SUUMOで中古一戸建てを探すメリット
中古一戸建ての購入を検討している方にとって、SUUMOなどの不動産ポータルサイトは物件探しの最初のステップです。
この記事では、SUUMOを使った効率的な物件検索方法、物件情報の見方、購入時の注意点、諸費用・税金まで、中古一戸建て購入に必要な情報を網羅的に解説します。
国土交通省の不動産情報ライブラリの取引データや、専門家の知見を元に、実践的な情報を提供します。
この記事のポイント
- SUUMOは全国10万件以上の中古一戸建てを掲載し、写真・動画・間取り図で詳細確認できる(2025年時点)
- エリア、路線・駅、価格帯、築年数、間取り、駅距離等で柔軟に検索可能
- 相場はSUUMO等のポータルサイトと国土交通省の不動産情報ライブラリで確認
- 購入時は築年数・耐震性能・ホームインスペクション・リノベーション費用を確認
- 諸費用は物件価格の5-10%が目安(仲介手数料・登記費用・税金)
(1) 10万件以上の豊富な物件情報
SUUMOは、リクルートが運営する不動産情報ポータルサイトで、全国10万件以上の中古一戸建て物件を掲載しています(2025年時点)。
豊富な物件情報のメリット:
- 全国の物件を1つのサイトで検索できる
- エリア・価格帯・築年数など多様な条件で絞り込み可能
- 新着物件が随時更新され、最新情報を入手できる
物件数が多いため、自分の希望条件に合った物件を見つけやすいのが特徴です。
(2) 写真・動画・間取り図で詳細確認
SUUMOの物件情報には、写真・動画・間取り図が掲載されており、現地に行く前に詳細を確認できます。
| 情報 | 内容 |
|---|---|
| 写真 | 外観・内装・設備の写真を複数枚掲載 |
| 動画 | 物件の雰囲気を動画で確認(一部物件) |
| 間取り図 | 各部屋の配置・広さを図面で確認 |
| 周辺地図 | 駅・学校・商業施設の位置を確認 |
これらの情報により、効率的に物件を絞り込むことができます。
(3) エリア・価格・築年数等で柔軟に検索可能
SUUMOでは、以下の条件で柔軟に物件を検索できます。
- エリア検索:都道府県・市区町村で検索
- 路線駅検索:沿線・駅から検索
- 価格帯:2000万円未満〜7000万円台以上
- 築年数:新築・築5年以内・築10年以内・築20年以内等
- 間取り:2LDK・3LDK・4LDK以上等
- 駅距離:徒歩5分以内・10分以内等
- その他条件:リノベーション済み・太陽光発電・バリアフリー等
これらの条件を組み合わせることで、希望に合った物件を効率的に探すことができます。
SUUMOの基本的な使い方と検索方法
SUUMOの基本的な使い方と、効率的な検索方法を解説します。
(1) エリア別検索・路線駅検索の使い分け
SUUMOには、エリア別検索と路線駅検索の2つの方法があります。
エリア別検索:
- 特定のエリア(市区町村)で物件を探したい場合に使用
- 例:「大阪市内で探したい」「神奈川県全体で探したい」
路線駅検索:
- 通勤・通学に便利な駅の近くで探したい場合に使用
- 例:「東京メトロ沿線で探したい」「新宿駅から徒歩10分以内」
通勤・通学を重視する場合は路線駅検索、住みたいエリアが決まっている場合はエリア別検索を使うと効率的です。
(2) 絞り込み条件の設定(価格帯・築年数・間取り・駅距離等)
絞り込み条件を適切に設定することで、希望に合った物件を効率的に探せます。
推奨の絞り込み順序:
- エリア・路線駅:通勤・通学のしやすさを重視
- 価格帯:予算の上限を設定
- 築年数:耐震性能を考慮(2000年6月以降推奨)
- 間取り:家族構成に応じて選択
- 駅距離:徒歩10分以内が一般的
この順序で絞り込むことで、条件に合った物件を効率的に見つけられます。
(3) 新着物件の確認方法
新着物件は競争が激しいため、早期に情報を入手することが重要です。
新着物件の確認方法:
- SUUMOのトップページで「新着」マークが表示される
- 検索結果を「新着順」でソートする
- お気に入り条件を保存し、新着物件をメールで通知してもらう
新着物件は早い者勝ちになることが多いため、定期的にチェックすることを推奨します。
(4) 物件情報の見方と問い合わせのコツ
物件情報を見る際は、以下の点を重点的に確認してください。
