熱海の温泉付きマンションの魅力と選び方|価格相場と注意点

著者: Room Match編集部公開日: 2025/12/22

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熱海の温泉付きマンションが注目される理由

リタイア後の生活や別荘として、「熱海で温泉付きマンションを購入したい」と考える方は少なくありません。しかし、「価格相場はどれくらいか」「維持費はいくらかかるのか」と疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、熱海の温泉付きマンションの特徴、価格相場、選び方のポイント、維持コストを、不動産情報サイトや地域データを元に解説します。

別荘利用と二拠点生活の両面から、適切な物件選びができるようになります。

この記事のポイント

  • 熱海の温泉付きマンションは築50年前後の物件なら500万円台から購入可能、新しい物件は2,000〜4,500万円が相場
  • 管理費・修繕積立金は月3万円前後が平均、熱海市独自の別荘税が年間約75,000円かかる
  • 戸別温泉(部屋に温泉が引かれているタイプ)と大浴場のみのタイプがあり、設備により価格差がある
  • 熱海市内には100棟以上のリゾートマンションがあり、全国的にも密集度が高いエリア
  • 築年数が古い物件(1970〜80年代築)が多く、管理組合の運営状況と大規模修繕履歴の確認が重要

(1) リモートワーク普及と二拠点生活の拡大

リモートワーク普及により、熱海の温泉付きマンションが「二拠点生活」の拠点として注目されています。

二拠点生活のメリット

  • 都心から電車で約45分(東海道新幹線利用)でアクセス可能
  • 温泉を日常的に楽しめる
  • 海と山に囲まれた自然環境でリフレッシュできる
  • リモートワークと週末の保養を両立できる

単なるセカンドハウスから、日常生活の一部として利用する流れが広がっています。

(2) 温泉付き物件の希少性と魅力

温泉付きマンションは、全国的にも限られたエリアでしか供給されていません。

熱海の温泉付きマンションの魅力

  • 自宅で源泉かけ流しの温泉を楽しめる
  • 大浴場も完備している物件が多い
  • プールやジム等の共用施設も充実
  • 眺望の良い高台の物件が多い

東急リゾートによると、2017年築の駅前タワーマンション以降、新築リゾートマンションの供給がなく、好立地・好眺望の中古物件は分譲価格を上回る価格で取引される傾向があります(2024-2025年)。

温泉付きマンションの基礎知識

(1) 戸別温泉と大浴場の違い

温泉付きマンションには、2つのタイプがあります。

戸別温泉タイプ

  • マンションの各住戸に温泉が直接引かれている
  • 自室で24時間いつでも温泉を楽しめる
  • 価格は高めの傾向

大浴場のみタイプ

  • 共用の大浴場のみ温泉が利用できる
  • 利用時間が決まっている場合がある
  • 価格は戸別温泉タイプより手頃

自分の利用スタイルに合わせて選ぶことが重要です。

(2) 温泉権・共同利用権の仕組み

温泉付きマンションでは、温泉権または共同利用権が設定されています。

温泉権とは

温泉を引く権利のことで、マンション全体で温泉源泉を所有または共同利用する権利を持ちます。

共同利用権とは

複数のマンションで温泉を共同利用する場合、温泉運営費を分担する権利です。

購入前に、温泉の供給方式(自家源泉・共同源泉)と運営費の負担額を確認しましょう。

(3) リゾートマンションの特性

リゾートマンションは、観光地・保養地に建設された分譲マンションで、通常のマンションとは異なる特性があります。

特性

  • セカンドハウスや別荘として利用されることが多い
  • 共用施設(大浴場、プール、ジム等)が充実
  • 管理費が高めの傾向
  • 築年数が古い物件(1970〜80年代築)が多い

