戸建てで光回線を選ぶ際の重要性と本記事の目的
戸建て住宅でインターネット契約を検討する際、「どの光回線を選べば良いのか」「料金や速度はどう違うのか」と迷う方は少なくありません。
この記事では、戸建て向け光回線の選び方、月額料金の相場、通信速度の比較、工事費用とキャンペーン情報を、各事業者の公式情報や業界調査を元に解説します。
初めて光回線を契約する方でも、料金・速度・キャンペーンを比較し、自分に最適なサービスを選べるようになります。
この記事のポイント
- 戸建ての光回線は専用回線のため速度が安定、月額料金は5,500〜6,000円が相場
- スマホセット割を活用すれば毎月1,000円以上安くできる
- 工事費は15,000〜40,000円が相場だが、多くの事業者で実質無料キャンペーンを実施
- 2年間の総額費用(キャッシュバック含む)で比較することが重要
- 提供エリアと工事可否を事前に確認し、契約期間の縛りも考慮する
戸建て向け光回線の基礎知識
(1) 光回線とは何か?他のインターネット回線との違い
光回線は光ファイバーケーブルを使用した高速インターネット接続サービスです。ADSLやケーブルTVと比べて通信速度が速く、最大速度1Gbps(1,000Mbps)のサービスが一般的です。
最近では最大通信速度10Gbpsの超高速光回線サービスも登場しています。2024年9月にはIIJmioひかりが10Gbpsサービスを開始し、従来の1Gbpsサービスの10倍の速度を実現しています。
(2) 戸建てタイプとマンションタイプの違い
戸建てタイプは一戸建て住宅向けの光回線プランです。専用回線のため通信速度が安定しますが、月額料金はマンションタイプより高めです。
マンションタイプは集合住宅向けのプランで、建物内で回線を共有します。月額料金は安いですが、利用者が多い時間帯は速度が遅くなる場合があります。
| 項目 | 戸建てタイプ | マンションタイプ |
|---|---|---|
| 月額料金 | 5,500〜6,000円 | 4,000〜5,000円 |
| 通信速度 | 安定 | 利用者数で変動 |
| 回線形態 | 専用回線 | 共有回線 |
(3) 提供エリアの確認方法
光回線サービスは提供エリアが限定されているため、必ず事前にエリア確認が必要です。NURO光やauひかりは全国展開していますが、一部地域では利用できない場合があります。
各事業者の公式サイトでエリア検索が可能です。新築の場合は建物登録や住所確定に時間がかかるため、入居希望日の2〜3ヶ月前に申し込みが必要です。
(4) 契約期間と解約金の仕組み
多くの光回線サービスでは2年または3年の契約期間の縛りがあります。期間内に解約すると違約金が発生する可能性があります。
引越しや乗り換えの可能性がある場合は縛りなしプランも検討しましょう。So-net光は2024年2月にS/M/Lプランを導入し、契約期間の縛りなしで月ごとにプラン変更が可能になりました。
主要光回線サービスの料金・速度比較
(1) 月額料金の相場と主要サービスの比較
価格.comの2025年11月版調査によると、戸建ての平均月額は5,326円です。5,300円以下なら安い部類に入ります。
主要サービスの月額料金例(戸建てタイプ):
- NURO光: 5,200円
- GMOとくとくBB光: 4,818円
- auひかり: 5,610円
- フレッツ光: 5,500〜6,000円
(2) スマホセット割で毎月1,000円以上お得に
スマホキャリアとのセット割を活用すれば毎月500〜1,100円の割引が受けられます。ドコモ・au・ソフトバンクユーザー向けに各社がセット割を提供しています。
| キャリア | 対象光回線 | 月額割引額 |
|---|---|---|
| ドコモ | ドコモ光 | 最大1,100円 |
| au | auひかり | 最大1,100円 |
| ソフトバンク | NURO光・ソフトバンク光 | 最大1,100円 |
(3) 実質月額の計算方法(2年間の総額費用)
月額料金だけでなく、2年間の総額費用(キャッシュバック含む)で比較することが重要です。
実質月額の計算式:
実質月額 = (月額料金×24ヶ月 + 工事費 - キャッシュバック) ÷ 24ヶ月
NURO光は78,000円のキャッシュバックがあるため、月額料金が高めでも実質月額は低くなる場合があります。