| 確認項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 価格 | 相場と比較して適正か |
| 築年数 | 2000年6月以降(耐震基準強化)か |
| 間取り | 家族構成に合っているか |
| 駅距離 | 実際の徒歩時間(1分=80m計算) |
| 写真 | 外壁・屋根の状態、内装の劣化 |
| 設備 | キッチン・バス・トイレの設備年式 |
| 周辺環境 | 学校・商業施設・病院の距離 |
問い合わせのコツ:
- 複数物件をまとめて問い合わせる(効率化)
- 内覧希望日を複数提示する(調整しやすい)
- 購入条件を明確に伝える(予算、希望エリア、入居時期等)
中古一戸建ての相場と価格の調べ方
中古一戸建ての相場を調べる3つの方法を解説します。
(1) SUUMOでのエリア別平均価格の確認
SUUMOでは、エリア別の平均価格を確認できます。
確認手順:
- SUUMOで希望エリアを検索
- 検索結果の価格帯分布を確認
- 同じ条件(築年数・間取り等)の物件を比較
この方法で、エリアごとの価格感を掴むことができます。
(2) 国土交通省の不動産情報ライブラリで実取引価格を確認
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、実際の取引価格データを確認できます。
確認手順:
- 不動産情報ライブラリにアクセス
- 「不動産取引価格情報検索」を選択
- 都道府県・市区町村・取引時期を選択
- 実際の取引事例を確認
このデータは、実際の取引価格に基づいており、相場を客観的に把握できます。
(3) 築年数別の価格傾向(築20年以上は土地価格が中心)
中古一戸建ての価格は、築年数により大きく変動します。
| 築年数 | 価格傾向 |
|---|---|
| 築5年以内 | 新築価格の80-90% |
| 築10年 | 新築価格の70-80% |
| 築15年 | 新築価格の60-70% |
| 築20年以上 | 建物価値はほぼゼロ、土地価格が中心 |
築20年以上の物件は、建物価値がほぼゼロになるため、土地価格が取引価格の中心となります。
中古一戸建て購入時の注意点とチェックポイント
中古一戸建て購入時の注意点を5つ解説します。
(1) 築年数と耐震性能の確認(2000年6月以降は耐震基準強化)
築年数は、耐震性能を確認する上で重要な指標です。
| 建築時期 | 耐震基準 |
|---|---|
| 1981年以前 | 旧耐震基準(震度5程度を想定) |
| 1981年〜2000年5月 | 新耐震基準(震度6〜7を想定) |
| 2000年6月以降 | 現行基準(木造住宅の耐震基準強化) |
2000年6月以降の物件は、木造住宅の耐震基準が強化されており、より安全性が高いといえます。
1981年以前の物件を購入する場合は、耐震補強工事が必要になる可能性があります。
(2) ホームインスペクション(住宅診断)の活用
ホームインスペクション(住宅診断)は、専門家が建物の劣化状況・欠陥の有無を調査するサービスです。
確認項目:
- 雨漏りの有無
- 屋根の傷み・劣化
- 床下の劣化・湿気
- シロアリ被害
- 基礎のひび割れ
費用:5万〜10万円程度
ホームインスペクションを実施することで、素人では発見できない問題を事前に把握でき、購入後のトラブルを防げます。
(3) 外壁・屋根の点検箇所(塗装の剥がれ・ひび割れ・雨染み等)
外壁・屋根は、建物の寿命に直結する重要な部分です。
点検箇所:
- 屋根:屋根材のずれ・破損、塗装の剥がれ
- 外壁:ひび割れ、塗装の剥がれ、コーキング材の剥がれ
- 軒裏:雨染み・カビ
築10年を超えると、外壁・屋根のメンテナンスが必要になり、費用は数百万円規模になることがあります。
(4) 周辺環境と売却理由の確認
周辺環境と前所有者の売却理由を確認することも重要です。
確認項目:
- 周辺環境:学校・商業施設・病院の距離、騒音・治安
- 売却理由:離婚・転勤等の個人的理由か、近隣トラブル・騒音問題等の物件に起因する理由か
前所有者が騒音問題や近隣トラブルで売却している場合、購入後に同じ問題に直面する可能性があります。
(5) リノベーション費用の見積もり(築10年超は数百万円規模)
中古一戸建ては、リノベーション費用を別途確保する必要があります。
リノベーション費用の相場:
| 予算 | できること |
|---|---|