熱海市内には100棟以上のリゾートマンションがあり、全国的にも密集度が高いエリアです。

熱海エリアの特徴と価格相場

(1) 熱海市内の温泉付きマンション分布

熱海市内の温泉付きマンションは、以下のエリアに多く分布しています。

主要エリア

  • 熱海駅周辺: 利便性重視、駅徒歩圏内の物件
  • 高台エリア(伊豆山・網代等): 眺望重視、海が見える物件
  • 海岸沿いエリア: ビーチに近い物件

エリアにより価格帯と利便性が異なります。

(2) 築年数別の価格帯

SUUMO等の不動産情報サイトによると、熱海の温泉付きマンションの価格帯は以下の通りです(2025年時点)。

築年数 価格帯 特徴
築50年前後(1970年代) 500万円〜1,500万円 管理費・修繕積立金は高め、大規模修繕リスクあり
築30〜40年(1980〜90年代) 1,000万円〜2,500万円 バブル期に建設、設備が充実
築20年前後(2000年代) 2,000万円〜4,500万円 比較的新しく、設備も現代的
新築・築浅(2010年代以降) 4,000万円〜 数が少なく希少

築年数が古い物件ほど手頃な価格で購入できますが、維持費と修繕リスクを考慮する必要があります。

(3) 好立地物件の取引動向

好立地・好眺望の物件は、需要が高く価格が上昇傾向にあります。

取引動向の特徴

  • 駅徒歩10分以内の物件は分譲価格を上回る価格で取引されることもある
  • 海が見える高台の物件は眺望により価格差が大きい
  • 2025年時点で新築供給がほぼないため、中古物件市場が活発

購入を検討する場合は、複数の不動産会社に査定を依頼し、市場価格を把握することが重要です。

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温泉付きマンションの選び方のポイント

(1) 立地条件(駅距離・眺望・利便性)

温泉付きマンション選びでは、立地条件が最も重要です。

立地条件の確認ポイント

  • 駅距離: 熱海駅徒歩10分以内が理想(バス便や車利用が前提の高台物件も多い)
  • 眺望: 海が見える物件は価格が高めだが、資産価値を維持しやすい
  • 周辺施設: スーパー・コンビニ・病院等の生活利便性
  • アクセス: 東海道新幹線利用で都心まで約45分

別荘利用なのか、定住目的なのかにより、重視すべき立地条件が異なります。

(2) 温泉設備の種類と維持管理状況

温泉設備の種類と維持管理状況を確認しましょう。

確認すべき点

  • 戸別温泉か大浴場のみか
  • 温泉の供給方式(自家源泉・共同源泉)
  • 温泉運営費の負担額
  • 温泉設備のメンテナンス状況

温泉設備の維持管理が行き届いていない物件は、将来的に修繕費用がかさむ可能性があります。

(3) 管理組合の運営状態の確認方法

リゾートマンションでは、管理組合の運営状態が重要です。

確認すべき点

  • 管理組合の総会議事録(参加率・決議内容)
  • 修繕積立金の残高(十分な積立があるか)
  • 過去の大規模修繕の実施時期と内容
  • 今後の大規模修繕計画

セカンドハウス利用者が多いため、管理組合への関心が低くなりがちです。総会議事録等で運営状況を確認することを推奨します。

維持コストと注意点

(1) 管理費・修繕積立金の相場

熱海の温泉付きマンションの管理費・修繕積立金は、通常のマンションより高めです。

維持費の相場

項目 金額(月額) 備考
管理費 15,000〜25,000円 共用施設の維持管理費を含む
修繕積立金 10,000〜15,000円 築年数により異なる
温泉運営費 0〜5,000円 物件により別途徴収される場合あり
合計 月3万円前後 年間約36万円

