東京のマンション価格相場と価格推移データ(エリア別比較)

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/5

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東京のマンション価格の現状

東京でマンション購入を検討する際、「実際にいくらかかるのか」「どのエリアを選べばいいのか」と悩む方は少なくありません。

この記事では、東京のマンション価格相場をエリア別に整理し、価格推移データと市場動向をもとに、予算に合わせたエリア選びのポイントを解説します。国土交通省や不動産流通推進センター等の公的データに基づき、正確な情報を提供します。

初めてマンションを購入する方でも、必要な予算と適切なエリアを判断できるようになります。

この記事のポイント

  • 東京23区の新築マンション価格は平均1億3,309万円(2025年4-9月)、中古は平均6,146万円(2024年)で2年連続1億円超え
  • エリアによって価格が最大3倍異なる(千代田区2億6,939万円 vs 墨田区4,034万円)
  • 都心エリアは2024年下期に価格上昇が加速(前年比+29%)、一方で北部・東部エリアは下落に転じている
  • 駅徒歩10分以内の物件選びと管理状態の確認が資産価値維持の鍵
  • 諸費用(物件価格の6-7%)を含めた総予算の把握が重要

(1) 2025年の価格高騰の背景

2025年の東京マンション市場は、過去最高級の価格水準に達しています。日本経済新聞の報道によると、東京23区の2025年4-9月の新築マンション平均価格は1億3,309万円で、前年同期比+20.4%の大幅上昇となりました。

価格高騰の主な要因は以下の通りです。

  • 建設コストの上昇: 資材価格・人件費の高騰により、新築マンションの建設コストが上昇
  • 都心の土地価格上昇: 再開発やインフラ整備により、都心部の土地価格が継続的に上昇
  • 金融緩和政策: 低金利環境が続き、住宅ローンを組みやすい状況が価格上昇を後押し

(2) 供給不足と価格高止まり

2025年は首都圏の新築マンション供給戸数が2万戸を割り込む可能性があり、供給不足が価格高止まりの主要因となっています。

LIFULL HOME'Sの調査によると、東京23区全域で平均平米単価が100万円以上に到達し、都心で起きる局地バブルが周辺エリアにも拡大しています。

一般的な給与所得者層にとって、都内での新築マンション購入はハードルが極めて高い状況です。このため、実需層は中古マンションへシフトしている傾向が見られます。

東京全体の価格相場(新築・中古)

東京のマンション価格は新築・中古で大きく異なります。ここでは2025年時点の最新データをもとに、価格相場を整理します。

(1) 新築マンションの平均価格

東京23区の新築マンション価格は、以下のように推移しています。

時期 平均価格 前年比
2024年 1億1,181万円 -
2025年4-9月 1億3,309万円 +20.4%
2025年5月 1億4,049万円 +36.1%

(出典: 日本経済新聞マイリノジャーナル

2025年5月には平均1億4,049万円と過去最高級の水準に達し、前年同月比36.1%という大幅な上昇を記録しました。

(2) 中古マンションの平均価格

HOME4Uによると、2024年の東京都中古マンション平均価格は約6,146万円(前年比+8.2%)です。

新築マンションと比較すると、中古マンションは約半額で購入できるため、予算を抑えたい実需層にとっては現実的な選択肢となっています。

(3) 平米単価の推移

東京23区の平米単価は年々上昇しており、2025年にはついに全域で100万円以上に到達しました。

最も安いエリアである葛飾区でも平米単価89.8万円となっており、東京全体でマンション価格の高騰が進んでいます。

エリア別の価格比較(23区・多摩地域)

エリアによって価格が大きく異なるのが東京マンション市場の特徴です。ここでは、ノムコムのデータをもとに、エリア別の価格を比較します。

(1) 最高額エリア(千代田区・港区・渋谷区)

東京23区で最も高額なエリアは以下の通りです。

平均価格 平米単価 平均専有面積
千代田区 2億6,939万円 - -
渋谷区 2億4,212万円 最高額 -
港区 - - 167.25㎡

(出典: ノムコムLIFULL HOME'S

千代田区は平均2億6,939万円で最も高額です。渋谷区は平米単価が最高額で平均価格は2億4,212万円、港区は平均専有面積が167.25㎡と他区に比べて広い特徴があります。

これらの都心エリアは、ビジネス・文化・交通の中心地であり、資産価値を維持しやすいとされています。

(2) 最低額エリア(墨田区・葛飾区)

一方、比較的購入しやすいエリアは以下の通りです。

平均価格 平米単価
墨田区 4,034万円 -
葛飾区 - 89.8万円

(出典: ノムコム

墨田区は新築平均4,034万円で最も安く、葛飾区が平米単価89.8万円で最も安いエリアです。

(3) エリアによる価格差(最大3倍)

