中目黒エリアで戸建てを探す前に知っておきたいこと
中目黒エリアで戸建ての購入を検討しているものの、「相場がどのくらいなのか」「物件選びで何に注意すべきか」と疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、中目黒エリアの特徴と住環境、戸建ての価格相場、物件選びのポイントを解説します。国土交通省の不動産情報ライブラリや目黒区の公式データをもとに、購入判断に必要な情報を提供します。
この記事のポイント
- 中目黒の戸建ては坪単価700万円以上と都内でも高額なエリア
- 新築3LDKで8,000万円〜9,000万円、中古は5,000万円〜が相場(2025年時点)
- 2025年の公示地価は前年比+13.71%上昇と過去最高水準
- 狭小地・旗竿地が多いため、日当たり・駐車スペースの現地確認が重要
- 用途地域により建て替え時の制限があるため、購入前に確認が必要
中目黒エリアの特徴と住環境
中目黒は東京都目黒区に位置し、都心へのアクセスの良さと落ち着いた住環境を兼ね備えた人気エリアです。
交通アクセス(渋谷・恵比寿への利便性)
中目黒駅は東急東横線と東京メトロ日比谷線が乗り入れ、渋谷駅まで約3分、恵比寿駅まで約4分と都心へのアクセスが良好です。東横線で代官山・自由が丘方面、日比谷線で六本木・銀座方面へも直通でアクセスできます。
この利便性の高さが、ファミリー層・共働き世帯に人気の理由の一つです。
目黒川沿いと周辺の商業施設
中目黒の象徴といえる目黒川沿いは、春の桜の名所として知られています。川沿いにはおしゃれなカフェやレストランが並び、週末には多くの人で賑わいます。
中目黒駅周辺には商業施設「中目黒高架下」があり、日常の買い物からグルメ・ショッピングまで楽しめます。一方で、駅から離れると閑静な住宅街が広がり、住環境としてのバランスが取れているエリアです。
治安と住環境の特徴
目黒区は都内でも治安が良いとされる区の一つです。中目黒エリアも駅周辺は商業地域ですが、少し離れると第一種低層住居専用地域などの閑静な住宅街が広がります。
ファミリー層が多く住んでおり、学区を重視する方にも選ばれています。目黒区立の小中学校も徒歩圏内にあります。
中目黒エリアの戸建て価格相場
中目黒は都内でも有数の高級住宅地であり、戸建ての価格は高額です。購入を検討する際は、予算計画を慎重に立てる必要があります。
新築戸建ての価格帯(3LDKで8,000〜9,000万円)
中目黒エリアの新築戸建ては、間取りやエリアによって価格帯が異なります(2025年時点)。
| 間取り | 価格帯 |
|---|---|
| 2LDK | 6,000万円〜7,000万円 |
| 3LDK | 8,000万円〜9,000万円 |
| 4LDK以上 | 1億円〜 |
駅徒歩10分以内の好立地では、さらに高額になるケースも珍しくありません。
中古戸建ての価格帯と築年数による差
中古戸建ては新築より価格が抑えられますが、物件の状態や築年数によって大きく異なります。
中目黒駅周辺の中古戸建ては5,000万円〜8,000万円程度が中心価格帯ですが、築年数や土地面積によって3,000万円台〜1億円以上まで幅があります。
中古戸建てを検討する際は、以下の点に注意してください。
- 新耐震基準(1981年6月以降)を満たしているか
- リフォーム費用(外壁・屋根・水回りなど)をどの程度見込むか
- ホームインスペクション(住宅診断)を実施するか
坪単価と地価上昇の動向
中目黒駅周辺の住宅地の坪単価は700万円以上と高額です。目黒区の公式データによると、2025年の公示地価は前年比+13.71%上昇しており、過去最高水準となっています。
地価上昇が続いている一方で、今後の市況変動リスクもあります。購入タイミングについては断定できないため、複数の不動産会社に相談し、最新の市場動向を把握した上で判断してください。
戸建て購入時の諸費用と住宅ローン
