綱島で戸建てを検討する前に知っておくべきこと
綱島駅周辺で戸建ての購入を検討している方にとって、「実際の相場はどれくらいか」「住環境は本当に良いのか」「将来的に資産価値は保てるのか」といった疑問は尽きないでしょう。
この記事では、綱島エリアの戸建て市場について、価格相場、住環境、水害リスク、将来性まで、横浜市の公式情報や不動産取引データを元に総合的に解説します。
はじめて戸建てを購入する方でも、綱島エリアの特性を正確に把握し、納得のいく判断ができるようになります。
この記事のポイント
- 綱島駅周辺の新築戸建ては3,490万〜9,490万円、中古は3,800万〜5,798万円程度が相場
- 2023年3月に新綱島駅が開業し、新横浜駅へ約3分でアクセス可能になり利便性が向上
- 綱島東・綱島西エリアは鶴見川氾濫時に浸水リスクがあり、ハザードマップの確認が必須
- 新築戸建ての約8割に施工不良があるため、ホームインスペクション(住宅診断)の活用を推奨
- 再開発が進行中で、庶民的な親しみやすさと利便性を兼ね備えたファミリー層に人気のエリア
綱島エリアの特徴と住環境
(1) 交通アクセス(東急東横線・新綱島駅開業)
綱島駅は東急東横線の駅で、渋谷方面・横浜方面の両方へアクセスが良好です。2023年3月には新綱島駅が開業し、東急新横浜線で新横浜駅へ約3分で到着できるようになりました。新横浜駅から相鉄線・JR線への乗り換えも可能になり、通勤や出張の利便性が大幅に向上しています。
クラモア「新綱島駅が新規開業!」によると、新綱島駅の開業により綱島エリアの注目度が高まり、ファミリー層の流入が増加しているとのことです。
(2) 商店街と生活利便性
綱島駅周辺には活気のある商店街があり、日常の買い物に困ることはありません。スーパー、ドラッグストア、飲食店が充実しており、庶民的で親しみやすい雰囲気が特徴です。
(3) 子育て環境(綱島公園・もっきぃ等)
東急リバブル Lnoteによれば、綱島公園には「もっきぃ」という子ども用ログハウスがあり、子育て施設が充実しています。便利さとのどかさを兼ね備えた環境として、子育てしやすい街と評価されています。
(4) 治安と地域コミュニティ
綱島エリアは治安が比較的良好で、地域コミュニティも活発です。長年住んでいる住民が多く、落ち着いた住環境が魅力です。
綱島駅周辺の戸建て相場と価格動向
(1) 新築戸建ての価格帯(3,490万〜9,490万円)
横浜市港北区全体の新築戸建て価格は、3,480万円〜9,490万円の範囲に分布しています。綱島駅周辺では、3,490万円〜6,880万円程度が中心価格帯です。
2025年竣工予定の新築物件では、5,680万円〜7,580万円の価格帯で、間取りは2LDK〜4LDKが多く見られます。
| 物件タイプ | 価格帯 | 間取り |
|---|---|---|
| 新築戸建て(綱島駅周辺) | 3,490万〜6,880万円 | 3LDK〜4LDK |
| 新築戸建て(2025年竣工予定) | 5,680万〜7,580万円 | 2LDK〜4LDK |
| 横浜市港北区全体 | 3,480万〜9,490万円 | 2LDK〜5LDK |
(2) 中古戸建ての価格帯と築年数別の傾向
中古戸建ての価格は、3,800万円〜5,798万円程度が目安です。築年数が浅い物件ほど価格は高く、築20年を超えると価格が下がる傾向があります。
Diamond不動産価格データベースでは、過去15年の価格推移と今後10年の予測データが公開されており、適正価格の判断材料として活用できます。
(3) 駅からの距離別の価格差
綱島駅から徒歩15分圏内の物件が人気で、駅からの距離が遠くなるほど価格は下がります。徒歩10分以内の物件は需要が高く、価格も高めに設定される傾向があります。