不動産売買の歩き方によると、立地により資産価値が約3倍異なります。

千代田区(2億6,939万円)と墨田区(4,034万円)を比較すると、その差は約6.7倍にもなります。予算に応じて適切なエリアを選択することが重要です。

価格推移データと市場動向

東京のマンション価格は長期的に上昇傾向にありますが、エリアによって動向が異なります。

(1) 2015-2024年の長期推移

HOME4Uによると、新築・中古ともに2015年から2024年にかけて右肩上がりで価格が上昇しています。

特に2020年以降の上昇が顕著で、新型コロナウイルスの影響による金融緩和政策や、テレワーク普及に伴う住宅需要の高まりが背景にあります。

(2) 都心と周辺部の価格動向の違い

ニッセイ基礎研究所の分析によると、都心エリアと周辺部では価格動向が大きく異なります。

エリア 2024年下期の動向 前年比
都心 価格上昇が加速 +29%
タワーマンション 価格上昇 +25%
南西部 伸び率鈍化 -
北部・東部 下落に転じる -

(出典: ニッセイ基礎研究所

都心エリアは2024年下期に前年比+29%と価格上昇が加速している一方、北部・東部エリアは下落に転じており、エリア間の二極化が進んでいます。

(3) 北部・東部エリアの下落傾向

北部・東部エリア(葛飾区、足立区、北区等)は、2024年下期に価格が下落に転じています。

これは、都心への通勤時間が長いことや、再開発が進んでいないことが要因と考えられます。ただし、価格が比較的安いため、予算を抑えたい層にとっては検討価値があります。

予算別のエリア選びと購入のポイント

マンション購入時には、価格だけでなく資産価値の維持や将来の売却可能性も考慮する必要があります。

(1) 駅徒歩10分以内の重要性

ノムコムによると、駅徒歩10分以内の物件は資産価値が維持されやすく、将来の売却時にも需要が高く売りやすいとされています。

都心エリアでは駅近物件の価格が特に高いですが、資産価値の観点から優先的に検討すべきポイントです。

(2) 管理状態と長期修繕計画の確認

中古マンションを検討する場合は、管理状態を実際に確認し、長期修繕計画や修繕積立金の状況をチェックすることが重要です。

以下の項目を確認しましょう。

  • 管理費・修繕積立金: 毎月の負担額と将来的な値上がりの可能性
  • 長期修繕計画: 12-30年周期で策定される修繕計画の内容
  • 大規模修繕の実施状況: 直近の大規模修繕の実施時期と次回予定
  • 管理組合の運営状況: 総会の開催状況や組合員の参加率

新築マンションは管理の質が判断しづらいため、販売会社や管理会社の実績を確認することをおすすめします。

(3) 諸費用を含めた総予算の計算

マンション購入時には物件価格の6-7%の諸費用がかかるため、総予算を事前に計算しておくことが重要です。

主な諸費用は以下の通りです。

項目 内容 目安額(物件価格5,000万円の場合)
仲介手数料 物件価格の3%+6万円+消費税 約171万円
登記費用 登録免許税、司法書士報酬 約30-50万円
不動産取得税 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり) 約30-50万円
火災保険 10年一括払い 約20-30万円
住宅ローン関連費用 事務手数料、保証料等 約50-100万円
合計 - 約300-400万円

諸費用は基本的に住宅ローンに含められないため、自己資金で用意する必要があります。ただし、一部金融機関では「諸費用ローン」として別途借入が可能ですが、住宅ローンよりも金利が高く設定されることが多いため、注意が必要です。

まとめ:東京でマンションを購入するために

東京のマンション価格は、新築で平均1億3,309万円(2025年4-9月、東京23区)、中古で平均6,146万円(2024年)と高騰しています。エリアによって価格が最大3倍異なるため、予算に応じた適切なエリア選びが重要です。

都心エリアは価格上昇が加速している一方、北部・東部エリアは下落に転じており、エリア間の二極化が進んでいます。駅徒歩10分以内の物件を選ぶこと、管理状態と長期修繕計画を確認すること、諸費用を含めた総予算を把握することが、資産価値を維持するための鍵となります。

マンション購入には専門的な知識が必要なため、契約内容や資金計画については宅地建物取引士やファイナンシャルプランナー等の専門家への相談をおすすめします。信頼できる不動産会社や金融機関に相談しながら、無理のない資金計画を立てましょう。

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よくある質問

Q1東京のマンション価格の平均はいくらですか?

A1東京23区の新築マンション価格は平均1億3,309万円(2025年4-9月)、中古マンションは平均6,146万円(2024年)です。新築は2年連続で1億円を超えており、2025年5月には平均1億4,049万円と過去最高級の水準に達しました。建設コスト上昇と供給不足が価格高騰の主な要因です。

Q2東京23区で最も安いエリアはどこですか?

A2墨田区が新築平均4,034万円で最も安く、葛飾区が平米単価89.8万円で最も安いエリアです。一方、最高額は千代田区の2億6,939万円で、エリアによって価格が最大6.7倍程度異なります。予算に応じて適切なエリアを選択することが重要です。

Q3東京のマンション価格は今後どうなりますか?

A3建設コスト上昇と供給不足により2025年も高値が継続すると予測されています。ただし都心エリアは2024年下期に前年比+29%と価格上昇が加速している一方、北部・東部エリアは下落に転じており、エリア間の二極化が進んでいます。将来の価格動向は経済情勢や金利政策により変動するため、専門家への相談をおすすめします。

Q4東京で値上がりしているエリアはどこですか?

A4都心エリア(千代田区・港区・中央区)は2024年下期に前年比+29%と価格上昇が加速しています。タワーマンションも前年比+25%上昇しています。これらのエリアはビジネス・文化・交通の中心地であり、資産価値を維持しやすいとされています。

Q5東京でマンションを購入する際の注意点は何ですか?

A5駅徒歩10分以内の物件を選ぶこと、管理状態と長期修繕計画を確認すること、諸費用(物件価格の6-7%)を含めた総予算を把握することが重要です。無理な住宅ローンは将来的な返済リスクを高めるため、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナー等の専門家への相談をおすすめします。

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Room Match編集部

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