。

遠方相続人との連絡方法

遠方の相続人との連携には、複数の方法があります。

  • 電話:最もシンプルな方法。ただし全員を一度に連絡することが難しい場合がある
  • メール:全員に一度に連絡でき、記録が残る。ただし時間がかかることがある
  • ビデオ会議:Zoom、Google Meet、LINEビデオ通話など。全員で同時に相談できる
  • グループLINE:カジュアルで、やり取りが素早い。複数人での連絡に向いている

最も効果的なのは、電話やビデオ会議で全員が集まり、遺産分割について話し合うことです。その後、詳細な書類をメールで送るという流れが一般的です。

郵送の持ち回りで遺産分割協議書に署名・押印

遺産分割協議がまとまったら、相続人全員が署名・押印した遺産分割協議書を作成する必要があります。遠方に住んでいる相続人が複数いる場合、以下のような方法があります。

  1. 郵送の持ち回り:遺産分割協議書を最初の相続人に送り、署名・押印してもらい、次の相続人に送る、を繰り返す
  2. 代理人による署名:各相続人が代理人を指定し、代理人が署名・押印する(弁護士など)
  3. 各自で署名・押印:各相続人が自分で署名・押印した書類をスキャンして集める

郵送の持ち回りは最も一般的な方法ですが、時間がかかります。複数の相続人がいる場合、数週間〜1ヶ月程度かかる可能性があります。

連絡の取れない相続人への対応

もし相続人と連絡が取れない場合は、戸籍附票(こせき・ふろく)という書類を使って、その人の住所を確認し、手紙で連絡を図ることができます。戸籍附票は市区町村役場で発行してもらえます。

どうしても連絡が取れない場合や、相続人間でトラブルが発生した場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

なぜ遠方だと相続手続きが進まないのか(よくある詰まり)

相続手続きが進まない背景には、遠方に住んでいることが原因で生じる心理的な障壁があります。

みんながハマる落とし穴

1. 何度も実家に帰省する必要があると思い込む

これが最大の誤解です。相続手続きのほとんどは、郵送やオンラインで対応できます。戸籍謄本の取得、銀行の名義変更、不動産登記など、多くの手続きが郵送で進められるため、わざわざ帰省する必要はありません。

2. 郵送での対応が可能だと知らない

相続手続きが複雑そうに見えるため、「役所に行かなければならない」「銀行の窓口に行かなければならない」と思い込んでいる方が多いです。実際には、ほとんどの手続きが郵送で対応可能です。

3. 遠方の相続人との連絡が取りづらいと思い込む

複数の相続人が遠方に住んでいる場合、「連絡が取りづらい」「全員が集まれない」と心配になることがあります。しかし、電話やビデオ会議で相談し、郵送で書類をやり取りすることで、全員が集まることなく手続きを進めることができます。

4. 連絡の取れない相続人がいるとどうしようと不安になる

親族の中には、長く連絡を取っていない人がいることもあります。こうした「疎遠な相続人」との連絡は大きなストレスになりやすいです。ただし、戸籍附票や手紙などで連絡を図る方法があります。

ここは人によって正解が変わる

遠方相続の複雑さは、実は距離よりも相続そのものの複雑さが大きく影響します。

遺言書の有無で手続き方法が大きく変わる

遺言書がある場合は、その内容に従って遺産分割を進めます。一方、遺言書がない場合は、相続人全員で話し合い、遺産をどのように分けるかについて合意する必要があります(遺産分割協議)。遺言書の有無は、その後の手続きの複雑さを大きく左右します。

相続人の数や関係性で難易度が変わる

相続人が自分一人なら手続きは単純ですが、兄弟姉妹や叔父・叔母など複数の相続人がいる場合、全員の同意が必要になるため、調整に時間がかかります。さらに親族間で意見が分かれた場合は、さらに複雑になります。

遠方に不動産がある場合の対応

親が遠方の都市に不動産を持っていた場合、相続登記の手続きが複雑になる可能性があります。遠方の不動産登記所(法務局)に手続きを進める必要があるため、時間と手間がかかります。

遠方相続人の選択肢マップ(郵送対応/代行依頼/帰省)