リゾートマンションは共用施設が充実しているため、管理費が高めの傾向があります。

(2) 熱海市独自の別荘税

熱海市では、別荘・保養所等に対して独自の税金(別荘等所有税)が課されます。

別荘税の概要

  • 正式名称:別荘等所有税
  • 課税額:年間約75,000円
  • 対象:別荘・セカンドハウスとして利用する物件

管理費・修繕積立金と合わせて、年間約42万円の維持費がかかる計算になります(山小屋大家日記より)。

(3) 築年数と大規模修繕リスク

築年数が古い物件では、大規模修繕費用の追加負担リスクがあります。

リスク

  • 築50年前後の物件が多く、外壁・配管等の大規模修繕が必要になる可能性
  • 修繕積立金が不足している場合、一時金の徴収や修繕積立金の値上げがある
  • 管理戸数が少ない物件は、1戸あたりの修繕費負担が大きくなる

購入前に、修繕積立金の残高と今後の修繕計画を確認することが重要です。

(4) セカンドハウス利用と管理組合の課題

セカンドハウス利用者が多いため、管理組合の運営に課題がある物件もあります。

課題

  • 総会への参加率が低く、決議が通りにくい
  • 修繕計画の合意形成が困難
  • 管理組合の役員のなり手不足

購入前に総会議事録等で管理組合の運営状況を確認し、問題がないかチェックしましょう。

まとめ:用途別の選び方とチェックリスト

熱海の温泉付きマンションは、築50年前後の物件なら500万円台から購入可能で、2000年代以降の物件は2,000〜4,500万円が相場です。管理費・修繕積立金で月3万円前後、熱海市独自の別荘税が年間約75,000円かかり、年間維持費は約42万円が目安です。

戸別温泉タイプなら自室で24時間温泉を楽しめますが、価格は高めです。大浴場のみのタイプは手頃な価格ですが、利用時間の確認が必要です。

購入時のチェックリスト

  • 立地条件(駅距離・眺望・利便性)
  • 温泉設備の種類と維持管理状況
  • 管理費・修繕積立金・別荘税の総額
  • 管理組合の運営状態(総会議事録で確認)
  • 修繕積立金の残高と大規模修繕計画
  • 築年数と設備の老朽化状況

別荘利用や二拠点生活の拠点として購入する方が一般的で、賃貸運用は管理費が高いため収支シミュレーションが必須です。複数の不動産会社に査定を依頼し、市場価格を把握した上で、自分の利用スタイルに合った物件を選びましょう。

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よくある質問

Q1熱海の温泉付きマンションの価格相場はどれくらいですか?

A1築50年前後の物件なら500万円台から購入可能で、築30〜40年の物件は1,000万円〜2,500万円、2000年代以降の物件は2,000〜4,500万円が相場です。立地・眺望・温泉設備により価格差が大きく、駅徒歩10分以内や海が見える物件は高めです。好立地物件は分譲価格を上回る価格で取引される傾向があります(2024-2025年)。不動産情報サイトや複数の不動産会社に査定を依頼して市場価格を把握しましょう。

Q2維持費はどれくらいかかりますか?

A2管理費・修繕積立金で月3万円前後、熱海市独自の別荘税が年間約75,000円かかり、合計で年間約42万円が目安です。温泉運営費が別途かかる場合もあります。リゾートマンションは共用施設(大浴場、プール、ジム等)が充実しているため、通常のマンションより管理費が高めです。固定資産税も加わるため、購入前に総額を確認しましょう。

Q3温泉は24時間利用できますか?

A3多くの物件で清掃時間を除き24時間利用可能です。戸別温泉タイプなら各住戸に温泉が直接引かれているため、部屋でいつでも自由に利用できます。大浴場のみのタイプは共用の大浴場のみ温泉が利用でき、利用時間が決まっている場合があります。購入前に温泉設備の種類と利用時間を確認することを推奨します。

Q4投資用として購入できますか?

A4管理費が高く賃貸収入目的には不向きな場合が多いです。管理費・修繕積立金・別荘税で年間約42万円かかるため、賃料収入でこれをカバーするのは困難です。別荘利用や二拠点生活の拠点として購入する方が一般的です。賃貸運用を検討する場合は、収支シミュレーションを必ず行い、専門家(宅建士、税理士)に相談することを推奨します。

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