| 300万円以下 | クロス張替え・床リフォーム |
| 500万円まで | 外壁工事・一部間取り変更 |
| 800万円 | 大幅な間取り変更・断熱性能向上・耐震補強 |
| 1000万円以上 | 全面改修・大規模な間取り変更 |
(出典: SUUMO)
リノベーション予算を物件購入費とは別に確保しておくことが重要です。
購入の流れと諸費用・税金
中古一戸建て購入の流れと、諸費用・税金を解説します。
(1) 購入の流れ(物件探し→申込→審査→契約→決済)
購入の流れ:
- 物件探し(1〜3ヶ月):SUUMO等で物件を検索、内覧
- 購入申し込み:気に入った物件に申し込み
- 住宅ローン事前審査(1〜2週間):金融機関に審査を依頼
- 重要事項説明・売買契約:宅地建物取引士から説明を受け、契約締結
- 住宅ローン本契約(1〜2週間):事前審査通過後、本契約
- 決済・引き渡し(契約から1〜2ヶ月):残金支払い、所有権移転
所要期間:物件探しから引き渡しまで3〜6ヶ月、スムーズに進めば2〜3ヶ月
(2) 諸費用の内訳(仲介手数料・登記費用・税金)
中古一戸建て購入時の諸費用は、物件価格の5-10%が目安です。
| 費用項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格×3%+6万円+消費税(上限) |
| 登記費用(所有権移転) | 10万〜30万円 |
| 印紙税 | 1万〜3万円 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額×3% |
| 固定資産税の日割り精算 | 契約日に応じて |
| 火災保険 | 10年一括払いで20万〜30万円 |
例:物件価格3,000万円の場合
- 仲介手数料:(3,000万円×3%+6万円)×1.1 = 105.6万円
- 登記費用:20万円
- 印紙税:2万円
- 不動産取得税:約40万円
- 合計:約170万円
(3) 住宅ローン控除(中古は10年間)
住宅ローンを組んで中古住宅を購入した場合、住宅ローン控除を受けられます。
住宅ローン控除の概要:
- 控除期間:10年間(新築は13年間)
- 控除額:年末ローン残高の0.7%
- 控除上限:年間21万円(借入限度額3,000万円の場合)
適用要件:
- 床面積が50㎡以上
- 築年数が一定以下(耐震基準適合証明書がある場合は築年数不問)
- 住宅ローンの借入期間が10年以上
詳細は国税庁の公式サイトでご確認ください。
まとめ:SUUMO活用のコツと他サイトとの併用
SUUMOは全国10万件以上の中古一戸建てを掲載し、エリア・価格・築年数等で柔軟に検索できる便利なサイトです。
効率的な物件探しのコツは、エリア・路線駅検索を使い分け、絞り込み条件を適切に設定し、新着物件を定期的にチェックすることです。
相場はSUUMO等のポータルサイトと国土交通省の不動産情報ライブラリで確認し、複数の視点から価格を把握することが重要です。
購入時は、築年数・耐震性能(2000年6月以降推奨)、ホームインスペクション、外壁・屋根の状態、リノベーション費用(築10年超は数百万円規模)を確認してください。
諸費用は物件価格の5-10%が目安で、仲介手数料(物件価格×3%+6万円+税)、登記費用、不動産取得税などが含まれます。
(1) LIFULL HOMES・アットホーム等の併用
SUUMO以外にも、以下の不動産ポータルサイトがあります。
| サイト | 特徴 |
|---|---|
| LIFULL HOMES | SUUMOと並ぶ大手、エリア別平均価格を確認できる |
| アットホーム | 地域密着型の不動産会社が多数掲載 |
| 楽天不動産 | 楽天ポイントが貯まる |
これらのサイトを併用することで、SUUMOに掲載されていない物件を見つけられる可能性があります。
(2) 効率的な物件探しのポイント
効率的な物件探しのポイント:
- 複数のポータルサイトを併用する(SUUMO、LIFULL HOMES、アットホーム等)
- お気に入り条件を保存し、新着物件をメール通知してもらう
- 内覧は複数物件をまとめて行う(1日3〜5件が目安)
- ホームインスペクションを活用し、購入後のトラブルを防ぐ
- リノベーション予算を別途確保する
中古一戸建ての購入は大きな決断です。専門家(不動産会社、宅建士、税理士等)に相談し、慎重に判断してください。
