東十条エリアのマンション事情とは
東十条でマンション購入や賃貸を検討している方にとって、「価格相場はどのくらいか」「住環境は良いのか」といった疑問は切実な関心事です。
この記事では、東十条エリアのマンション市場について、地域特性、交通アクセス、価格相場、物件選びのポイントを、国土交通省の不動産取引価格情報などを参考に解説します。
この記事のポイント
- 東十条駅周辺の中古マンション相場は318.7万円/坪(96.4万円/㎡)と都心部より手頃
- JR京浜東北線で東京駅まで約20分、品川駅まで約25分と通勤利便性が高い
- 2024年に「ザ・タワー十条」(578戸)が竣工し、エリアの注目度が上昇中
- 北区全体では3LDKが人気で、中央値4,950万円の価格帯
東十条の地域特性と住環境
下町の雰囲気と再開発の進展
東十条エリアは、昔ながらの下町の雰囲気を残しながらも、近年は再開発が進んでいる地域です。十条銀座商店街をはじめとする商店街が活気を見せる一方、大規模マンションの建設も進んでいます。
2024年10月には「ザ・タワー十条」(578戸)が竣工し、エリアのイメージが変化しつつあります。従来の住宅街としての落ち着きを保ちながら、利便性の向上が期待されています。
生活利便施設と商業環境
駅周辺にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店が揃っており、日常生活に必要な施設は徒歩圏内で完結します。商店街では新鮮な食材を手頃な価格で購入でき、生活コストを抑えやすい環境です。
ただし、大型商業施設は少ないため、ショッピングモールでの買い物は池袋や赤羽へ足を延ばす必要があります。
交通アクセスと利便性
JR京浜東北線の利便性
東十条駅はJR京浜東北線が停車し、都心主要駅へのアクセスが良好です。乗り換えなしで以下の駅へアクセスできます。
| 行き先 | 所要時間 |
|---|---|
| 東京駅 | 約20分 |
| 品川駅 | 約25分 |
| 上野駅 | 約15分 |
| 横浜駅 | 約50分 |
東京駅・品川駅へのアクセス
通勤・通学において、東京駅や品川駅へ乗り換えなしでアクセスできる点は大きなメリットです。朝の通勤ラッシュ時も始発駅ではないものの、大宮方面からの乗客が多いため、途中駅での乗車となります。
なお、京浜東北線の運行トラブル時には代替路線が限られるため、その点は考慮しておく必要があります。
東十条エリアのマンション価格相場
中古マンションの相場(318.7万円/坪)
東十条駅周辺の中古マンション価格相場は、318.7万円/坪(96.4万円/㎡)となっています(2024年時点)。これは都心部と比較すると手頃な価格帯であり、2LDK 60㎡の物件で約5,000万円が目安となります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 坪単価 | 318.7万円/坪 |
| ㎡単価 | 96.4万円/㎡ |
| 2LDK 60㎡の目安 | 約5,000万円 |
| データ根拠 | 総取引数686件 |
(出典: 不動産取引データより)
新築マンションの供給状況
2024年から2025年にかけて、東十条・十条エリアでは複数の新築マンションが供給されています。
- ザ・タワー十条:2024年10月竣工、578戸、十条駅徒歩1分
- パークホームズ十条:2025年6月入居予定、2LDK-3LDK、6,300万円〜8,600万円
新築マンションの供給が増えることで、中古市場への影響も考えられます。購入を検討する際は、今後の供給動向も把握しておくことをおすすめします。
北区の他エリア(赤羽等)との比較
北区内では、赤羽エリアが最も価格が高く、2025年12月時点で6,003万円(103万円/㎡)となっています。一方、東十条エリアは北区平均の4,345万円(77万円/㎡)に近い水準であり、比較的手頃な価格帯と言えます。
| エリア | 平均価格 | ㎡単価 |
|---|---|---|
| 赤羽 | 6,003万円 | 103万円/㎡ |
| 北区平均 | 4,345万円 | 77万円/㎡ |
| 東十条 | 約5,000万円(2LDK目安) | 96.4万円/㎡ |
物件選びのポイントと注意点
駅距離と価格のバランス
東十条駅周辺には駅徒歩10分圏内の物件が多く、通勤・通学に便利です。駅からの距離が近いほど価格は高くなる傾向がありますが、少し離れた住宅街では価格が抑えられる場合もあります。
予算と利便性のバランスを考慮し、複数の物件を比較検討することをおすすめします。
新築・中古の選び方
新築マンションは設備が新しく、修繕積立金が低めに設定されていることが多いです。一方、中古マンションは価格が手頃で、リノベーション済みの物件も多数あります。
| 項目 | 新築 | 中古 |
|---|---|---|
| 価格 | 高め | 手頃 |
| 設備 | 最新 | 状態による |
| 修繕積立金 | 低め(初期) | 物件による |
| 選択肢 | 限定的 | 豊富 |
将来の資産価値の考え方
北区は都心部(目黒区・港区等)と比較すると、資産価値の上昇率が低い傾向があります。将来的な売却を考慮する場合は、駅近物件を優先するなど、資産価値を維持しやすい条件を検討することが重要です。
ただし、不動産市場は変動するため、将来の価格推移を正確に予測することは困難です。投資目的ではなく、自身の居住目的で購入する場合は、住環境や利便性を優先して判断することをおすすめします。
まとめ
東十条エリアは、JR京浜東北線で都心へのアクセスが良好でありながら、価格相場が都心部より手頃な点が魅力です。下町の雰囲気と再開発による利便性向上が両立しており、居住地として検討する価値のあるエリアと言えます。
中古マンションで2LDK約5,000万円、賃貸では1R 6.3万円、2LDK 17.9万円が目安となります。購入・賃貸いずれの場合も、複数の物件を比較し、実際に現地を訪問して周辺環境を確認することをおすすめします。
最新の物件情報や価格動向については、信頼できる不動産会社や国土交通省の不動産取引価格情報を参照してください。