中目黒エリアの戸建ては高額なため、諸費用や住宅ローンの計画も重要です。
購入時にかかる諸費用の内訳
一般的に、購入価格の5〜10%程度の諸費用がかかります。1億円の物件であれば500万円〜1,000万円程度です。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 物件価格×3%+6万円+消費税 |
| 登記費用 | 30万円〜60万円 |
| 不動産取得税 | 固定資産税評価額の3%(軽減措置あり) |
| 火災保険・地震保険 | 20万円〜50万円 |
| 住宅ローン関連費用 | 50万円〜100万円 |
具体的な金額は物件や金融機関により異なるため、見積もりを取得して資金計画を立てましょう。
住宅ローン控除の適用要件
住宅ローン控除は、年末のローン残高に応じて所得税から控除を受けられる制度です。国税庁の公式情報によると、控除を受けるには以下の要件を満たす必要があります(2025年時点)。
- 床面積が40㎡以上(合計所得金額1,000万円以下の場合)または50㎡以上
- 借入期間が10年以上
- 省エネ基準適合住宅であること(2024年以降の新築)
中古住宅の場合は、新耐震基準を満たしていることが要件となります。詳細は税理士や金融機関に確認してください。
物件選びのポイントと注意点
中目黒エリアで戸建てを購入する際には、エリア特有の注意点を押さえておきましょう。
用途地域・建ぺい率・容積率の確認
購入前に、物件の用途地域を確認することが重要です。用途地域とは、都市計画法に基づいて建築できる建物の種類や大きさを制限する区域区分です。
目黒区の地域地区図で確認できます。
- 第一種低層住居専用地域: 建物の高さ制限があり、3階建てが難しい場合がある
- 建ぺい率: 敷地面積に対して建築できる面積の割合(例:60%)
- 容積率: 敷地面積に対する延床面積の割合(例:200%)
将来の建て替えや増築を考慮し、どの程度の建物が建てられるか確認しておきましょう。
新耐震基準と建物状態のチェック
中古戸建てを検討する際は、新耐震基準を満たしているかを必ず確認してください。新耐震基準とは、1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物に適用される耐震基準で、震度6強〜7程度の地震でも倒壊しない設計が求められます。
建物状態については、ホームインスペクション(住宅診断)の実施をおすすめします。専門家が建物の劣化状況や欠陥の有無を調査し、リフォーム費用の見積もりに役立ちます。
狭小地・旗竿地の見極め方
中目黒エリアは地価が高いため、狭小地(土地面積が小さい物件)や旗竿地(通路状の敷地を通じて道路に接する形状の土地)が多く見られます。
これらの物件を検討する際のチェックポイントは以下の通りです。
- 日当たり・風通しは十分か(周囲の建物との距離を確認)
- 駐車スペースは確保できるか(通路幅・車の出し入れのしやすさ)
- 建て替え時の工事車両のアクセスは可能か
- 隣地との境界は明確か
図面だけで判断せず、必ず現地を確認してください。
まとめ:中目黒で戸建てを購入するための次のステップ
中目黒エリアは、都心へのアクセスの良さと落ち着いた住環境を兼ね備えた人気エリアです。新築戸建ては3LDKで8,000万円〜9,000万円、中古は5,000万円〜が相場で、坪単価700万円以上と都内でも高額なエリアとなっています(2025年時点)。
購入を検討する際は、以下の点を確認してください。
- 用途地域・建ぺい率・容積率で建て替え時の制限を把握する
- 中古物件は新耐震基準とホームインスペクションで建物状態を確認する
- 狭小地・旗竿地は日当たり・駐車スペースを現地で確認する
- 諸費用・住宅ローンの資金計画を立てる
複数の不動産会社に相談し、最新の物件情報と市場動向を把握しながら、ご自身の予算とライフスタイルに合った物件を見つけましょう。


