武蔵小山で戸建てを購入する際に知っておきたいこと
東京都品川区に位置する武蔵小山は、東急目黒線で渋谷まで約14分、新宿まで約21分とアクセスが良好なエリアです。全長約800m・約250店舗が並ぶ商店街パルムがあり、生活利便性の高さから人気を集めています。
この記事では、武蔵小山の戸建て価格相場、住環境の特徴、購入前の注意点とリスク、周辺エリアとの比較を解説します。武蔵小山での戸建て購入を検討している方が、価格・立地・リスクを総合的に判断するための情報を得られます。
この記事のポイント
- 新築戸建て6,480万〜11,280万円、中古戸建て平均約114百万円(建物面積100㎡)
- 東急目黒線で渋谷約14分、新宿約21分、横浜約28分とアクセス良好
- 商店街パルム(全長800m、約250店舗)、コンビニ12軒、スーパー6軒で生活利便性高い
- 目黒川沿いは水害リスク(37年間で69回)、木造密集エリアは火災リスクに注意
- 過去10年で土地価格が坪238万円→331万円と約1.4倍に上昇
武蔵小山の戸建て相場と価格帯
(1) 新築戸建ての価格相場(6,480万〜11,280万円)
武蔵小山エリアの新築戸建て価格は、2025年時点で6,480万円から11,280万円が中心価格帯です。
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 中心価格帯 | 6,480万〜11,280万円 |
| 高価格帯 | 〜189.8百万円 |
| 物件掲載数 | 新築43件、中古35件(SUUMO、2025年) |
立地・建物面積により価格差が大きく、駅徒歩圏内の物件は高額になる傾向があります。
(2) 中古戸建ての価格相場(平均約114百万円)
中古戸建ての平均価格は約114百万円(建物面積100㎡の場合)です。新築と比較しても高額な水準であり、武蔵小山エリアの不動産価格の高さを反映しています。
過去10年で土地価格は坪238万円から331万円へと約1.4倍に上昇しています。再開発の影響もあり、今後も価格上昇が続く可能性があります。ただし、将来の価格変動は不確実であり、「確実に値上がりする」とは言い切れません。
武蔵小山の住環境と特徴
(1) 商店街パルムと生活利便性
武蔵小山商店街パルムは、全長約800m・約250店舗が並ぶ東京最長級の商店街です。アーケード付きで雨天でも買い物可能なため、日常の買い物に非常に便利です。
駅周辺500m以内の施設数:
| 施設 | 数 |
|---|---|
| コンビニ | 12軒 |
| スーパー | 6軒 |
| 商店街店舗 | 約250店舗 |
飲食店、医療機関、金融機関も充実しており、生活に必要な施設が徒歩圏内に揃っています。
(2) 交通アクセスと子育て環境
武蔵小山駅からの主要駅へのアクセスは以下の通りです。
| 目的地 | 所要時間 |
|---|---|
| 渋谷 | 約14分 |
| 新宿 | 約21分 |
| 横浜 | 約28分 |
子育て環境も整っており、保育園の待機児童が少なく入園しやすい状況です。治安も良好で、犯罪件数86件、凶悪犯罪0件(2024年時点)と安心して生活できるエリアです。
戸建て購入前の注意点とリスク
(1) 水害リスク(目黒川沿い)と木造密集エリア
武蔵小山エリアには、購入前に確認すべきリスクがあります。
水害リスク:
- 目黒川沿いの低地では洪水・高潮の危険性がある
- 過去37年間で69回の水害に見舞われている
- ハザードマップで浸水想定区域を必ず確認
木造密集エリアのリスク:
- 目黒本町・原町一帯は木造住宅密集エリア
- 建物倒壊危険度・火災危険度が5段階中3番目
- 地震時の火災延焼リスクに注意
購入前にハザードマップを確認し、物件の立地がどのようなリスクを抱えているか把握することが重要です。
(2) 再開発の影響(価格上昇・通勤混雑)
武蔵小山駅周辺では大規模な再開発が進行中で、タワーマンションの建設が相次いでいます。
再開発のメリット:
- 街の利便性向上
- 資産価値の上昇可能性
再開発のデメリット:
- 人口急増による通勤ラッシュの悪化(朝の電車を何本も見送る状況)
- 固定資産税・周辺家賃の上昇
- 商店の立ち退きによる商店街の変化
再開発は価格上昇をもたらす可能性がありますが、生活環境の変化も伴うため、両面を考慮する必要があります。
周辺エリアとの比較と選び方
(1) 目黒・五反田・戸越との比較
武蔵小山は目黒線沿線の中で、目黒・五反田・戸越等と比較されることが多いエリアです。
| エリア | 特徴 | 価格帯 |
|---|---|---|
| 武蔵小山 | 商店街パルム、生活利便性高い | 高め |
| 目黒 | ブランドエリア、高級感 | 最も高い |
| 五反田 | ビジネス街、飲食店多い | やや高め |
| 戸越 | 戸越銀座商店街、下町感 | 武蔵小山より安め |
(2) 立地と価格のバランス
武蔵小山で戸建てを購入する場合、以下のバランスを検討しましょう。
- 駅近 vs 価格: 駅徒歩圏内は価格が高いが、利便性・資産価値は高い
- リスク vs 価格: 水害リスク・火災リスクのあるエリアは価格が抑えられる場合がある
- 再開発エリア vs 落ち着いたエリア: 再開発エリアは将来の価格上昇期待がある一方、生活環境の変化も
注意点として、駅から遠く価格が安い物件は、コンパクトシティ化によりインフラ提供対象から外れ、将来的に資産価値が低下するリスクがあります。
まとめ:武蔵小山で戸建てを選ぶ際の判断軸
武蔵小山は、商店街パルムの生活利便性と都心へのアクセスの良さから人気のエリアです。新築戸建て6,480万〜11,280万円、中古平均約114百万円と高額ですが、過去10年で土地価格が約1.4倍に上昇しており、資産価値の維持が期待されます。
一方で、目黒川沿いの水害リスク、木造密集エリアの火災リスク、再開発による通勤混雑悪化等の注意点もあります。ハザードマップで災害リスクを確認し、複数の不動産会社に相談しながら、価格・立地・リスクを総合的に判断することを推奨します。
具体的な契約判断は、宅地建物取引士やファイナンシャルプランナーに相談しましょう。