(4) 最大通信速度1Gbpsと10Gbpsサービスの違い
最大通信速度1Gbpsのサービスが一般的ですが、10Gbpsサービスも登場しています。10Gbpsは従来の1Gbpsの10倍の速度ですが、対応エリアは限定的です。
2025年現在、NURO光の契約数が157万件に到達(2024年9月時点)し、高速回線の普及が加速しています。
工事費用とキャッシュバックキャンペーン
(1) 工事費の相場と実質無料キャンペーン
工事費は光回線を引き込むための屋外工事と宅内工事にかかる費用です。相場は15,000〜40,000円ですが、多くの事業者で実質無料キャンペーンを実施しています。
実質無料とは、工事費を分割払いにして、同額を毎月割引することで実質的に無料にする仕組みです。契約期間内に解約すると残債を一括請求される場合があるため注意が必要です。
(2) 屋外工事と宅内工事の流れ
NTT東日本の公式情報によると、戸建ての光回線工事は屋外工事と宅内工事の2段階で実施されます。
- 屋外工事: 電柱から建物まで光ファイバーケーブルを引き込む(1時間程度)
- 宅内工事: 建物内に光回線終端装置(ONU)を設置(1時間程度)
合計で2週間〜1ヶ月が目安です。立会いが必要なため、工事日程は事前に調整しましょう。
(3) キャッシュバックの受取方法と注意点
キャッシュバックは光回線契約時に受け取れる現金還元特典です。金額は事業者や代理店により異なります。
注意点:
- 申請手続きが必要な場合が多い
- 申請期限を過ぎると受け取れない
- 受取条件(契約期間、オプション加入等)を事前に確認する
NURO光は78,000円、auひかりは最大82,000円のキャッシュバックを実施していますが、受取条件を必ず確認してください。
(4) 新築戸建ての場合の申込タイミング
新築の場合は建物登録と住所確認が必要で、既存建物より工事完了まで時間がかかります。入居2〜3ヶ月前に申し込むことが推奨されます。
住所が確定していない段階でも仮申込が可能な事業者もあるため、早めに相談しましょう。
戸建て向け光回線の選び方とポイント
(1) スマホキャリアに合わせたセット割を活用
スマホキャリアとのセット割が最も重要な選択基準です。ドコモユーザーはドコモ光、auユーザーはauひかり、ソフトバンクユーザーはNURO光またはソフトバンク光を選ぶことで、毎月1,000円以上安くできます。
格安SIMユーザーの場合は、GMOとくとくBB光など月額料金が安いサービスを選びましょう。
(2) 提供エリアと工事可否を事前確認
光回線サービスは提供エリアが限定されているため、必ず事前にエリア確認が必要です。確認せずに申し込むと利用できない可能性があります。
地域限定サービス(eo光、コミュファ光等)も選択肢です。エリア内であれば料金や速度で有利な場合があります。
(3) 契約縛りの有無と引越し時のリスク
契約期間の縛りがある場合、解約時に違約金が発生する可能性があります。引越しや乗り換えの可能性がある場合は、縛りなしプランも検討しましょう。
最近は縛りなしプランを提供する事業者も増えています。So-net光の契約縛りなしプランなど、柔軟なプランを選ぶことでリスクを抑えられます。
(4) キャンペーンと実質料金を比較する
月額料金だけでなく、2年間の総額費用(キャッシュバック含む)で比較することが重要です。キャッシュバック金額が大きいサービスは、実質月額が低くなる場合があります。
ただし、キャンペーン適用期間終了後は料金が上がる場合があるため、2年目以降の料金も確認しましょう。
まとめ:あなたに最適な光回線の選び方
戸建て向け光回線は、月額料金5,500〜6,000円が相場で、専用回線のため通信速度が安定しています。スマホセット割を活用すれば毎月1,000円以上安くできるため、スマホキャリアに合わせて選ぶことが重要です。
工事費は15,000〜40,000円が相場ですが、多くの事業者で実質無料キャンペーンを実施しています。キャッシュバックを含めた2年間の総額費用で比較し、提供エリアと契約期間の縛りも確認しましょう。
新築の場合は入居2〜3ヶ月前に申し込み、各事業者の公式サイトで最新情報を確認してください。信頼できる事業者に相談しながら、自分に最適な光回線を選びましょう。