(4) 過去15年の価格推移と今後の見通し
過去15年の価格推移を見ると、綱島エリアの戸建て価格は比較的安定しています。新綱島駅の開業や再開発計画により、今後も一定の需要が見込まれますが、市場動向や金利の影響を受けるため、最新の情報は不動産ポータルサイトで確認することを推奨します。
戸建て購入時の注意点(水害リスク・施工不良対策)
(1) ハザードマップで水害リスクを確認(鶴見川氾濫時の浸水深)
綱島エリアで戸建てを購入する際に、最も重要な注意点は水害リスクの確認です。
横浜日吉新聞(2023年3月)によると、綱島東・綱島西エリアは鶴見川氾濫時に浸水リスクがあり、綱島西4丁目では最大1.9mの浸水深が予測されています。横浜市が約100カ所にハザードマップ看板を設置しているため、物件を検討する際は必ず現地で確認してください。
(2) 内水氾濫リスク(暗渠のある地域)
河川氾濫だけでなく、内水氾濫のリスクも存在します。横浜日吉新聞(2022年6月)によれば、綱島台と綱島西1丁目の境界付近には暗渠(地下水路)があり、下水道の処理能力を超えた雨水による浸水被害の可能性があります。
高台であっても油断せず、ハザードマップで内水氾濫リスクを確認することが重要です。
(3) ホームインスペクション(住宅診断)の活用
新築戸建てであっても、施工不良のリスクがあります。さくら事務所によると、新築戸建ての約8割に施工不良があるとされており、床下や屋根裏の点検口の有無を確認し、第三者のホームインスペクション(住宅診断)を活用することが推奨されます。
ホームインスペクションは、専門家が住宅の劣化状況や欠陥の有無を診断するサービスで、引き渡し前に実施することで、後々のトラブルを防ぐことができます。
(4) 周辺環境の確認(昼夜両方の時間帯)
物件の周辺環境は、昼と夜で印象が大きく異なる場合があります。LIFULL HOME'Sによれば、日当たり、騒音、交通量などは、昼夜両方の時間帯で確認することが重要です。
特に、駅からの帰り道の街灯の明るさや、夜間の治安なども実際に歩いて確認しておくと安心です。
将来性と再開発動向
(1) 新綱島駅開業による利便性向上(新横浜駅へ約3分)
2023年3月に新綱島駅が開業したことで、綱島エリアの利便性は大きく向上しました。新横浜駅へ約3分でアクセスでき、相鉄線・JR線への乗り換えも便利になったため、通勤や出張の選択肢が広がりました。
(2) 綱島エリアの再開発計画
綱島エリアは再開発が進行中で、庶民的な親しみやすさを保ちつつ、利便性が向上しています。新築分譲戸建ての販売も活発で、ファミリー層の注目を集めています。
(3) 資産価値への影響
新綱島駅の開業や再開発により、綱島エリアの資産価値は一定程度維持される可能性があります。ただし、不動産価格は市場動向、金利、地域開発によって変動するため、「必ず値上がりする」といった断定はできません。将来的な資産価値については、複数の不動産会社や金融機関に相談し、慎重に判断することを推奨します。
まとめ:綱島で戸建てを購入する際の判断基準
綱島駅周辺の戸建て価格は、新築で3,490万〜9,490万円、中古で3,800万〜5,798万円程度が相場です。新綱島駅の開業により新横浜駅へのアクセスが向上し、子育て環境も充実しているため、ファミリー層に人気のエリアです。
ただし、綱島東・綱島西エリアは鶴見川氾濫時に浸水リスクがあるため、ハザードマップの確認は必須です。また、新築戸建ての約8割に施工不良があるとされるため、ホームインスペクションを活用し、引き渡し前に物件の状態を確認しておくことが重要です。
信頼できる不動産会社や宅地建物取引士に相談しながら、無理のない資金計画を立て、長く住める戸建てを見つけてください。