相続手続きをどのように進めるかは、あなたの状況によって最適な選択肢が変わります。

目的別に合う選択肢

時間に余裕がある → 郵送で自力対応

定年退職後や、仕事の都合がつきやすい場合は、自分で郵送の手続きを進めることで、費用を最小限に抑えることができます。ただし、戸籍を複数の自治体に請求したり、複数の相続人と連絡を取ったりする必要がある場合は、かなりの手間がかかります。

何度も帰省できない → 代行サービス活用

仕事が忙しい場合や、遠方に何度も帰省できない場合は、相続手続き代行サービスの活用をおすすめします。郵送や書類作成をすべて代行してもらえるため、時間を大幅に節約できます。

相続人と連絡が取れない → 弁護士相談

親族間でトラブルがある場合や、連絡の取れない相続人がいる場合は、弁護士に相談することをおすすめします。法的な観点からアドバイスをもらい、適切な対応方法を検討することができます。

複雑な相続 → 専門家に全面依頼

遠方に不動産がある場合や、複数の銀行口座や証券口座がある場合など、複雑な相続の場合は、専門家に全面依頼することを検討する価値があります。

代行サービスの方が楽なケース

相続手続きの代行サービスが特に活躍するのは、遠方相続の場合です。以下のようなシーンでは、代行サービスの活用が特に効果的です。

1. 遠方の不動産がある場合

親が遠方に不動産を持っていた場合、相続登記の手続きが複雑になります。遠方の法務局に手続きを進める必要があり、自分で対応するのは大変です。代行サービスなら、これらの手続きをすべてお任せできます。

2. 複数の市区町村に戸籍請求が必要

被相続人が何度も転籍していた場合、複数の市区町村に戸籍謄本を請求する必要があります。各自治体に連絡を取り、戸籍を取り寄せるという作業は、かなりの手間がかかります。代行サービスなら、この複雑な作業をすべて一括処理してくれます。

3. 相続人が複数で遠方にいる場合

相続人が複数いて、全員が遠方に住んでいる場合、連絡調整だけでも大変です。代行サービスなら、相続人との連絡調整や書類のやり取りをサポートしてくれるため、手続きがスムーズに進みます。

4. 相続登記義務化の期限が迫っている

2024年4月から相続登記が義務化されました。不動産を相続した場合、相続発生から3年以内に登記を完了させる必要があります。期限を過ぎると過料が科される可能性があるため、早めの対応が必要です。代行サービスなら、期限管理をしてくれるため、期限を過ぎるリスクを回避できます。

5. 複数の銀行口座や証券口座がある

親が複数の銀行や証券会社に口座を持っていた場合、それぞれの名義変更や解約手続きが必要になります。書類作成や押印の手間も増え、手続き漏れのリスクも高まります。代行サービスなら、これらをワンストップで対応してくれます。

遠方相続こそ代行サービスが効く理由

遠方に住んでいるという特性を考えると、代行サービスが特に価値を発揮します。

遠方だからこそ早く完了させたい場合

遠方から相続手続きを進める場合、最大のメリットは「時間の短縮」と「手間の削減」です。

郵送の往復期間を短縮

ゼロから相続手続きを始めた場合、戸籍謄本の収集だけでも数週間かかります。複数の市区町村への請求が必要な場合は、さらに時間がかかります。代行サービスなら、複数の請求を一括処理し、短期間で完了させられます。

複雑な書類作成を専門家に任せる

遺産分割協議書や相続関係説明図など、相続手続きには複雑な書類が多くあります。自分で作成しようとすると、形式を誤ったり、記載内容に不備があったりする可能性があります。代行サービスなら、正確な書類を作成してくれるため、後々のトラブルを防げます。

遠方の相続人への対応をサポート

相続人同士の連絡調整は、思った以上に時間がかかります。特に連絡の取りづらい相続人がいる場合は大変です。代行サービスなら、相続人との連絡調整をサポートしてくれるため、精神的な負担が大幅に減ります。

相続登記義務化の期限管理

複数の期限がある相続手続き。期限を忘れないようにするのも大変です。代行サービスなら、専門家が期限管理をしてくれるため、期限を過ぎてしまうというミスを防げます。

このように、遠方だからこそ代行サービスが活躍する場面が多いのです。遠方相続の場合は、時間と手間のコストも考慮して、代行サービスの活用を検討する価値があります。

特に複数の市区町村への戸籍請求が必要な場合や、相続人が複数で遠方にいる場合は、自宅にいながら相続手続き【相続ナビ】などのオンライン完結型サービスなら、スマートフォンやパソコンから簡単に申し込め、その後の手続きは専門家に任せられます。遠方だからこそ、オンライン完結で対応してくれるサービスは、大きな力になります。

逆に向かない時

もちろん、代行サービスが最適な選択肢でない場合もあります。

遺産が少なく複雑性がない

遺産が現金数十万円程度で、銀行口座が1つだけという場合は、自分で対応する方が安く済みます。郵送で戸籍を請求し、銀行に相続を届け出るだけで手続きは完了します。

時間に余裕があり費用を抑えたい

定年退職後など、時間に余裕がある場合は、自分のペースで手続きを進めることもできます。その場合は、郵送を活用して自力で対応する方が安くなります。

相続トラブルがある

お金の問題で親族間がもめている場合は、相続手続き代行サービスではなく、弁護士への依頼が必要です。

遠方でなく自分で対応できる場合

親の実家の近くに住んでいるなど、現地での対応が容易な場合は、自分で進める方が安くなります。

まとめ:遠方でも迷ったらこの順で決める

遠方から相続手続きを進めるための決断フローを、以下にまとめました。

ステップ1:状況を整理する

まず、以下を確認してください。

  • 被相続人の本籍地はどこか
  • 相続人は何人いるか、どこに住んでいるか
  • 被相続人が持っていた不動産はどこにあるか
  • 銀行口座や証券口座はどこにあるか

ステップ2:最初の3ステップを実行する

  • 死亡届の提出(葬儀社が代行していることが多い)
  • 戸籍収集(郵送で全国対応)
  • 遠方相続人との連携(電話、メール、ビデオ会議を活用)

ステップ3:選択肢を比較検討する

ここまできたら、以下の選択肢から最適なものを選んでください。

  • 時間に余裕がある → 郵送で自力対応
  • 何度も帰省できない → 代行サービスの活用
  • 複雑な相続 → 専門家に依頼
  • 相続トラブルがある → 弁護士に相談

ステップ4:代行サービスなら無料相談を申し込む

相続手続き代行サービスを検討している場合は、まず無料相談を申し込むことをおすすめします。専門家に相談することで、自分たちの状況に最適なプランが見えてくるはずです。

遠方であることは、相続を進められない理由にはなりません。郵送やオンラインツールを活用し、必要に応じて代行サービスを活用することで、効率的に手続きを進めることができます。完璧を目指さず、まずは期限がある手続きから始める。これが、遠方から相続手続きを乗り切るコツです。

よくある質問

Q1遠方に住んでいますが、相続手続きを進められますか?

A1遠方だからといって相続手続きが進められないわけではありません。戸籍謄本は郵送で請求でき、銀行や証券会社の手続きもオンラインや郵送で対応可能です。何度も帰省する必要がなく、郵送やオンラインツールで大部分の手続きを進められます。

Q2複数の相続人が遠方にいる場合、遺産分割協議はどうするのですか?

A2電話やビデオ会議(Zoom、Google Meet、LINEビデオ通話など)で相談し、遺産分割協議書を郵送の持ち回りで署名・押印する方法があります。遠方だからといって全員が集まる必要はなく、郵送と遠隔コミュニケーションで対応できます。

Q3遠方の市区町村に戸籍の請求をする場合、時間がかかりますか?

A3郵送での戸籍請求は通常1〜2週間かかります。複数の市区町村への請求が必要な場合はさらに時間がかかる可能性があります。時間を短縮したい場合は、代行サービスの活用をおすすめします。

Q4実家に何度も帰省できません。どうしたらいいですか?

A4郵送やオンラインツールを活用することで、帰省の回数を大幅に減らせます。特に複雑な相続の場合は、代行サービスを利用することで、ほぼ帰省なしに相続手続きを完了させられます。

Q5連絡の取れない遠方の相続人がいます。どう対応しますか?

A5戸籍附票(こせき・ふろく)という書類を使って住所を確認し、手紙で連絡を図る方法があります。どうしても連絡が取れない場合は、弁護士に相談して法的な対応方法を検討することをおすすめします。